里村専精師の「浄土真宗にようこそ」No105をお届けします。
「曠劫来流転」と見出された主体は、深い主体です。
凡夫であるという事実が、かえってこの仏道の深妙さを示しています。
三大阿僧祇かかるはずの人間行を、一挙に「曠劫来流転」は超えています。
七祖たちが見出し親鸞が確認した仏道は、世を超え世を包むものでした。
だからこそ、親鸞の僧伽は永遠を見据えています。
無量の衆生を包み、永遠を貫く教学が確認されています。
そして生きとし生ける者のために、開かれた僧伽がここにはあります。
浄土真実とは、確かな教行証でありつつ温かい僧伽世界なのです。
流転という言葉のままに、しかし曠劫という時間でそれは理知を超えます。
理知を超えて、人の上に如来の大行が成就されます。
凡夫の上に発起した本願は、一切衆生を一切諸仏へと導きます。
撰ばれた少数のエリートの仏道ではなくて、一切衆生の仏道、
そういうマクロな規模の仏道を、真実の宗と呼ぶのです。
善導大師が見出された仏道は、歴史を貫いた一切衆生の仏道でした。
ここから法然の仏教が生まれ、親鸞の仏道が展開しています。
真聴からのご連絡
新型コロナの流行が進行しています。
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