音楽の喜び フルートとともに

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酒宴の神様バッカス

2024-01-11 21:01:00 | ロマン派
9日は渡辺橋近くのサロン ド プリンシパルでフルートアンサンブル「エスカル」初レッスン。

神戸エスカルから竹内聡さんも来てくれて、ドビュッシーの「小組曲」の4曲を演奏しました。

編曲は竹内さんなので、響きが違うとササッとスコアを出して確認してくれます。
便利です。

練習後はプリンシパルの向かい側のお店で新年宴会。


おばんざいとお鍋。
イカの塩辛で日本酒とか新メンバーのU嬢も呑める口とわかって、酒豪伝説の夜になりました。
私は外では、歩けなくなるので呑みませんでしたが…。
きらいじゃ有りませんよ。

バッカスというのは、ギリシャ神話のディオニソスに起源を持つお酒(ワイン)の神様のことです。

グイド・レーニによるバックス(アルテ・マイスター絵画館)
ジュピターが人間の女性セメレとの間の子です。
ジュピターの正妻ジュノーの怒りを買って、セメレはバッカスを産む前に亡くなります。

ジュピターはセメレの体内から胎児のバッカスを取り出し、自分の太ももに縫い込みます。十分にバッカスが成長すると、縫い目をほどいて誕生させました。


カラヴァッジョ バッカス(ウフィツィ美術館)

成長したバッカスはぶどうの栽培を覚え、その実から陶酔をもたらすお酒を作る方法を考案します。

さらにバッカスは放埓な祭りを考え出し、己の信者たちとともに狂乱に耽ります。そして各地を放浪して信仰を広め、歯向かうものには残忍な罰を与えました。

ティティアーノによるバッカスとアリアドネ(ロンドン・ナショナルギャラリー)

バッカスを称える酒宴の踊りとしてバッカナリア(en:Bacchanalia英語)、バッカナール(fr:Bacchanalesフランス語)、バッカナーレ( it:Baccanaleイタリア語)があります。
サン=サーンス作曲:オペラ『サムソンとデリラ』内 「バッカナール」(バレエ音楽)

ワーグナー作曲:オペラ『タンホイザー』内 「バッカナール」(バレエ音楽) ※パリ上演の際に追加作曲された

ラヴェル作曲:バレエ『ダフニスとクロエ』内 第3場「バッカナール」
イベール作曲:管弦楽曲『バッカナール』

ケージ作曲:『プリペアドピアノのためのバッカナール』

ルーセル作曲:バレエ音楽『バッカスとアリアーヌ』

ヴェルディ作曲:オペラ『椿姫』内 第3幕「バッカナーレ」合唱
などなどみなさんに愛されてぃますね。

カミーユ サン=サーンス(1835-1921年)フランス王国パリ生まれ、フランス王国アルジェリア没

のオペラ「サムソンとデリラ」は、聖書の物語を題材にしたものです。


ヘラルト・ファン・ホントホルストによるサムソンとデリラ(1615年

ガザの広場
ペリシテ人に支配されたペプライ人は苦しみを歌います。
怪力の英雄サムソンが現れヘブライ人を鼓舞し反抗します。


デリラに扮するハルディス・ハルヴォシェン(ノルウェー語版)。1919年撮影
劣勢になったペリシテ人たちはデリラを送り込み、サムソンを誘惑します。
デリラに心をとらわれたサムソンは、一度は断わりますが、彼女を追っていったところをペリシテ人に捕らえられます。

ホセ・エチェナグシアによるサムソンとデリラ
髪を切ると力を失うとされるサムソンは髪を切られ、目をえぐられ、足枷をされ、挽臼を回しています。

一方でデリラとペリシテ人たちは
タゴンの寺院で酒宴(バッカナール)に興じます。

サムソンは、デリラから計略で誘惑したと聞かされ、神に再び力を与えてくれるように祈ります。

すると怪力が戻り、神殿の柱をへし折り寺院は崩壊し、一同もろともに押しつぶされます。

崩壊するダゴンの寺院。ギュスターヴ・ドレ画