法音カウンセラー 釋 真聴 《日乗》

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主宰者の《日乗》

『座右の山本夏彦』から

2007年12月11日 23時15分53秒 | 日乗

立ち寄った区立図書館の新刊コーナーから三冊借りてきた。

その一冊は、『座右の山本夏彦』嶋中 労著  中公新書 

 

山本夏彦は、結構好きでこれまでも読んできた。
夏彦の言葉を、毒言ととるか、虚言ととるか、妄言ととるか、真言ととるか・・・読み手の自由ではあるが、私は、真実に迫っていると感じるので、何冊か読んできた。

次のような文章に私は、震える。

 

まねてまねてまねをせよ。
「もし現代の若者が、写しというものを容易だと思うなら、そしてしりぞけるな現代の教育に毒されているのである。写しは難しいものである。模して手本に及ぶ人は稀である。たいていは及ばないで終わることはすでに言った。千人に一人が及んで凌ぐようになる。創作が生じるのである。創作は奨励しても生じない。むしろ禁じたほうが生じると古人はみたのである。」

私も、40代の頃、ボッティチェリやフェルメールの模写をしたことがあるが、難題であった。

「まねる」ことを軽く見ている現代の教育には、私も反発を覚えてきたものである。

コメント
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