ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター」、世界的写真家サルガドの足跡

2015-09-01 17:28:39 | 映画
おススメ度 ☆☆☆

ドキュメンタリー好き、写真好き、社会派、世界好き ☆☆☆☆

フランス・ブラジル・イタリア合作

ドキュメンタリーでも名作を送り出しているビム・ベンダース監督が、ブラジル出身の写真家セバスチャン・サルガドを捉えたドキュメンタリー。セバスチャンの息子が共同監督。

人間の死や破壊、腐敗といった根源的なテーマを撮り続けるブラジルのカメラマン。その妻との共同作業で、世界各地の紛争地帯を撮り続けた。

その荘厳な作風は、見るものをひきつけて離さないが、ナレーション付きで、これらの写真を次々と見せられると、そのたぐいまれなる映像美に圧倒される。

特に、中盤、アフリカとヨーロッパでの争いの現場写真は、ショッキングだ。

特に死体の写真は、目を背けさせるリアリティだ。

サルガド自らも、これら現場写真を撮り続けて、心の病を抱いてしまう。

そして故郷ブラジルへ帰って、荒れ果てた故郷で、植樹という再生作業に取り組み、心も癒される。

そこから、最近の仕事である「ジェネシス」が始まる。

環境との再生。

それはまた、壮大な地球の旅だ。

どこまでも、その白黒の光の芸術は、美を尊び、サルガドならではの切り口だ。

一方で、撮影に同行した映像班のカラーによる映像も美しい。

この世に、サルガドとベンダースがいて幸せだ。
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