飛騨地方は梅雨前線の真っ只中に入っているようだ。
湿度も90%越して蒸し暑く、雨が降ったり止んだりのすっきりしない一日となった。
昨日のおじいさんの除草作業に刺激されたわけではないが、小雨の中を「中耕除草機」を使って、田の草取りを決行した。
稲も順調に育っているが、同じように雑草もかなり生えていた。
この時期は、タベと呼ばれるヒエ科の草が繁茂してくる。
稲とそっくりの姿で、稲株の際や中に生えるので、抜き取るのも厄介だし、見分けるのも難しい。
穂が出て稲との違いが分かるが、それ以前は慣れた人でも見落とすという。
除草剤を使わない田は、稲刈りまでタベの除去作業が続く。
午前中の3時間で作業は終わったが、前回よりは慣れたこともあって、少しは手際よく出来るようになった。
仕事の後は、湧き水で冷やしたスポーツドリンクとおやつで、一息入れることにしている。
この水は、真夏でも長く手を入れられないほど冷たく、飲んでもおいしい名水だ。
田んぼへ行く途中にある蓮池の脇で、小枝に止まっているモリアオガエルを見つけた。
木の葉に変身して天敵を避けながら、間もなく産卵をするようだ。
梅雨時にはよく見かける光景で、泡状の卵を池に張り出した木の枝に産み付けて、孵化したお玉じゃくしは池に落下して蛙に成長する。
この蛙は池で暮らすことなく、名前の通り森の中にいて、繁殖期だけ水辺にやってくる。
動きが緩慢なので、ヘビやタヌキ、イタチなどの餌食になり易い。
水中では、イワナやイモリが落下してくる餌を、身を潜めて待っている。
梅雨時は、命の営みがあちこちで繰り広げられる。