我が家の紅葉第2号は、南天。この枝だけ、色づいています。実のほうは、豊作。
昨夜、衛星放送で映画「北京ヴァイオリン」を13時からやっていて、思わず最後まで見てしまいました。3時・・・疲れた。公開されて何年かたちます。TV版は、BS2で週1で昨年放映されていて、全部見ました。
クラッシックを使った映画はヨーロッパが多いですが、中国の映画と言うところが珍しいです。今の、中国の人たちへのクラッシックや、西洋へのあこがれを感じました。
TV版は、父の人生が丹念に描かれた前半に力を感じたものの、後半、出生の秘密や、裁判、逃走など盛り込みすぎでテーマが見えなくなってしまったぁと思ったのですが、映画版はあくまで父と子の強い絆というテーマが貫かれていてわかりやすかったです。それにしても、結末は、TVと映画は真逆でびっくりしました。(明かすわけにはいきませんが)
曲も、TVはサラサーテのカルメン幻想曲が要所で使われていましたが、映画はチャイコフスキーのヴァイオリンコンチェルト。オーケストラを使っていました。この辺が予算の関係でしょうか?サラサーテならピアノ一台でおさまります。それに映画は音楽が流れるところがたっぷり聴いた感がありましたが、TVはあっさり。ドラマの方に力点を置いていたみたいです。(TVドラマで長々、音楽を流したらチャンネルを変えられる?)
でも、映画は音楽が第3の主役のようで、音楽に偏っている私には満足感が高かったです。
中国は「孝」を大切にする国です。それは、経済大国になりつつある今も変わりないようです。
「孝と母性のメカニズム-中国母性の視座」下見隆雄 研文出版によると、昔は、「割股」と言って、親の病に己の肉をそいですすめる習慣があったそうです。もちろん子は落命する。これを美徳とされたそうです。魯迅は狂人日記でそういう風土を憂えて「書物いっぱいに「人を食う」という字が書いてあった。」と書いています。
この映画では、子どもに尽くす父親の姿が描かれていますが、最後に自分の成長より、父親をとってしまう子どもって…???中国も変りつつあるようですが、これを美徳と言いたくない私がいて。音楽はよかったけれど、最後に来て素直に酔えませんでした。コンクールと言う競争の世界よりも人間をとったと読み取れないこともないですが、私がひねくれているのかな?ちょっと最後まで酔えないところがありました。