サフィニアは、サントリーが開発した園芸品種です。この美しい花びらは、雨に弱く、雨にあたると、すぐにしおれてしまいます。
この間から、雨が降るたびに軒下に入れています。知らないで買ったのですが、自然には存在することができない箱入り娘。
これが、現代人の作った園芸、世界なのだと素直に受け入れ、享受する気になれない私ですが、私の元に縁あってきた以上、慈しんで育てています。
身体をやわらかくして、まっすぐに立って吹く。
レッスンの時に、何度も、何度も言われた言葉ですが、歪んで、身体を硬くして立とうと、思って吹いている人は、ほとんどいないと思います。
歪んで、硬くしていると思っていない人に、柔らかく、まっすぐと言われても、困惑してしまうだけです。
人間の身体は、もともと、限りなく対称に近い、非対称。
心臓は左にあるということは、対称ではありません。
フルートを構えると言う時点で、もっと対称から遠ざかっています。
フルートは体の左に手を上げて構えるのが普通だからです。
また、物をもったり、吹くという作業する時、身体が完全に柔らかいということも、またあり得ません。
では、先生たちはみんな嘘を教えているのでしょうか?
そんなことはありません。
先生方が教えてくださっている柔らかく、まっすぐとは、どういうことなのか?
まっすぐで、柔らかい姿勢で、吹くという体験を保障しない限り、歪んでいることを自分で気づいて修正するなんてことは、恵まれた一握りの人でないとできようもない。
まず、立って、人差し指を水平に口に挟み、軽く噛む。その指を本当に軽く、前にひく。あごが前にいかない程度、そしてもう片方の手を、裏返しにして、腰の裏、脊椎に沿って広げてあて、そのままゆっくり歩きます。
手を変えて、2分ほどづつ歩いた後、フルートを吹くと、身体は、柔らかく、まっすぐになっていて、楽に音が出ます。
なぜそうなるのか?はわかりません。
ただ、そうなるのです。試してみてください。
すぐに前の癖が戻って、音は硬くなってきますが、一度できたことは、身体は覚えていて、繰り返すうちに徐々に楽なほうを選ぶようになります。おもしろいでしょ。