前回 で、
オートガイド(PHDガイディング)においても”星が流れる” 現象の対策として、
バランス調整 と 支持部の強化 を実施しました。
今回は、対策実施後の実際に撮影した画像により、”星の流れ”がどうなったかを検証してみます。
■NFD300mmF2.8レンズ■
(対策実施 前 )
2011/11/26 撮影 「北アメリカ星雲&ペリカン星雲」 (Dec +45°)
NFD300mm EM-200USD赤道儀 kissDX GS-60Sガイドスコープ PHD ガイディング
△Ra=-39.4pixel/H (1時間当たり 39.4画素進み)
△Dec=-7.9pixel/H (星像 S ⇒ N)
(対策実施 後 )
2012/10/08 撮影 「ガーネットスターとIC1396 (ケフェウス座)」 (Dec +57°)
NFD300mm EM-200USD赤道儀 kissDX GS-60Sガイドスコープ PHD ガイディング
△Ra=-17.9pixel/H (1時間当たり 17.9画素進み)
△Dec=0.8pixel/H (星像 S ⇒ N)
2012/10/16 撮影 「網状星雲 (全景) (はくちょう座)」 (Dec +31°)
NFD300mm EM-200USD赤道儀 kissDX GS-60Sガイドスコープ PHD ガイディング
△Ra=-33.7pixel/H (1時間当たり 33.7画素進み)
△Dec=-0.6pixel/H (星像 S ⇒ N)
[ 検証結果 ]
あまり改善されてないじゃん!
(1). 10/ 8の△Raは半分以下の数値となっているが、赤緯(Dec)が高い事を考慮すると大幅に改善されたとは言えない。
また、改善前と同様に、時間と共に△Raの増分が大きく(傾斜が急に)なっていくのが気になる。
この原因について考えてみた。
「300mmレンズ前面に装着した「露吸収フード」が、湿気を吸う事により次第に重くなる。」
のではないだろうか?
『露吸収フード』の素材は紙なのだが、湿気吸収用に数百枚のヒダを組み込んであるため0.4kgの重量がある。
湿気吸収により重量がどれだけ増えるか不明だが、先端部の重量増加は支持部分への大きな荷重増となる。
(2). これに対して10/16の△Raの変化はほぼ直線である。(湿度が低かった?)
その数値も赤緯(Dec)が低い割りには若干改善されている。
NFD300mmレンズについては、「露吸収フード」を含めたバランス位置を再チェックする必要がある。
(次に撮影する機会がありましたら再度検証し、報告いたします。)
■NFD400mmF2.8レンズ■
*最近購入したレンズですので、(対策実施 前 ) の画像はありません。
(対策実施 後 )
2012/07/24 撮影 「M13球状星団 周辺 (ヘルクレス座)」 (Dec +36°)
NFD400mm EM-200USD赤道儀 kissDX GS-60Sガイドスコープ PHD ガイディング
△Ra=-14.5pixel/H (1時間当たり 14.5画素進み)
△Dec=-1.0pixel/H (星像 N ⇒ S)
2013/02/09 撮影 「クリスマスツリー星団周辺 (いっかくじゅう座)」 (Dec +10°)
NFD400mm EM-200USD赤道儀 Cooled60D GS-60Sガイドスコープ PHD ガイディング
△Ra=-28.2pixel/H (1時間当たり 28.2画素進み) *USBリンク断前まで
・・・・・・( kissDX換算で△Ra=-21.2pixel/H )
△Dec=0.8pixel/H (星像 S ⇒ N)
[ 検証結果 ]
ほぼ満足すべき数値
(1). M13の方は5分露光なら星がほぼ真円に見えるレベル。
より高画素の60Dでも十分満足できる。
(2). つい先日撮影したクリスマスツリー星団の方は、後半で零下6度まで冷え込んだせいか、ガイドカメラとのUSBリンクがときどき切れるトラブルが発生した。
このため、△RaはUSBリンク断発生前までの数値で算出した。
kissDX換算で△Ra=-21.2pixel/Hという数値は赤緯(Dec)が赤道に近い事を考えると、実用上満足できる数値。
むろんNFD300mmレンズの改善前との比較では、焦点距離が長いにもかかわらず格段に良い。
メインのR200SS反射鏡筒の検証結果については、次回に
========================================================
昨日はロシアでの隕石落下のインパクトにもめげず、
小惑星通過のブログ記事であふれていました。
わたしも参加したかったのですが、
隕石落下に会う確率ほど低いのが雪国の冬の晴れ間なので・・・
それでも前回記事がブログランキング1位まで上がり、
そのときの2位~10位がすべて小惑星がらみの記事でしたので
少し気がはれました。
(ご覧いただき、ありがとうございました。)
雲上(くもがみ)
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オートガイド(PHDガイディング)においても”星が流れる” 現象の対策として、
バランス調整 と 支持部の強化 を実施しました。
今回は、対策実施後の実際に撮影した画像により、”星の流れ”がどうなったかを検証してみます。
■NFD300mmF2.8レンズ■
(対策実施 前 )
2011/11/26 撮影 「北アメリカ星雲&ペリカン星雲」 (Dec +45°)
NFD300mm EM-200USD赤道儀 kissDX GS-60Sガイドスコープ PHD ガイディング
△Ra=-39.4pixel/H (1時間当たり 39.4画素進み)
△Dec=-7.9pixel/H (星像 S ⇒ N)
(対策実施 後 )
2012/10/08 撮影 「ガーネットスターとIC1396 (ケフェウス座)」 (Dec +57°)
NFD300mm EM-200USD赤道儀 kissDX GS-60Sガイドスコープ PHD ガイディング
△Ra=-17.9pixel/H (1時間当たり 17.9画素進み)
△Dec=0.8pixel/H (星像 S ⇒ N)
2012/10/16 撮影 「網状星雲 (全景) (はくちょう座)」 (Dec +31°)
NFD300mm EM-200USD赤道儀 kissDX GS-60Sガイドスコープ PHD ガイディング
△Ra=-33.7pixel/H (1時間当たり 33.7画素進み)
△Dec=-0.6pixel/H (星像 S ⇒ N)
[ 検証結果 ]
あまり改善されてないじゃん!
(1). 10/ 8の△Raは半分以下の数値となっているが、赤緯(Dec)が高い事を考慮すると大幅に改善されたとは言えない。
また、改善前と同様に、時間と共に△Raの増分が大きく(傾斜が急に)なっていくのが気になる。
この原因について考えてみた。
「300mmレンズ前面に装着した「露吸収フード」が、湿気を吸う事により次第に重くなる。」
のではないだろうか?
『露吸収フード』の素材は紙なのだが、湿気吸収用に数百枚のヒダを組み込んであるため0.4kgの重量がある。
湿気吸収により重量がどれだけ増えるか不明だが、先端部の重量増加は支持部分への大きな荷重増となる。
(2). これに対して10/16の△Raの変化はほぼ直線である。(湿度が低かった?)
その数値も赤緯(Dec)が低い割りには若干改善されている。
NFD300mmレンズについては、「露吸収フード」を含めたバランス位置を再チェックする必要がある。
(次に撮影する機会がありましたら再度検証し、報告いたします。)
■NFD400mmF2.8レンズ■
*最近購入したレンズですので、(対策実施 前 ) の画像はありません。
(対策実施 後 )
2012/07/24 撮影 「M13球状星団 周辺 (ヘルクレス座)」 (Dec +36°)
NFD400mm EM-200USD赤道儀 kissDX GS-60Sガイドスコープ PHD ガイディング
△Ra=-14.5pixel/H (1時間当たり 14.5画素進み)
△Dec=-1.0pixel/H (星像 N ⇒ S)
2013/02/09 撮影 「クリスマスツリー星団周辺 (いっかくじゅう座)」 (Dec +10°)
NFD400mm EM-200USD赤道儀 Cooled60D GS-60Sガイドスコープ PHD ガイディング
△Ra=-28.2pixel/H (1時間当たり 28.2画素進み) *USBリンク断前まで
・・・・・・( kissDX換算で△Ra=-21.2pixel/H )
△Dec=0.8pixel/H (星像 S ⇒ N)
[ 検証結果 ]
ほぼ満足すべき数値
(1). M13の方は5分露光なら星がほぼ真円に見えるレベル。
より高画素の60Dでも十分満足できる。
(2). つい先日撮影したクリスマスツリー星団の方は、後半で零下6度まで冷え込んだせいか、ガイドカメラとのUSBリンクがときどき切れるトラブルが発生した。
このため、△RaはUSBリンク断発生前までの数値で算出した。
kissDX換算で△Ra=-21.2pixel/Hという数値は赤緯(Dec)が赤道に近い事を考えると、実用上満足できる数値。
むろんNFD300mmレンズの改善前との比較では、焦点距離が長いにもかかわらず格段に良い。
メインのR200SS反射鏡筒の検証結果については、次回に
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わたしも参加したかったのですが、
隕石落下に会う確率ほど低いのが雪国の冬の晴れ間なので・・・
それでも前回記事がブログランキング1位まで上がり、
そのときの2位~10位がすべて小惑星がらみの記事でしたので
少し気がはれました。
(ご覧いただき、ありがとうございました。)
雲上(くもがみ)
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