夕方から、次男の高校の進路懇談。牧野の駅前にある自宅から、船橋川の護岸をずっと、自転車で走って、30分ほど。毎日通って、夏を前に、すでに次男は、日に焼けて真っ黒。
今日は、日焼け防止の幅広の帽子をしっかりかぶって私も自転車で走りました。
護岸に咲いているのは、黄花コスモス。自生ではありません。どんな環境でもよく育つせいか、最近、側溝や、路端に蒔かれることが多いようです。
虫取り名人だった次男は、虫と触れ合う仕事がしたいみたい。先生に聞かれたので、そういうと、「ブリーダーとか。」
「いや、それはちょっと。」と次男。
「昆虫博物館とかじゃないの?」私がいうと、「いやぁ。難しいですね。採用自体がないんですよ。公募しないで、コネとか。あの人がなってから、そういうのは排除する方向らしいですが、採用がないからなぁ。」
「自分で調べた?」
「いいえ。」
「調べなさい。パソコン使ったり、資料取り寄せたり。」
「はい。」
「珍しいですね。仕事まで考えているとは。虫を好きだっていうのも。大阪で生まれたんですか?今、嫌いな子が多いのに。」
あまり、珍しがられるので、先生はどうだったの?という気持ちがムラムラ湧いてきて、
「先生は、物理は、何故選ばれたんですか?」と思わず聞いてしまいました。
すると、
「世界征服を、夢見たんですよ。」
「はぁ。」
「高校生の頃ですよ。物理を勉強して、誰も開発できないようなものすごい武器を発明して、そのへんにある小惑星でも、爆破して、戦争をする国を、脅かしたら、戦争をやめるんじゃないかと思って。世界平和を狙っていたんですよ。」
すごいこと考えるもんだ。と、びっくりしたけれど、私も高校生の時、音楽で世界平和を目論んでいたことを、思い出しました。
先生は、物理を選んで、武器をつくることではなく、子どもたちを教えることで、世界平和の夢をつないでいるのかな?
息子たちは、どうだろう?
息子たちが、将来を夢見ることができるのも、たまたま平和な国に生まれたから、世界には、生まれた時から、戦争しか知らない子どもたちがたくさんいます。
蝶の羽ばたきが、地球の裏側で大きな波を起こす。
世界平和は、なかなか来ないけれど、みんながこうやって、ここでがんばることが、何かにつながっていると信じたい。
ゆめのような物語ですが。