ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「カフェ・ド・フロール」ダウン症の息子を抱えた母親、別れた夫に執着する元妻

2015-09-22 18:54:16 | ヨーロッパ映画
おススメ度 ☆☆☆

フランスカナダ合作

スタイリッシュで、アーティスチックな映像の連続。

1969年のパリと、2011年のモントリオール。

別別の時代の別別の3人の物語が、途中から奇妙に絡み合って、占い師とか夢とか、交差してその間に奇妙なシーンが挟まれて、まったく戸惑う構成に、惹かれる人と、拒否する人とに別れる。

1969年は、パリダウン症の息子を溺愛し、普通の学校に通わせ、日々を過ごす美容師。

ダウン症の子とのそれこそアドリブ演技で溺愛表現をするヴァネッサバラン演じるシングルマザーのジャクリーヌ。

だが、ある日、その学校に転校してきた同じダウン症の女の子。刹那的に惹かれあう二人の子供にふり回されるジャクリーヌ。

2011年、モントリオール、DJをするアントワーヌは、二人の娘と新しい恋人と有頂天の生活。

アントワーヌを忘れられない元妻キャロル。恋人を紹介したのも彼女だが、刹那的に惹かれあう二人に悩まされ続け、薬や占い師にはまる日々。

細かいシーンの積み重ね、それも映像的にシャープな色合いで、繰り広げられる、甘い愛と、苦悩の両面性。

意味ありそうで意味不明なシーンの挿入で、映画をますます複雑にしてくれる。

でも、愛と悩みはこちらにひしひしと伝わってくる。

ラストへ向かっての衝撃と和解は、尾を引く。

更に、DVDは、別の悲劇的なラストを用意していたと語る、そしてそのシーンが。当初ラストのはずだったという。でも実際は真逆のラスト。

どうにでも取りようのあるこの物語、監督自身は楽しんで撮っていたのだろうか。
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