「うらをみせ おもてをみせて ちるもみじ」
先師・五十嵐正美先生は、満70歳を迎えられたとき、貞心尼がお書きになった『蓮の露』の中にある和歌を主とした「良寛のスケッチ ー貞心尼との出会いー」を著された。
冒頭の句は、良寛さんの作品ではないが、良寛さんはご自分の心境をこの句に託して貞心尼に示された。
今日の午後、市川・間々山弘法寺に出かけた。
弘法寺は、JR市川駅から徒歩15分程の古刹である。
春の「しだれ桜」で有名なお寺だが、紅葉の季節もなかなか風情がある。
紅葉の本数は少ないが、人でも少なくゆっくりとできるのが良い。
今年の紅葉も、そろそろ終わりである。
風が吹くたびに、紅葉がきらきらと舞う。
先師・五十嵐正美先生に教えていただいた冒頭の句を味わった次第である。