明日のモニタリング銘柄（７．１０．・０８）

この時間、欧州はＮＹの流れを引き継いで金融株を中心に堅調に推移しているようです。ドル・円もほとんど動かず。日経先物のイーブニング・セッションでは４０円高です。

しかし、ＪＰモルガンＣＥＯの「危機的状況は緩和されつつある」との発言が、ＮＹ市場に好感されたそうですが、こういうのは昔流に言うと、「マッチポンプ」といいます。いわば、自分で火を付けておいて、自分で消すという自作自演のことです。

そう言えば、リーマン・ブラザーズのアナリストがメリル・リンチのレーティングを下げたり、ＪＰモルガンがＵＳＢの追加損失見通しを示したりと、どうも同業者同士でもマッチポンプが当世流行しているようです。

よく考えてみると、あのＦＲＢにしても利下げを急激に行いドル紙幣を大量に流通させ、その結果招いたドル安に対して、中央銀行としては異例の懸念を表明したりと、これまたマッチポンプです。

最近頻発している食品偽装事件も、心ない経営者が従業員に偽装を指示（マッチ）し、ことが表沙汰になると、止せばいいのに、決まって従業員が勝手にやった等とポンプコメントを口にし、結果、最後は私が指示しましたと頭を下げるという、お決まりのパターンですね。

潔く、最初から「私が指示しました。残りの人生を賭けて、中国ウナギを食した方々のメタボリック対策費用の面倒を見ます。」と言えばいいものをね。

ところで、ここまで書いて思い出しました。

日経ビジネスオンラインに、今日から「地上げ屋の道徳教育」という連載が始まっております。第１話は「心を強くするために、絶対にやったらアカンこと」というテーマです。

この記事の中で、どうしたら「心の強さ」、「人間の強さ」が持てるかという問いに対して、「嘘をつかへん、ということや」と関西弁で小川という地上げ屋が言っております。

何故、嘘をつかないと心が強くなるのか、そして嘘を付かないためにはどうすれば良いのか、ということが実話として生々しく描かれております。

こういう話、筆者は大変好きです。こういう地上げ屋こそ、地に足をつけてこの世を生きていると感じます。（地上げするから当然か。。。）今日の市場概況の中で、ハイエナの共食いを心配した等と「嘘をついた」自分が恥ずかしい思いで一杯です。これからは何とか、船場吉兆の女将の息子のような見え透いた嘘をつかないよう、悔い改めねば。。。

チョイと前置きが長くなってしまいました。

いつもの明日のモニタリング銘柄です。

１．１３３２日水
　指数値は今回の高騰が始まる前の水準に。ＯＳＣも３４％まで下落。４９６円が抜けると４８０円近辺まで持って行かれるかも知れません。

２．６５８１日立工機
　１２００円台から飛躍してからの安値圏へと来ております。４月２８日に２００円のストップ高を付けた時の水準です。

３．６７８７メイコー
　この株は、不思議に安定感があります。ＯＳＣが３０％台へとなることは滅多にありません。このところの下げで２５００円台への突入も視野に入れながらの押し目買い。

４．７９３６アシックス
　ついに１０００円割れまで行きました。ＯＳＣも３１％と最低水準。ＲＳＩは何とたったの９％ですが、このところ３日連続で１０％割れ。

５．６９３４新神戸電機
　再度電池銘柄を狙うならこれを。ＯＳＣが３０％まで落ちております。ＲＳＩも１５％まで急落。

以上です。候補銘柄は当然ながら沢山出てきました。

ちなみにその他では、新興銘柄では２３２６デジアーツ、外国勢の評価が高い９９６２ミスミ、玄人受けする７７３２トプコン、そしてＴＯＰＩＸコアからは４０６３信越化学あたりが有力でしょうか。

市場概況（７．９．０８）

テクニカル用語の簡単解説

後場、ついに不整脈が昂じて、一部の銘柄で大動脈まで切れかかるという、大波乱の７月９日（泣く日）の市場概況です。赤字部は１０日朝追加

・日経先物：３４％（＋１％）６月２５日の５６％から下降中。
・日経平均：３８％（－２％）７月４日の３７％から一進一退だがまだ底抜けず。
・ＴＯＰＩＸ：３９％（－２％）７月４日の３８％から一進一退だがまだ底抜けず。
・マザーズ指数：３７％（－２％）６月２７日の２６％からＯＳＣは上昇中も安値更新。
・ヘラクレス指数：３８％（同値）６月３０日の２７％からＯＳＣは上昇中も安値更新。
・長期国債先物：４４％（＋５％）７月７日の３２％からしっかりと切り返し中。
・日経先物イーブニングセッション：１３１６０円（大証終値比＋４０円）
・シカゴＣＭＥ先物：１３０３５円（大証終値比－８５円）更新
・ＮＹダウ：１１１４７ドル（－２３６ドル）ＯＳＣ４２％（－４％）７月８日の４６％から下降に転じた模様。更新
・ドル・円：１０６．７５円（７２銭の円高）ＯＳＣ５３％（－８％）７月８日の６２％から反落中。更新

後場はチョイ上げのフェイントから、１３３００円を抜けないと見ると、後は一気に昨日の後場の安値近辺まで急降下です。その激しかったこと、これで一発やられた方は多かったのかも知れません。特に買い一辺倒の場合。筆者は何とか難を逃れつつ、２銘柄ほどで薄利のリバウンドを取りましたが後味の悪い１日でした。持ち越しはゼロ。

朝方にハイエナ同士の食い合いで強烈なリバウンドを演じた１９７２三晃金属は、後場に地獄が待っていたようです。不整脈どころか、身体のどこかの大動脈まで切れた方がいないかとチョイと心配です。（いや、嘘です。ゾンビは他人を心配する心は持ち合わせておりませんでした。）

何と４３６円までの降下です。高値の６００円からは実に１６４円です。ゾンビの筆者は何度か手を出しそうになりましたが、ここはゾンビの本領を発揮して近づかず。第２波、第３波の急激な下げが来るのは分かっておりました。前場で最初のリバウンドに全力投球した人が今日の勝利者でしょうが、それは結果論です。いきなりの特売りでそのまま沈没するケースも嫌と言うほど見てきております。ハイエナはその都度戦術を変えないとうまく残り物にありつけないようです。それが弱肉強食の世界で生き残る術かと。

-------１０日朝のコメント-------

ＮＹダウはやはり昨日上げすぎた反動での大幅安です。バーナンキの発言で単にショートカバーが入っただけでした。原油の在庫が大幅に減ったということで多少原油が上がったものの、終値はほぼ前日と同値。

要は、またまた金融不安がぶり返されたということですね。折しも、ブリッジウォーター・アソシエイツが損失は１．６兆ドルになると言い始めております。２兆ドルが欧米金融機関の自己資本ですからほとんど毀損。それを回避するため最大１２兆ドルもの貸し出し規制を銀行が行うだろうとのことです。これで更に信用収縮が進展。

ドル・円も昨日段階でＯＳＣが６２％（＋１０％）と急騰しておりましたので、こちらも上げすぎからの反動安。

今日の東京市場はまた下げて始まるでしょうが、こういう時は最初の押し目での買いですが、底なしに下げていくようだとエントリータイミングが難しいもの。昨日好調な値動きだった銘柄に絞った方が良いでしょうね。

不整脈相場の到来か？

今の相場、お歳を召した方にとっては、特に心臓に欠陥を持つ方にとっては、極めて有害です。日々の上げ下げで相場全体が訳も分からずピクピクと脈打っております。それでいて、時々場中に、ある種の発作からくる「不整脈」が頻発しております。

例えば、筆者が昨日こき下ろした１９７２三晃金属。寄り付きで－３５円となった時は、昨日の引けに数万株単位で仕込んだ方々は、一瞬心臓が凍り付いたことと思います。

筆者は、それ見たことかと、「見通しの正しさ」に我が意を得て、その後の地獄図絵を想像しながら、三晃金属のことはすっかりと忘れて、モニタリング銘柄の動きに気を取られておりました。

そして、何と途中で確認すると、三晃金属が筆者が登録した銘柄でのランキングトップに君臨しているではありませんか。

この地獄から天国への大反転の豪快さ。全く言うべき言葉もありません。この株の押し目を狙っている方々が大勢いたということですね。

ひと頃の木村化工機を彷彿とさせる動きです。いにしえの是銀も脱帽か？それとも、この程度は欲に目が眩んだハイエナ同士の食い合いと、あの世で冷ややかに見物しているのか？多分後者でしょう。

すると、ハイエナ同士の食い合いを、横目でうらやましげに眺めている筆者は一体何ものか？？？　多分ゾンビでしょう。

各市場動向は下記の通り。

・日経先物：４１％（＋８％）＋２９０円
・日経平均：４８％（＋８％）＋２３７円
・ＴＯＰＩＸ：４９％（＋８％）＋２４．２ポイント
・マザーズ指数：４０％（＋１％）－１．１５ポイント
・ヘラクレス指数：４１％（＋３％）＋１．７４ポイント
・長期国債先物：３７％（－３％）４０銭安（金利上昇）
・ドル・円：１０７．４７円（同値）

前場はなかなかエントリーできず、朝の押し目で電池銘柄を狙っておりましたが、今日は電池は下落モードと判断し取り消し。岡三に資金を移して間もないため、まだ売りも出来ず、素手で下で立ち向かうのは少々危険かと。