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園子温の「希望の国」、原発被害の恐ろしさ!

2012-10-24 15:44:58 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆
    原発被害について考える人 ☆☆☆☆

園子音監督が、外国にも援助を求めて作り上げた静かなる原発告発映画。

長島県で起きた原発騒動、福島原発で経験済みのことが生かされていなかった架空の物語。

農村で牧畜を営む老夫婦、その息子夫婦、隣家の恋人たち、三つの家族を通して、福島原発が反省できていない現状をフィクションで告発する。

園監督も言うように、今でしか描けない、見られない原発映画だ。

一方で、これは、愛の物語である。

痴呆症の妻を抱える老酪農家。かろうじて、避難区域から免れるが、やがてその時がやってくる。妻と二人必死に抵抗しながら、「家へ帰ろう」という妻の言葉に、動かされて、炭坑節を踊る老夫婦の姿は涙をそそる。

原発恐怖症なるものがあるのか?子供を宿し、原発の恐怖から、宇宙服のような服まで用意する老夫婦の嫁。

隣家の息子は、避難地域であるのを承知で、恋人の家族を求めて、被災地を歩き回り、二人で生きていくことを確認する。

それぞれが、希望の国へ向かう。

ラストに初めて、この映画のタイトルが出現、園監督の意思が伝わる。

日本には明日があるのだと。

しかし、現実は??


中で、夏八木勲の渾身の演技が光る。
コメント (2)
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