名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

山里のファッション

2010年06月26日 | セカンドルーム


朝から雨が降ったり止んだりして、梅雨らしい一日となった。
こんな日は、部屋に居ても山栗の花の生臭い匂いが漂ってくる。
癖のある匂いは馴染めないし、毛虫のような花穂も美しくないが、実は甘くて香ばしい。
裏山には大小たくさんの栗の木が自生していて、落とした実が発芽して育っていく。

南側の窓から覗いたら、知らぬ間に庇に届くほどに伸びていた。
梅雨時の植物の成長はびっくりするほど早く、廃屋などは瞬く間に蔦や雑木で覆われてしまう。


雨の合い間に散歩していたら、近所のおばあさんが「あぶらえ」の植え付けをしていた。
荏ゴマとも呼ばれる飛騨の特産品で、煮物や和え物に広く使われている。


雨が降り出して家に戻る姿は、まわりの風景にすっかり溶け込んでいた。


田んぼでは、おじいさんが「中耕除草機」を使って草取りをしていた。
集落でも、この道具を使う人はあまり見かけないが、この家だけは毎年使っている。

2条押しで同時に2列の除草が出来て効率は良いが、私の使っている1条押しに比べると倍の力が要るので、見ているだけでも大変そうだった。
菅笠と蓑は、お年寄りの野良着の定番ファッションで、日除けと雨よけを兼ね、風通しもよくて蒸れない優れものである。
ここでは、昔からの生活の知恵が、今も引き継がれている。

コメント (6)
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