暑い日が続いていたのに、昨日も今日も暦が戻ったように肌寒い。
今日も野良仕事をしていたら、冷たい雨が降り出した。
ユキが外で動き回っている気配が、部屋の中へ伝わってきた。
しばらくすると激しく吠え始めたので、気になって見に行くと、大きな青大将に向かって吠えていた。
既に体の一部が食い千切られて、頭も少し怪我をしてぐったりとしている。
睨み合っているのを引き離して庭の隅に逃がしてやったら、裏山の茂みに入っていった。
ユキは動く小動物に本能的に飛び掛る習性があるので、縄張りに侵入してきた蛇をくわえて振り回していたのだろう。
その後ユキの様子がおかしくなり、盛んに首を振ってつばを吐き散らし、ついに苦しそうに食べたものを戻し始めた。
最後に白い泡のようなものを吐いて、しばらくぐったりとしていたが、程なくいつもの状態に戻った。
青大将は無毒といわれているし、咬まれた痕もないので原因が分からない。
蛇を逃がしてやろうと棒切れで掴んだ時に、口から黒い液状のものを吐き出して威嚇してきた。
それが運悪くユキの口に入ってしまったのだろうか。
去年は大きなガマガエルをくわえて酷い目にあったが、その症状に比べれば軽いようだ。
毒があっても弱いのか、すべて吐き出して大事に至らなかったのかは分からない。
動物病院へ連れて行こうかと思ったが、餌もぺろっと食べて元気も出てきたので、そのまま様子を見ることにした。
これからユキの小屋の近くには、いろいろな侵入者がやって来るので、油断が出来ない。
ガマの毒には懲りて飛び掛らなくなったが、今度は蛇に遭っても学習効果を発揮してくれるだろうか。