中川右介の「山口百恵 赤と青のイミテーション・ゴールド」読んだ。この本のことは知らなかったが、図書館でたまたま見つけた。
20世紀の大スター、山口百恵の回顧的な本かと思ったけど、山口百恵の歩んだ足取り以外にも、山口百恵が芸能界にデビューから引退するまでの時代の歌謡界、芸能界の裏話が満載のフィクション。
昭和ブームに乗ってか、文庫本可されたのが2012年で割りと最近だ。500ページ以上の長編だが、のめり込むように読めて、長さをまったく感じさせない。
山口百恵が10年、20年遅れて生まれたら、あの若さで、あれほどの大スターになれたかどうかはわからないが、70年代半ばから引退する1980年10月まで、日本人なら誰もが知っているトップスターだった。人気絶頂の時に引退を発表し、引退、結婚後、公の場にはほとんど出てない。
芸能界の事務所の栄枯盛衰、事務所間のしのぎ合い、当時はそういった大人の事情と世界を知るべくもなく、嬉々として歌謡番組を視ていた自分。
山口百恵自体は好きでもなく、嫌いでもなかった。好きな曲はいっぱいあるけど、映画は観たことはない。ドラマは赤いシリーズの一本のみ視た記憶あり。TBSの伝説的歌番組ベストテンでMCで当時TBSのアナウンサーだった久米宏(←百恵ファンを公言していた)が番組内で山口百恵の引退を嘆いていたのは記憶に残っているよ。
山口百恵は日テレのオーディション番組「スター誕生」出身だが、いろいろあって阿久悠の作品はほとんど歌わなかったらしい。なるほど、そういう経緯があったのか。
山口百恵の映画デビュー作「伊豆の踊り子」の相手役は三浦友和だが、公募で現役・東大生に決まりかけていたが、土壇場で既に俳優だった三浦友和になった。この東大生は脇役で出演したが、卒業後は俳優にならなかったらしい。その人物は、その約40年後にライブドア事件の裁判の被告側の弁護士だったらしい。人の人生というのは、どこでどう転ぶか分からない。
ピンクレディーが凋落したのはNHK紅白出演を断ったのがきっかけらしい。サザンオールスターズのデビュー曲、勝手にシンドバットは「勝手にしやがれ」と、「渚のシンドバット」を掛け合わせたタイトルetc。そういった芸能界の雑学が詰まった本でもある。
拍子は武道館での引退コンサートの1シーン。さようならの向こう側。イイ曲だ。
昨日は仕事の後、茅場町の歯医者へ。ついでに中目黒まで足伸ばしてサルサ。平日で出足が遅かったけど、そこそこ入っていた。あれぐらいの混み具合いが踊りやすい。