音楽の喜び フルートとともに

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アイヒマン実験

2015-09-16 22:07:24 | 哲学

1960年代、アメリカで、ミルグラムという人がしたこんな実験があります。
20歳から50歳代の男性を新聞広告で実験協力者として募集、偽のくじ引きで、教師と生徒に役割を分担させて、生徒が問題を間違えるたびに教師役は45Vから始め、15Vづつ電流を上げていくという実験です。

実は被験者は教師役だけで、生徒は役者です。

生徒は、75Vで、不快を訴え、120Vで大声で苦痛を訴え、270Vで苦悶の金切り声をあげ、300Vで大声で実験中止を求め、330Vで無反応になります。

また、実験を拒否しようとしたら、白衣を来た人物が出てきて、4度実験続行を促します。下記のように。

  • 続行してください。
  • この実験は、あなたに続行して いただかなくては。
  • あなたに続行して いただく事が絶対に必要なのです。
  • 迷うことはありません、あなたは続けるべき です。

四度目の通告がなされた後も、依然として被験者が実験の中止を求めた場合、実験は中止されます。
あらかじめ被験者には45Vは体験させておいて、さて実験開始。
演技をする生徒を前に、

135Vで一人が、実験を疑い、意見をぶつけました。

しかし、その後、疑問を感じると言いながら。誰も300Vまでやめませんでした。

40人中25人(65%)が最高電流の450Vまであげました。

1960年、ヒトラー政権下で数百万のユダヤ人を絶滅収容所に送ったアイヒマンが、妻の誕生日に花を贈ったことで、正体がばれ、捕らえられ裁判にかけられました。

そこで、アイヒマンは、一般に思われているような人格異常者ではなく、真摯に職務に励む、一介の平凡で善良で、小心な公務員。妻に花を贈り、家族に愛情を注ぐ普通の市民のように見えたそうです。

1961年、ナチスが特別なのか?普通の市民でも一定の条件下では誰でも残虐行為をするのか?を調べるためにこういった実験を行ったそうです。

ここからは、私見です。
白衣の男性、社会的権威の象徴。そして、実験は社会的正義と思われるものを象徴していると思います。
教師と生徒は、伝統的に生徒に対しての権威で、善を行い、教えるものとされています。
しかし、ここでは仮のものであって、現実には仕事を失ったり、路頭に迷ったりするものではありません。

それでも人に通電するという、紛れもない暴力行為を、普通の人々は、正当化する名目さえ与えれば、いや、正当化では無い。ちょっとした社会的権威からのプレッシャー。それも自分は殺されるというようなひどいものではなく、軽いプレッシャーで行ってしまう。そういうものだということを、しっかり自覚した方がいいと思うのです。
考えたら過半数以上が、通電を拒否する世の中だったら、とっくに国による暴力行為はなくなっているはずです。

しかし、一方で自分が殺されても、絶対に暴力を選ばなかった人もいます。
ガンジー、キング牧師、ネルソン・マンデラ。
彼らは特別だったのでしょうか?
でも、国を変えるようなことは、彼ら一人では成し得なかったはずです。
彼らを支えた無名の大勢の人々。傍観することをやめ、彼らの隣に立った人々。
銃や、国家権力の前に丸腰でたった人々。

私もボタンを押すかもしれない。今、押さずにすんだかもしれないけれど、次は押すかもしれない。
そう考えるのは、つらいけれど自覚しておかないと、無邪気、純粋、天真爛漫は、簡単に通電する。そう思うのです。





インパンチェスの光と影

2015-09-15 22:11:01 | ガーデナー

玄関は北側の上、ガレージの屋根が茶色で日当たりがあまり良くないです。
夏の初めに日陰が好きな花を探して植えてみました。
インパンチェスのカーニバルの白と赤

盛夏に花が咲き、、


何度か切り戻して、また咲いてくれています。
というか、とっても大きくなってくれています!



お水をあげたり、肥料をあげたり、日があたっているかどうか毎日様子を見て、。
お世話して、環境を整えて・・・

しかし、実は、後ろの白い鉢は同じインパンチェスですが、同じようにお水を上げているのにほとんど咲きませんでした。

一つ考えられるのは八重のインパンチェスだったこと。
花は全て原種に近い方が強いです。

かわいそうなことをしました。一年草なので、もう終わりです。

それだけに、咲いていてくれたことが、貴重に思えて、うれしくって見るたびに「ありがとう!」って気持ちがわいてきます。

この夏の失敗と、成功。どちらも抱きしめて、そして、次に行きたいと思っています。






秋刀魚を味わう

2015-09-14 23:37:15 | 手作り

土曜日は、次男が夕飯を作ってくれました。
本当は夫と二人で食事当番でしたが、夫法事のため、松山へ。
次男と買い物に行ったら、美味しそうなさんま。
「さんま買って。」と次男。
「いやいや、お肉が冷蔵庫に残ってるから。それに、金曜日おばあちゃんちで、食べたばっかりだし。」
魚好き次男、あきらめません。
「僕作る番やから。買って」
「作るんだったら。」というわけで、くずはモールの京阪百貨店で、さんま1匹150円を二匹。

「ダイエーの方が安かった。」と相変わらず親の財布を気にしてくれる貧乏性次男です。
「ダイエーは1匹100円だったけど、あれは塩さんま。こっちは生さんまだよ。」

で、いつもは、カレー、シチューを繰り返す次男が、さんまを焼いてくれました。
ちゃんと内臓もとってあります。
「これは浮き袋、あ!心臓がある。」とか、授業の解剖の延長のような感覚。

すだちは庭からとってきました。今年は豊作!
お味噌汁は、初めて製作。
昆布と、鰹節でダシを取り、自家製お味噌を入れる我が家流で作ってもらいました。
具は人参とじゃがいも。おネギ。
野菜炒めは、ピーマン、パプリカ、小松菜。
「めんどくさいから、炒めるだけにしよう!」と独り言を言いながら、サクサク作っていました。

2人で夕飯をいただきながら、感動しました。
旬のさんまの美味しさもあったけど、ここまでやるとは!
一人暮らしももう大丈夫。なぁんて、親の欲目かな。
長かった夏休みもあと一週間ほど。
食後にこれも旬の幸水梨を頂いて、今だけはうれしく初秋を味わったのでした。


水苔の苔玉作ってみました。

2015-09-11 22:33:58 | 手作り

常総市を心配していたら、今朝は、大崎市。
本流の古田川に大量の雨が流れ込み、支流からの水が流れず、逆流し、渋井川の上流が決壊した。と聞いて、昨年のゲリラ豪雨の裏の川の決壊を思い出して、とても人ごとではありませんでした。
被災された方に心からのお見舞い申し上げます。

一昨日、月ヶ瀬で買ってきた水苔を使って、ようやく苔玉を作りました。
水苔を洗面器の面が埋まるくらい広げてつけて60分置きます。
(ソノリテの跳躍の課題一通り30分。モイーズの分散和音の和音を全ての調合でやると、60分位。・・・半分で、終わり。)



60分たったら、備長炭をひとかけらと、ぐい呑を芯にして、水苔を二巻きっていうか、二層にする感じです。


テグスでぐるぐる巻いて、止めたら、ぐい呑を取り除き、出来た穴に土を詰めます。今回は観葉植物用の土を使いました。それを、ぎゅうぎゅう押し込みます。そこに、根を洗った観葉植物を突っ込んで、後はひたすら水苔でぐるぐる巻きます。


短いのも気にせず乗っけて行く感じで、大丈夫。たくさん巻けたら、テグスで水苔が落ちないように巻いたらできあがり。



こっちから見たら、アイビー。


サンルームに釣ると、外の庭とのバランスも、なかなか!


と、自画自賛しておこう。


くるみブラウニー

2015-09-10 22:35:31 | 手作り

台風の夜が明けると、大勢の人の日常を一夜で破壊していったことが、わかってきました。
中継を見始めると、救出を待つ人の姿が映って、
「早く助けて!早く!」と固唾を飲んで見入ってしまいました。
どうか、みなさんが、助かりますように。そして、被害を受けた方々が一日も早く回復されますように。

昨日、楽譜をコピーしようと、駅前の古本屋さんを目指して行くと、途中でMさんに会いました。
「また、お茶に来てね。」
「今から11月まで地域の仕事が入ってきて、仕事の休みをそれに取られるから。」
「そうかぁ、忙しいね。」
なんて話をしていたら、夕方「もらってもらってもいい?」とMさんが来てくれました。

「ししとうと、みょうが、いっぱい取れたから。」
「わぁ!いいの?うれしい!」

「それから、ブラウニー♡」
「わぁ!ありがとう。」
少ししか話せませんでしたが、心がパァッとあたたかくなりました。
Mさん、本当にありがとう。

冷凍しておいたホイップクリームをかけて、いただきました。


たっぷりのくるみと、甘さ控えめのブラウニーにホイップがちょうど良く。
次男と「天国やなぁ。」といただきました。

甘いお菓子が、なんて幸福な時間をくれるのでしょう。
友達と会えない寂しさを少し紛らせてくれました。


クレープチャレンジ

2015-09-09 21:48:33 | 手作り

次男の夏休みも 後10日あまり。たまに友人に会いに行くほかは、部屋でゴロゴロ。
アニメと、ノベルと、スマホ三昧で、終わりそうです。
昨日は、春休みに来た時に作ったクレープ。もう一回、作ってもらおうと密かに準備していました。

昼食が終わって、次男が降りてきたのを見計らって、
「作って。」というと、「なんで?自分でつくりいや。」
「食べるでしょ。一緒に作ろうよ。」渋る次男を「前、うまいことつくってくれたでしょ。」
大体お菓子は自分一人分作ると材料が多くて余るし、効率が悪いのです。

さて、ブツブツ言いながらも、フライパンの前に立った次男。
前回と同じたまじゃくしで作ろうとしましたが、イイ物を夫が中国で買ってきました。
時々、夫は急に思いついたように出張先の韓国で料理道具を買ってきます。前回はステーキを叩き。ステーキなんて年に数回しか食べないのに。なんでこんなものを買ってきたのか?!

おおかた、ホテルか、取引先の会社の近くにそういう店を見つけたのに違いないと思いますが。

今回も、「これは何?」「チヂミを焼く。」
「チヂミの焼き方知っているの?」「知らない。」
「お好み焼きをひっくり返すのに使えるわ。」と私。
「いや、チヂミを焼く。」
「じゃあ、焼いてね。」
「焼けない。」
「ふーん。」
というやりとりがあったばかり。

しかし、この道具。クレープを薄くのばすのに丁度いい。しかも、フライパンの中で機能するサイズ。



念願の薄いクレープが何枚も焼けました。

前回と比べると↓

ムラも少ない。

植物性のホイップクリームをフードプロッセサーでツノがたってうまくいったのですが、、もうちょっとと欲張って長く回転していたら、もとの液状に戻ってしまいました。
なぜ?

スジャータのホームページを見ても、こういう現象は書かれていません。
まあ、食べられないわけではありません。


「あんもあるけど。」と言ったら、「あんはいい。」「なんで?あずき好きやん。」
「あずきは好きだけど、クリームと混ぜるのはいやなの。和のものは和のもので食べたい。」
言いたいことはあるけれど、次男の持論です。あんは買い置きで、開けると食べきれないので私も見送りました。

で。今回は、缶詰の白桃にギリギリクリーム状のホイップクリームを絡めて、こんな感じに。

巻いて。食べました。

クレープの薄さ、白桃の甘さとさっぱり加減が、薄いホイップクリームにあいます。
前回よりは進化したような気がします。

さて、のこった缶詰のシロップを、どうするか?
私は冷凍してシャーベット状にして食べるというネットの提案を受け入れ冷凍庫へ。
小分けして、ちょこちょこ使うつもりです。

次男は、「飲む。」という選択をして、一気にごくごく飲んでしまいました。


子育てサロン9月

2015-09-08 22:15:42 | 子ども

子育てサロン9月。
今日は、水遊びとしゃぼん玉遊びをします。
せっかく準備したげれど、お天気が悪い。
Oさん、Tさん、Mさんがたらいやプールを提供してくれます。
壁面飾りと、しゃぼん玉液も運ぶので、私の車で3軒を回ることにしました。
Oさんの家に寄ると、Iさんもお手伝いに来てくれていて、たらい、水を運ぶためのバケツ、水遊びの道具を持って待っていてくれました。

Tさん、Mさんはメールで「もっていける大きさやからいいよ~。」と言ってきたので、直接会館へ。
途中から、もうすでに小雨が降ってきました。

昨年まで幼稚園を借りて園庭でしていたのが、幼稚園が廃園になって使えません。
会館の表側の軒先でしようと思っていましたが、軒は狭く雨が入ってきます。

S・Yさんが、会館の裏側を開けて通りかかった小学校の校長先生を捕まえて、小学校側の通路を使えるように頼んでくれました。OKを頂いて、掃除をして、

たらいを並べて、子どもプールを広げてしゃぼん玉の試作。
割箸とひもで大玉がおもしろいようにつくれます。これなら大丈夫!


うちわの骨をつけて振ると、シャボン玉がたくさん、一度に作ることができます。
サロンに来る子どもの多くは0歳~3歳。まだシャボン玉をうまく吹けないです。でも、うちわなら大丈夫。液を飲むこともないし。


今度の配合は、前のよりしゃぼん玉が作りやすく、長持ちします。

部屋の中の壁面飾りもつけて、準備完了。


開始10時。雨が降ってきましたし、台風が来るというのに。予想外にたくさんの親子が集まってくれました。
さて、始まってみると、靴をもう一度履くのを嫌がっていた子どもたちも、出てきて、水遊びやしゃぼん玉を楽しんでくれました。

夢中になって遊んでいるうちにお母さんたちには、中でお茶を飲んでもらいます。

その間、離れられない子はいますが、何人かは外で夢中になってあそんでいます。
特に、2歳、3歳の子どもたちが、しゃぼん玉から離れません。
うちわを振って、廊下いっぱいにしゃぼん玉を撒き散らし、頭も、胸もシャボン液だらけ。
ちょっと誤算だったのは、あまりに液を撒いたので、コンクリートの床が泡だらけになったこと。

ひとしきり遊んで、内遊びに変わった時に、Oさん、Iさんが外で片付けてくれていたのですが、Iさんが、泡に足を取られて、すべってこけてしまったのです。
Oさんによると、「あっ!」と思ったら、ツルンとまともに滑って、ゴンという音がしたそうです。後頭部を打ったそうです。

終わってすぐに病院に送っていきましたが、大事はなかったようで、一安心。

いつもやっていた園庭は下が土だったので、こういう事態は想定できていませんでした。
来年やるときは考えなくては。
子どもも、大人も安全第一。
気をつけなくてはいけません。

子どもたちや、お母さんたちは今日も楽しく遊んでくれたみたい。
しかし、みんなが安心していられる場を作るためには、みんなの知恵と、努力とチームワークが必要
です。

来月は、運動会。気をつけてがんばりましょう。






打上げ

2015-09-07 22:08:11 | Weblog

今日は、ピアノのTさんと、コンサートの打上げです。
近くの和会席「兆」


ランチ 兆コース 先付けはトマトのゼリーとかつおのたたき


バジルとクコの実が乗っています。このスープがおいしかった。ほうれん草のおひたしもスープのおかげでおいしかった。
化学調味料は一切使わず、水は湧水を使っておられるそうです。


「かつおのたたきは塩で召し上がってください。」と言われ「へーっ!」と思いましたが、炭の香りが香ばしく、その香りを活かして食べるには塩だけで食べるのが一番だと納得のお味でした。


パプリカとししとう、お茄子、ピーナッツ豆腐のあげもの。

酒粕のグラタン、ぎんなんと鶏が出てきました。少し甘めですが、酒粕のおかげか、味に深みのあるグラタンソースでした。


きのこの土瓶蒸しの中味は、おすまし三ツ葉、白玉、まいたけ、しいたけ、えのき、すだちを絞ってからいただきます。やはりここはおだしが、おいしい。


このお膳が兆らしいしつらえ。
月見団子に見立てたものは、さといものピーナツペースト、アボカドの巻き寿司醤油のジュレかけ、とうもろこしの芯はポテトサラダ。小茄子かと思った紫はうずら卵、ピーナッツのゆでたもの



ごはんは、席分ずつ石のお釜で炊いてくれます。お米は契約農家から竹皮を使用したお米を仕入れているそう。どこに使っているのか?わかりませんが、お米もおいしかった。お吸い物の具はお茄子。


デザートはメープルのプリン。アイス抹茶でいただきました。

久しぶりに、おいしいものを頂いて、Tさんとおしゃべりもたっぷり。
「よし!次もがんばるぞ~!」


ヒトラーチルドレン~ナチスの罪を背負って~

2015-09-04 22:46:09 | 本・映画など

ホノラは、最近ピンク一色。確か、白とピンクの斑だったはずなのですが・・・。土のせいかな、それとも肥料のせいかしら?


でもまあ、春だけでなく、秋までもさいてくれました。ありがとう♡

ヒトラーチルドレン ~ナチスの罪を背負って~というドキュメンタリーを見ました。
NHKで、何度か再放送されているものですが、録画していて、見るのは3度目かな。

ナチス政権の中枢にいた将校たちの娘や、息子たちのその後を取材したドキュメンタリーです。

ゲーリングの娘は、結婚してアメリカに移住して新しいスタートを切った気がしました。しかし離婚した時、旧姓に戻すのはやめたそうです。
そして、彼女は兄と二人ゲーリング家の子孫を増やすわけには行かないと断種手術を受けたそうです。
収容所の記録映画を見るとき、祖母は「全部嘘よ、全部嘘よ。嘘よ。」と言い続けていたそうです。

今は、夫と二人アメリカで暮らしているそうです。ドイツ文化が恋しくなり、時々はパーティを開いてドイツの歌や食事を楽しんでいるそうです。

ヘスの孫 
親たちは収容所の中に住んでいて、そこで子どもたちを殺害していたのに、門の中で普通の子育てをしていた。そこからは、何も見えない。恐ろしいことだと思うそうです。

父親は祖父と同じように冷酷な性格で、第三帝国の熱狂的な信者。親しみを感じたことがなく、父と母が離婚してから、連絡をとったことはないそうです。
顔が似ているし、名前をきかかれると気づかれるかもしれないといつも恐れています。

全て他人の犠牲の上に生きていたのに、何も起きなかった。と父は言い続けていたし、家族の中には答えられないことがたくさんあったそうです。

アウシュビッツに行き、ユダヤ人の団体に出会い、質問を受けて、ユダヤ人虐殺について、責任を感じる。と言い、祖父にあったらこの手で殺したいと思う。と言って、謝罪すると、「あなたは罪悪感を持たなくていい。」と言われハグされました。衝撃を受けたそうです。

しかし、そういわれても、罪の意識を持たずにはいられないと言います。

なぜあの人たちは殺されなくてはいけなかったのか?祖父はなぜ殺したのか?なぜ、私は生きているのか?

考えること、それが、私の存在する唯一の理由のようにも思います。祖父がしなかったことをやる。償いではなく祖父がしなかったことを私がやる。と言っていました。

ヒムラーの姪 
この名前で、いいことは何もなかった。しかし、名前を変えようとは思いませんでした。それをすることは、全ては血筋で決まるというナチスの馬鹿げたイデオロギーを信じることになると思ったからです。
イスラエルでユダヤ人と結婚したそうです。一族の恥だと言われたそうです。

ヒムラーという名前でなくてもナチスに協力した人がいる、殺した人もいる。
どこで一線を引くのでしょう?罪を知ったとき親を愛することができるのでしょうか?
一線を引く人と、それでも親を愛すると決めた人がいます。何も見ない、何も聞かないで。と言います。

アーモン・ゲートの娘 
母親は「あそこは労働収容所だったのよ。子どもも年寄りもいない。」
「ああ、よかったあれは絶滅収容所じゃなかった。」と子どもの時思いました。
「ユダヤ人を殺したの?」と聞くと「数人殺したことがあったかもしれない。」と母が言ったので、
「数人って何人なの?5人、7人、8にん。」すると、いきなり母がコードを持ってきて彼女の頭を叩きました。
母の感情を揺さぶらずには聴けないことがある。ということを知ったそうです。

ある日、年頃になって、気になる人が出来た時、お互いに好意を持っていると感じていた男性に、ブワショフにいたと言われ、「私の父もいたわ。所長のゲートよ。」と告げた時、彼の顔色が瞬時に変わり、「人殺し!豚野郎。」と去られたそうです。ショックだったそうです。

ハンス・フランク(収容所所長絞首刑になった。)の息子
親を愛せない人間がいる。非難すべきことは、たとえ自分の親でも非難しなければならないと伝えるために、子どもたちに語り続けているそうです。

彼は自分も含めドイツ人を信用していない、といいます。
経済状況が悪化すれば、ドイツ人の雇用を守ろうとするでしょう。そのためにあちこちで殺人が起きる、それを危惧しています。

兄弟姉妹では、ひとりの兄だけが支援してくれたそうです。
「お前は父さんの犯罪を証明してくれた。それでも私は父さんを愛している。」

もうひとりの兄は、彼が父のしたことを書いた本を出版したとき「弟の二クラスはおおうそつきです。何一つ真実ではありません。弟はいつも我が家のやっかいものでした。」という手紙を、出版社に送りました。

姉の一人は、「親と同じ年まで生きたくないわ。」と言い続け、父が処刑された同じ45歳で自殺したそうです。
その姉は、人種隔離政策を支持していて、南アフリカに移住したそうです。
電話した時「600万人のユダヤ人を焼却したとすれば、1人を焼く時間はどれくらいか計算してみたの。結果は、たった1.6秒。だから全部でっちあげだわ。」と言ったそうです。その姉は南アフリカで死んだそうです。

二クラスは妻や子ども、孫を愛しています。しかし幸せの中にいても「親を愛しなさい。」という教えに従えない自分がいるそうです。

しかし、ほかの子どもと同じように彼も両親の愛情を強く望んでいたのです。
30年経っても事実を探し続けるのは、父について少しでも肯定的な事実がでこないか、誰かユダヤ人かポーランド人の生命を救ったとか・・・それを知るためです。が、しかしまだみつからないそうです。

ここからは、見た感想です。
ドイツには、自国の中に石で建てた収容所があった。大勢の収容者の靴や、歯や、遺体など形のあるものが残り、連合国の兵士が入って世界中の人の目に逃れられない事実として写真や証言として残されました。
それでも、事実を受け止めることの難しさ。
親、国、血、伝統。自分を生み育んだものは、立派であってほしいし、少しの過ちも犯したと思いたくない。

その気持ちはわかります。私だって親のことで欲目に見ていることがあると、いやほとんど欲目だと思います。

しかし、完璧な人など世界のどこにいるのでしょう?

必然に駆られたにせよ、親や祖父の犯した罪を無かったことにせずに、事実を証言し、悔やみ、悩み、苦しむ彼らは、勇気があるし、人間らしいとも思います。
また、それをすることを支えるドイツ社会も、思慮深く進んでいると思います。

ドイツ人がと、ニクラスは言いましたが、そこを「自分」とか「人類」、「自分の親」や「自国の名前」をいれて読み替えることができれば、負の遺産は、生きる。そんなことを思いました。


ロングトーンの練習

2015-09-03 23:07:27 | フルートレッスン

秋雨前線がやってきて、少し涼しくなりました。
ミニバラのサンクスマザーズディが咲きだしました。四季咲きですが、やはり、春と秋に花は集中して咲いてくれます。


雨のおかげで、猛暑が和らぎ息を吹き返した感じです。

盛夏に植えたペンタスも豪華に咲いています。


メランポジュームも、えらいことになっています。

こういう日はこもって練習です。
ロングトーンの練習は、丁寧に。ビブラートを一拍の中に6つ入れます。
細かすぎず、たっぷりと時間をとって、4拍の3拍目から後は、dim. して音を消していきます。
なだらかに、4拍目はフェルマータで、音を消した後も息を残すと、綺麗に切れます。
小さな音になっても、ビブラートは均一にかけましょう。

こういう練習をすると、音の質が上がってきます。
大変かもしれませんが、欠かさないようにしましょう。