ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「サイの季節」、イランから亡命したバフマン・ゴバディ監督の社会派ドラマ

2015-09-02 19:41:36 | 映画
おススメ度 ☆☆☆

イランに興味のある方、モニカ・ベルッチファン ☆☆☆☆

イラク・トルコ合作

実在するクルド系イラン人の詩人サデッグ・キャマンガールの実体験を基に描かれた衝撃的なドラマ。


1979年、イラン・イスラム革命の混乱にまぎれて投獄された詩人サヘル(ベヘルーズ・ボスギー)と愛妻ミナ(モニカ・ベルッチ!)。30年後に釈放された詩人は先に獄を出た妻の行方を求めトルコのイスタンブールへとたどり着く。

夫婦を密告したのは、運転手のアクバルだった。アクバルは、ミナに横恋慕し、イラン革命で権力側となるや、裏切ったのだ。

だが、30年の監獄生活、そこでは、拷問もあり、痛々しい限り。

ミナに至っては、顔に袋をかぶせられ、子を孕ませられたのだ。

そんなエキセントリックな、描写と、セピア色の映像の美しさ。

そして、サイをはじめとする動物の描写。とくに、人血をすいとるヒルの描写は痛ましい。

革命の時代の話だが、一方で、愛の物語であり、最後、サヘルは、ミナに入れ墨を彫ってもらう。

そして時々に描かれる文学的セリフが、状況を現している。

奥の深い映画だ。
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夏休み 北陸の旅 五 金澤城

2015-09-02 10:28:17 | 日記
兼六園を抜け出ると、そこは金澤城。

だが、残念ながら、天守閣がまだ再建されていないので、ちょっと寂しい。

後は、軍の施設とか、武家屋敷とか見学の後

近江市場へ

2時過ぎなのに、飯屋は皆満員。

やっと見つけた店で、海鮮丼、さすが新鮮な魚、美味














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「セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター」、世界的写真家サルガドの足跡

2015-09-01 17:28:39 | 映画
おススメ度 ☆☆☆

ドキュメンタリー好き、写真好き、社会派、世界好き ☆☆☆☆

フランス・ブラジル・イタリア合作

ドキュメンタリーでも名作を送り出しているビム・ベンダース監督が、ブラジル出身の写真家セバスチャン・サルガドを捉えたドキュメンタリー。セバスチャンの息子が共同監督。

人間の死や破壊、腐敗といった根源的なテーマを撮り続けるブラジルのカメラマン。その妻との共同作業で、世界各地の紛争地帯を撮り続けた。

その荘厳な作風は、見るものをひきつけて離さないが、ナレーション付きで、これらの写真を次々と見せられると、そのたぐいまれなる映像美に圧倒される。

特に、中盤、アフリカとヨーロッパでの争いの現場写真は、ショッキングだ。

特に死体の写真は、目を背けさせるリアリティだ。

サルガド自らも、これら現場写真を撮り続けて、心の病を抱いてしまう。

そして故郷ブラジルへ帰って、荒れ果てた故郷で、植樹という再生作業に取り組み、心も癒される。

そこから、最近の仕事である「ジェネシス」が始まる。

環境との再生。

それはまた、壮大な地球の旅だ。

どこまでも、その白黒の光の芸術は、美を尊び、サルガドならではの切り口だ。

一方で、撮影に同行した映像班のカラーによる映像も美しい。

この世に、サルガドとベンダースがいて幸せだ。
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