おすすめ度 ☆☆☆
R18+
原作は、大石圭の同名小説。
題名の「あなたのベッドの下で」は、官能的な響き。
もう一度名前をよばれたい… 雨の日の無人のエレベーター。誰かの香水の香りが残っている。俺は思い出す。この香り…、11年前、たった一度だけ名前を呼んでくれた佐々木千尋のことを。親からも学校のクラスメイトからも誰からも名前すら憶えられたことのないこの俺を「三井くん」と呼んでくれた時のこと。俺は人生で唯一幸せだったあの感覚にもう一度触れたいと思い、彼女を探し出すことにした……。家庭を持った彼女の家の近所に引っ越し鑑賞魚店を開店し、自宅に侵入、監視、盗撮、盗聴、彼女の近くで全てを覗き見ていたいと思った。だが、俺の目に映ったのは、全く別人に変わり果てた姿だったのだ。
そして明らかにされる夫による妻へのDV。
片方に純愛があり、片方にDVがある。この対比が痛烈。
特にDVはサディスティックであり、エロチックである。
その夫婦愛のベッドの下で。
さらに、サスペンス。このDV男とのぞき見男の対決。
高良健吾がこの純愛男を演じ、ほぼナレーションで物語は綴られる。
女に扮する西川加奈子は、全裸でおかされる。
異常愛だが、どこか悲しい。