手元にある『毎田周一全集 第四巻』から。
『教行信証』
日本人の先ず読むべき書は『教行信証』ではないか。
こんな頓馬なことを、間抜けたことを、
今日漸くいひ出す私なのである。
仏教を、釈尊の教へを、真正面から、がっちりと受けとめられた、
我国に於ける第一人者の貫禄を示されたのが、
聖人の御本書ではないか。
釈尊に学ばんと欲する限り、日本人は同国の先人として、
聖人が最も深く、そしてまともに、
釈尊の真意を領受して居られる方だと見るべきではないか。
真に我国に仏教をあらしめた方、
日本仏教徒の代表者、
その聖人の領受された全仏教を、
その奧底まで示されたのが御本書ではないか。
かういうことをいへば、さういふことを今漸く気付き、
そしていふのかと笑ふ人もあるであろう。
しかし、これが私の日本の再発見であるなら仕方のないことである。
日本で先ず読むべき書は、『教行信証』である。
この書は日本文化を代表的に表現して居り、
日本人の心を奧底まで曝け出して示すものである。
日本及び日本文化を知ろうとする外国人にとっても、
先ず読むべきは、この書である。
また例えば我国の青年が先ず物心づいて、
何か書物も読みたいと思ふとき、
読むべきは御本書ではないか。
★月例のカウンセリング研究会【くりのみ】では、
『教行信証』の音読タイムを大事にしています。
日時:4/20 5/18 6/15 7/27 8/17
午後2時~4時
会場:タワーホール船堀
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