雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

月夜の球状星団で一憂一喜(ドン・キホーテ改)

2014年10月13日 | それでも星は流れる
孫たちが帰った11日の夜晴れました。
ただ月食のあった満月からあまり日が経っておらず、19時過ぎには月が上って来てしまいます。
月が高くならないうちに何かやれることはないか・・
そうです。天候のせいで延び延びになっていた、VC200Lのガイドシステム『ドン・キホーテ(改)』の検証を!

月明かりで作品は望めないのですが、シミュレーションの意味で本番と同様に。
光害対策にデジカメ冷却、さらに「乾囲送兵衛」で冷却による結露対策も。
( 電柱の防犯灯は「防犯灯隠し竿」で覆っています。)

この夜検証用に選んだ撮影対象は、ペガスス座の球状星団M15
(右側の明るい星はわし座のアルタイル)
星の集団なら月明かりにも負けないだろうとの考えからです。
この夜は月が高くなった22時過ぎまで撮影し、その後ダーク画像の取得で結局0時過ぎまでかかりました。

そして、翌日おそるおそる画像処理をやってみました。
まず最初にcanon D.P.Pで撮影画像を見たところ・・
15分露光の画像ですが、見事に東西方向に流れています。(ショック!
ただ、これだけではタワミが原因で発生したものかどうかはわかりません。
昨夜のPHDGuidingのグラフです。
ガイド鏡の焦点距離(f=700mm)とガイド用CCD(ORION SSAG)のピクセルサイズから計算すると、
1目盛りがVC200L&60Dの約3ピクセルに相当します。
つまり、グラフからRA(東西方向)は±3ピクセルほどブレていることがわかります。

常に同じ位置でブレているなら、タワみは発生していないことになります。
ステライメージ7の自動位置合わせ機能を使って、星の位置を求めてみました。
なんということでしょう!
位置はほとんど変わっていません。
一枚画像では流れて見えたものはハンチング(過剰制御)によるブレであり、タワみではありませんでした。
改善前は1時間当たり25ピクセルもあったRAの移動が3.6ピクセルにまで減少しました。
上の図をクリックすると、改善前の「ドン・キホーテ」のグラフが見れます。

機材のタワみ問題は『ドン・キホーテ(改)』で解決しました!
もう追加出費は必要ありません。

メデタシ、メデタシということで、検証用画像ですが最後まで処理してみました。
M15 球状星団 (ペガスス座) 
( 画像クリックで拡大表示 )
( 上 が北の方向 ・・・・・ノートリミング画像 )
撮影DATA: 2014/10/ 11 20:03’~ VixenVC200L(f=1,800mm F9.0
露出 15分・5分×各6枚コンポジット  ISO 1600 Cooled 60D (気温13℃ 冷却-4.5℃) LPS-P2FIL
EM-200USD赤道儀 OrionSSAG TAKAHASI D50mm f700mmガイド鏡 PHD Guiding ステライメージ7 FlatAide

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まだ星が流れているではないか? なのですが、
ハンチング(過剰制御)によるものは、PHDGuidingのパラメータ設定で改善の余地があります。
またタワみがなくなれば、PHDGuindingのグラフがそのまま星像に反映されるので
大変扱いやすくなります。

雲上くもがみ
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