おすすめ度 ☆☆☆
アメリカ文学好き ☆☆☆★
イギリス・アメリカ合作
「老人と海」のアーネスト・ヘミングウェイ(ドミニク・ウェスト)と「グレート・ギャツビー」のF・スコット・フィッツジェラルド(ガイ・ピアーズ)を世に送り出した名編集者パーキンスの物語である。
あふれるように出てくる言葉を紡いで、長編を書くことができる、偉才のトマスウルフ。出来上がった原稿をどこの会社も相手にしてくれない。
そんなウルフの原稿を見たパーキンスは、削ればよくなるとばかりに、削りまくる。
徹夜が続くほどの
精力的な編集作業の結果、出来上がった作品はベストセラーとなる。
いつも帽子をかぶり、静謐そうなパーキンス。
妻と子がいるが、家庭はほったらかし。
一方、ウルフは、いささか神経質で、恋人とのいさかいが絶えない。
そして、二匹目のドジョウ。これもまた成功する。
だが、ウルフは、パーキンスの編集を嫌い、別の出版社を探す。
二人三脚でこそ発揮できた才能も、やがて…
コリンファースが、パーキンスを、ジュードロウがウルフを演じ、二人の演技力で引っ張っていく。
小説を書き、編集するという地味な作業が続くが、1920年代のアメリカのきれいな背景とともに忘れえない作品となっている。
編集者の仕事の大切さが理解できる。