昨日が係長の思い出エピソードなら、今日は支店長、副支店長の思い出。
遥か遥か昔、私の独身時代。その支店は開店したばかりだったから支店長の心労はいかに。
部下といえば20代の跳ねっかえりばかり、右も左も分からないがむしゃらな若者たちよ。
あああ、小柄などこから見てもいい人の支店長の面影が浮かぶわ。
そんなころ、先輩と私の二人が対外的な仕事を任された。先輩はベテラン私は新任。
仕事は年齢に関係ない、やったわ、なにがなんだか分からないままやり終えたわ。
そしたらね、支店長がご苦労さんと二人を関内のウナギや「わかな」でご馳走してくれたの。
人生初ウナギ、美味しかったのなんの。はい、今でもよおく覚えています。
その頃ってそんな時代だったのかしら、父が私の下宿に泊まりに来て。
ついでと言ってはなんだけれど、支店を訪ね、支店長に挨拶に行ったのね。娘が世話になってると。
忙しい中会ってくれたらしく、二人とも海軍出身と分かって意気投合したらしい。盛り上がって。
休みに支店長、佐渡観光に来て実家に泊まったらしいのよ、私は何も知らなかったけど。
大分たってから支店長「あの時は魚攻めにあって、後で便秘になって困ったよ」なんて。
知らないっつーの。
父は父でお土産にもらったせっかくのお茶なのに「うちはほうじ茶しか飲まないんだ」と
言ったとか言わないとか。ぜーんぶ、後から聞いた話。
ご自宅へ遊びに行ったこともある、懐かしい。
名前から支店長と「忠孝」コンビと呼ばれていたのが副支店長。
支店長がどこから見ても穏やかな人格者ならば、副支店長はどこから見ても癖がある人。
ま、個性的ともいう。
「スリッパをきちんと揃えないと気が済まない人は病気だ」なんてことを言うの。
他にも副支店長席から我ら部下の様子をじっと見てて、たとえば席に着くのを見てて、
「あの人はいつもはそっちを通って席に着くのに、今日は別の方から席に着いた、
何か気にかかることがあったのかもしれない」とか。けっこうめんどくさい。
私もいつも書いていたタイトルを変えたら、どういうつもりでこのタイトルに変えたのか、
なんて聞かれて困てしまった。無意識の行動に意味を見い出だしていたのかもしれない。
私たちが井上陽水のLP「氷の世界」の話をしていたら、興味を持ったらしく購入して
感想を延々と話してくれた、そんな面も見せてくれた。
お母様の麻雀相手に仲間共々ご自宅にもおじゃましたわ。
深く濃い関係を持つことができたよき時代。
忠孝コンビとはよく言ったものだ。まったくタイプの違うお二人が支店運営をうまあく回して
いって支店は軌道に乗ったのだから。
今日からお盆、とっくに鬼籍に入っているお二人は「勝手なことを書いているね」と
苦笑していることだろうが、許してもらおう。
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