第2回 「星と雪だるま」視聴
私、ドラマはほぼ出演俳優で見るのだけれど、この作品には特に贔屓の俳優は出ていないのよ。
でも観たかった、楽しみにしていた。それは、
脚本が 木皿 泉さんだから。
「すいか」脱落だったから、この方たち(ご夫婦共同執筆だからね)の作品はすごく観たかった。
寝てはいけないと録画しておいたけれど、そんな心配無用。大好きな雰囲気。
全編通してゆるゆるたんたん。
どきどきすることもハラハラする事件もなく、ギフと嫁のテツコさん、その周辺の人たちの日常が流れていくだけ、ただそれだけだけれど・・・
それぞれの登場人物の心の内に抱えているものが、大きな波となってあるいはさざ波となって打ち寄せては引き返す、そんな感じのドラマだと思う。
加賀丈史さん演じるギフが、
「赤飯があってアジフライがあってせん切りキャベツがあって、俺、幸せすぎてこわいくらい」
みたいなセリフを言うのよ。
そんな場面を見ていると、日頃のいろいろな不平不満も消えて、
そうだそうだ、大好きなおいしい食べ物を食べることができるのは最高に幸せだわ。
そういうことよね、と静まっていくわけ。
それが出演されてる役者さんたちが大げさな芝居でないので、観ている自分の想像力を引き起こしてくれて。なんとなく、ああ今のままの自分でいいんだな、肯定された温かい気持ちになって。
笑って、ときに涙腺が緩んで。
歯医者の片桐はいりさん、アジフライご相伴の招待を受けるのだけれど、
「忙しいから」と断るの、見栄張って。ほんとは暇なのに。
「人間て面倒くさいのよ」だって。分かる、くくくくってなものよ。
そしてカメに紙を切り抜いた歯をくっつけて「できた!」だって。
引きこもり元CAの娘ムムムさんが外出。
お父さん役の小倉一郎さんが「お帰りって言うのが久しぶりだ」と。
するとお母さんが「練習しとく?」なんて。
「ばかな」と言いつつ、お父さん、
「お帰りー」と練習するのよ。するとお母さん、
「おかえりーってどうして首が伸びるの?」と。
もう笑ってしまうよね、笑いつつ、娘を思う親の気持ちが伝わってきて・・・
小倉一郎さん、好き。
いいドラマだわ。日曜の夜が楽しみ。
「ギフ」 「ムムム」 というカタカナ表記の役名。なんだろうね。
「ギフ」が、ミムラさん演じる息子の幼馴じみ隣のおじょうさん、もとCAの「ムムム」さんの名前はなんだったっけ?
と思い出そうとするけれど。
7年前に亡くなった息子のお嫁さん(仲里依紗ちゃん)といまだに同居している「ギフ」だって名前がはっきりしていない。
この二人の名前が明かされる時が来るのかしら。
エンディングにプリンセスプリンセスの ♪M が流れると、
歌詞がドラマの内容と重なって泣きたい気分になって、私、さらにもりあがるわけ。