連休中日は、母のお手伝い。
昭和13年作曲された宮城道雄の「防人の歌」は
尺八、筝独奏、第一筝、第ニ筝、17弦、打物 3声の合唱による大編成の箏曲合奏曲です。
「ちょっと、ちょっと待って、これ見て。」
防人の歌は、大日本音楽会 出版の東京芸術大学 箏曲科用という、ほとんどの宮城の曲が出されている楽譜です。
通常の筝譜は、第一筝が第一筝の調子で歌が付きます。手と歌は違うのが当たり前ですが、調子はそのパートの音で取れるようになっています。
ところが、この楽譜は、合唱団が別についていたので、3声の第一パート第二パート、第三パートと筝独奏と第一筝 第二筝の調子と歌の調子に関連はなく、前回フルートで第一筝を吹いてみると、全てのパートが第一筝の調子で書かれていることがわかったのです。
それで、解決したと思っていたら、「やっぱりおかしい」というのです。
仕方ないので、フルートで5線譜を吹いて、一音づつ確かめて行くことにしました。
お筝の調子は、西洋音楽の調性の理屈とは違います。
この曲の西洋5線譜ではハ長調、変ロ長調、へ長調となっていますが、
お筝は、弦を外側から一弦~十弦までを漢数字で、残り三弦を斗 為 巾と楽譜で表し、他に、弦を弱押し=半音あげるをカタカナのヲ 強押し=一音上げるをオで表します。
一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 斗 為 巾
平調子 レ ソ ラ ラ# レ レ# ソ ラ ラ# レ レ# ソ ラ
と、まず合わせます。
そこから、途中に四と九 六と斗を半音あげる。
一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 斗 為 巾
レ ソ ラ シ レ ミ ソ ラ シ レ ミ ソ ラ
また、下げると二箇所書いてありますが、それでは実音と違います。
結局、その調子はもう平調子でも楽調子でもないので、母は鉛筆で、演奏できるように柱を動かして、動かしたことを楽譜の横に書くことにしました。
調性が同じところでも、途中で、変ホが、4小節だけ変ロに変わっていたり、調性が変わっているのに、なぜお筝の調子が変わらないのか?と思ったら、シの音が出てこないので同じ調子で弾けてしまえるところがあったり。
その上、お筝譜、五線譜両方に明らかなミスプリがあったり。
母は、筝独奏でとった調子では、演奏する時に、不便なので、それをまたそのまま第二筝の調子で弾けるように置き換えながら楽譜に書いていくという作業もして、脳に負荷がかかります。
究極の脳トレ。
消したり書いたりしてましたが、結局できたのかなぁ?
次行ったら、また言われそうです。
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