ひろの映画見たまま

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「黄金のアデーレ 名画の帰還」、クルムトの名画に隠された悲劇

2015-12-03 19:05:37 | 映画
おススメ度 ☆☆☆☆

名画の行方に興味のある方 ☆☆☆☆☆

オーストリアの名画家クルムトの絵に、そんな隠された事実があったとは。

姉の死後。遺品から、叔父の遺書が出てきた。

マリアは、オーストリアで過ごした青春時代を回想し、かざられていた叔母の肖像画に心を漂わせた。

マリアたち一家の黄金時代。

それが一転、ナチスがオーストリアを併合、ユダヤ人狩りが始まった。

そして、オーストリア脱出を余儀なくされ、父母を置いてアメリカへ。

遺書には、家に飾られていた画は、姪(すなわちマリアと姉)に残すと書かれていた。

そこで知り合いの弁護士に頼んで、奪還に乗り出す。

だが、今は、オーストリアの美術館に飾られている絵は簡単には返還されない。

そこで、裁判に。

アメリカで裁判できると判明。

そこからは、弁護士の出番。

弁護士も実は、ユダヤ人だった。

名画の奪還裁判と、マリアと弁護士のユダヤ人としての迫害と堅持がうまくあぶりだされ、演者の見事さと、話のテンポよさで、観客をつかんで離さない。(特にマリア役のヘレン・ミレン)


やはり人権問題は、例題としての描写の巧みさで、万人の胸を打つ。

黄金きらびやかなアデーレの美しさと、オーストリアの風景も興味をそそる。
コメント
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