吉田宿は豊川によって繁栄した城下町である。豊川は物資搬送の大動脈で、当時大きな帆船(と」言っても一枚帆の千石船程度)が出入りしていた。豊川の吉田大橋のたもとにある吉田神社は手筒花火の発祥地でもある。毎年七月の豊橋祇園祭では境内で300発もの手筒花火が打ち上げられる。
宿は、豊橋市街地にある宿場町で、昔の面影はないが、ゆったりと流れる豊川を眺めていると、江戸の旅人と同じ気分になれる。豊橋は豊川に架かる橋の名前でもあった。豊橋を渡り、豊橋魚市場に行く。ここは今川義元が、三河や遠州や浜名湖の魚を集めて開いた由緒ある市場である。帆立やさざえが旨い。
豊川放水路を越えると、小坂井町に向かう、ここは風車の里。木でできた素朴なもので6枚の俵形の羽根は、六俵(むびょう=無病)になり、縁起物だと言う。今は小坂井町だけで作られている。
小坂井町を過ぎたら、ひたすら北上、名鉄名古屋本線の踏切を渡ると、まもまく国府町に入る。旧御油橋を渡れば、御油本陣跡のゴールもすぐである。
御油宿迄まで10.2kmの道程である。
広重の絵は「吉田・豊川橋」の図である。吉田城の隅櫓を通して見た吉田大橋を俯瞰画のように表現している。現在の豊橋市役所の屋上から見ればこんな絵も想像できる。「吉田通れば二階から招く、しかも鹿の子の振袖で」と謳われた頃を彷彿させる。
冬に実をつける「青木の実」
開花時期は、 4/ 1頃~ 4/25頃。
・1年中、葉も枝も青いので「青木」。
・花は海老茶色ですごく小さい。
・葉は固い。
(季節の花300より)