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記憶の彼方へ

カラーとモノクロの写真と一緒に 日頃のなにげないエピソードやホッとするコトバを♪

ルイス・バラガンの言葉

2010年02月16日 22時31分12秒 | Weblog
先月訪れたルイス・バラガン展で購入した本に彼の遺した言葉がある。

心にとまった言葉を挙げたい。

全景を見わたすパノラマよりも、
正しく枠取られた
風景のほうが美しいものです。

静けさこそが、苦悩や恐怖を癒す薬です。
豪華であろうと質素であろうと、
静謐な家をつくることが、建築家の義務なのです。

私の家は、私の心の避難場所でした。

一番目は彼が写真家の目を持っているのだと感じた。
常にファインダーごしに物事を見ている写真家にとっては当たり前のこと。左右の人差し指と親指をくっつけて作った四角形の枠で風景を切りとってみてごらん。ちょっと違った世界が見えるから。

二つ目はいままで言葉にした事はなかったけれど、本当にその通りだ。雑踏にまぎれても、苦悩は溶けださず膨らむ一方だ。静寂のなかではじめて洗いながされていくのだ。まさにカタルシス、浄化作用が必要なのだ。

最後のことばは、なんだか寂しい余韻をのこす。でもそういう場所がある事は幸せなのだ。
どんなに狭くても、どんなに広くても。
きずついた心が、確かな温もりに包まれない家は、「自分の家」とは呼べないのだ。

こんなすてきなことばを遺したルイス・バラガンに是非とも家を建ててもらいたかったきっと幸せに暮らせるだろうに。


fine ART photographer Masumi
コメント
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