藤岡陽子の「トライアウト」読んだ。表紙から分かるように野球を一テーマにした作品。
プロ野球の世界を扱った作品だが、主人公は選手ではなく、大手新聞社でプロ野球記事を担当する久平可奈子。
可奈子は八歳の息子を持つ未婚の母。校閲担当からスポーツ部担当となり、最初の仕事がプロ野球を戦力外になった元選手が再雇用を目指すトライアウトの取材。そこで新人の頃に取材した高校野球、夏の甲子園大会優勝投手の深澤を再取材することになる。
深澤は高校卒業後、プロ入りし、一時期活躍するが所属球団の監督・木下とソリが合わず、活躍の場を失い戦力外通告を受け、トライアウトを受験!
TBSのバースディというスポーツドキュメンタリー番組があるが、毎年、トライアウトの様子が年末に放送され、だいたい視てる。プロ野球選手は華やかな反面、毎年100人近くが引退したり、クビになったりして球団を去る。最近は選手寿命が延び1年でも長く現役を続けたいという声をよく聞く。一度華やかなステージに立って名声を得ると、なかなか裏方の仕事では満足できず職を転々とする人や、現役時代の金銭感覚が抜けず破産する人って結構いるらしい。
プロ野球を題材と小説だが、可奈子と家族との様々な問題を描いたヒューマン作品と言った方が良いかもしれない。
深澤が所属していた球団の監督の木下は野村克也?先輩でもあり、木下監督の元、名声を得た元キャッチャー藤村は古田敦也がモデル?
野球と家族愛を上手く描いた作品と思う
昨夜は久しぶりに代々木のエフェクト・タンゴに参加。比較的空いてた。雨だったし、アルゼンチン人ダンサーが日本を離れて不在だったためかな?来週から茗荷谷でレッスン再開です。