まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

桂浜と自由民権記念館

2009年03月06日 | 旅行記G・四国

高知での夜を楽しんだ翌朝、早々にホテルを出発。目指すは桂浜である。

高知といえば桂浜で、ここは私の好きなスポットである。朝のこととて観光客の姿もまばらである。

P3015516前日はどうもすっきりしない天候だったのが、この日は朝から快晴。桂浜に向かう坂本龍馬の銅像も晴れやかである。そういえば、来年の大河ドラマは坂本龍馬が主人公とか。また、大河ドラマとゆかりの地のタイアップ観光キャンペーンが繰り広げられるのだろうか。龍馬ファンは多いからね・・・・。

しばらくはこの眺めを楽しむとする。

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P3015527再び高知市内に戻る。この日は高知球場でのオープン戦観戦だが、球場周辺には駐車場がないとのことで、はりまや橋近くのコインパーキングに車を停める。最大12時間で500円とは安い。

P3015538これでクルマの心配はなくなり、せっかく来たのだからと、一度高知駅に向かう。久しぶりに見る高知駅は高架化され、見違えるように立派になった。駅前はまだまだ工事中で、完成後の姿も楽しみである。今回は列車で来なかったのは申し訳ないのだが・・・。

P3015544その高知駅前からの路面電車に乗車。この日は月に一度の「全線100円均一」。市内均一区間でも通常は190円、極端な話、後免から伊野まで1乗車であれば100円で行けるということだ。

終点の桟橋通5丁目まで揺られ、少し歩いて戻ったところにあるのが、「高知市立自由民権記念館」。土佐といえば自由民権運動で、その歴史を紹介する記念館である。

P3015546「自由は土佐の山間より」という碑文がある。土佐といえば太平洋に面した海のイメージがあるが、土地のほとんとは山である。当時はアクセスも難しかったところであるが、そんな「山の中」から、近代国家の人民の証ともいえる「自由」を求める運動が起こったことは、土佐の人にとって誇るべき歴史であろう。

民権運動の中心となった政治結社や学校の紹介もなされ、当時の社会情勢とともにわかりやすい説明である。

P3015548展示物の中で一番うなったもの。板垣退助が刺客に襲われ、「板垣死すとも自由は死せず」の言葉を残したエピソードがあったが、その時に刺客が使用した短刀が展示されているのである。まさに歴史の生き証人である。

また他には、憲法を定めることが決まった後に、民権運動家はさまざまな憲法私案を作成したが、その中でも秀逸とされる植木枝盛の「東洋大日本国々憲案」。当時の私案の中にあって、国民の基本的人権に大きく踏み込んだことが評価されている。その考えは、現在の日本国憲法の基本的人権に関する条項にも大いに反映されており、帝国主義の当時にあって時代を先取りした点が強調されている。

その植木枝盛は若くしてこの世を去るが、その遺稿にはこのような文言があるという。

・・・・「未来が其の胸中に在る者、之を青年と云ふ」

P3015549やはり、何か「未来」というものを胸に抱くこと、時間的・物理的な未来というだけではなく、「夢」と置き換えてもいいのかな。志や理想を大きく持ち続けることが、いつまでも若さを失わないことにつながるということだろう。肉体的に若くても、心の中で志や理想を失ってしまえば、それは「老いた」ということともとれる。

自由民権運動という歴史にに学ぶ中で、これから何かを創造できるような、そんな人間になりたいと思うのであった・・・。

さまざまな風土や文化に出会うことのできた旅。

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