また歌うのか!って?
はい、仰せのとおり歌います。
だって、歌わなかったら* からたち(枳殻。漢字はこんな難しい字) の花なんて何の関心も持てなかったもの。ね。
北原白秋 作詞 山田耕筰 作曲
からたちの花が咲いたよ。
白い白い花が咲いたよ。
からたちのとげはいたいよ。
青い青い針のとげだよ。
からたちも秋はみのるよ。
まろいまろい金のたまだよ。
からたちのそばで泣いたよ。
みんなみんなやさしかったよ。
からたちの花が咲いたよ。
白い白い花が咲いたよ。
それにしても、白秋は、なぜ からたちの花 なんだろうと実物を見て不思議に思ったのですよ。あのものすごい棘、地味な花。
歌詞を確認しようと検索したら・・・とても重要だったのですね『からたち』。抜粋して引用。
白秋は子供のころ母校福岡県柳川の矢留尋常小学校(やどみじんじょうしょうがっこう)の通学路「鬼童小路」(おんどこうじ)で見たからたちの生垣に格別の思い入れがあり、白秋の生涯を通じてつきまとう重要なイメージとなった。
10歳で父を失った耕筰は幼い頃養子に出され、活版工場で勤労しながら夜学で学んだ。耕筰は自伝において、工場でつらい目に遭うと、からたちの垣根まで逃げ出して泣いたと述懐している。この歌は耕筰のこの思い出を白秋が詞にしたものである。
からたちの、白い花、青い棘、そしてあのまろい金の実、それは自営館生活における私のノスタルジアだ。そのノスタルジアが白秋によって詩化され、あの歌となったのだ」(「自伝 若き日の狂詩曲」)。
白秋と耕筰。
ふたりのからたちへのそれぞれの深い思いが『からたちの花』の歌を生み出したのか。もっと違う花でもよかろうに、と浅はかにも思ったこと、恥じ入ります。
(舞岡公園で2ヶ所生垣に使われていました。)
こんなエピソードを読んだら、島倉千代子さんの「からたち日記」
♪ からたち からたち からたあちのはあな
なんて、鼻歌でも歌えないわ。ほんと。
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