おすすめ度 ☆☆☆★ (劇場鑑賞)
社会派映画好き ☆☆☆☆
イギリス・フランス・ベルギー合作
2016年・第69回カンヌ国際映画祭で、最高賞パルムドールを受賞。
御年80歳のケンローチ監督、一旦は、引退を表明したが、イギリスの福祉制度に光を当て、いい作品をものにした。
主演のダニエルには、映画初主演のコメディアン、デイブ・ジョーンズ。
ダニエルは、妻を亡くし一人暮らしの元大工。
心臓を患い、手当を申請するも、役所仕事に翻弄される。電話がなかなかかからないとか、インターネットでしか受け付けてもらえないとか。
そんな苦労しているダニエルが、やはり困っている母子に遭遇、何かと、世話を焼くことに。
病気で苦しんでいるダニエルを励ましてくれたのはこの母子。
国の福祉制度に問題があり、しゃくし定規なお役所仕事に辟易するも、個人的な助け合いの心が、和ませる。
制度こそ違え、これは世界に普遍的な問題だ。
淡々とした、生活描写に、ユーモアを加えた、ケンローチの目は優しい。
ラストのメッセージも心に響く。