3月に入りいよいよ球春到来。ということで、私のほうも今年の「球開き」である。今年は四国・高知にオープン戦観戦に出かける。高知は何回も訪れたことがある街だが、プロ野球のキャンプ時期に合わせて行くのは初めて。カードは、オリックス・バファローズ対阪神。
さて1日は快晴に恵まれ、野球観戦には申し分のない天候。路面電車の県庁前停留所に降り立つ。通りには「歓迎」の文字で、高知でキャンプを張るプロ野球やJリーグのチームが紹介されている。沖縄、宮崎とならぶ温暖な地域であることをアピールしている。
やってきたのは初訪問となる高知市営球場。運動公園の一角にあるが、陸上競技場、体育館、サブグラウンドなどが所狭しと並んでいる。すでに多くのファンが開門を待っている。今日はオリックスの主催試合であるが、目に付くファンの9割方は阪神ファンである。これが現実とはいえ、あまりにも差がありすぎる。もっとファン開拓をしなければね。
前売で購入していたのは一塁側ベンチのすぐ上の席。フェンスが少々邪魔なのを除けば、選手の動きも間近で見られるし、よいポジションである。このエリアも阪神ファンの間にオリックスファンが交じるという状況。
オープン戦序盤ということで主力全員集合というわけにはいかないが、オリックスは北川、大村、後藤、濱中らが先発出場、阪神も鳥谷、今岡、平野、関本といったところが並び、興行としてはそれなりのメンバーが揃った。ミス高知から両監督への花束贈呈や、高知県知事と高知市長のバッテリーによる始球式で花を添える。
私個人としては、多国籍重量打線にあって、久しぶりに「バファローズ」のメンバーとなった大村がどのような起用をされるのか注目しているところがある。この日は1番に座ったが、果たして「不動の1番」になるのか、他の選手の活躍次第で「スーパーサブ」になるのか、いずれにしてもその働きがバファローズの成績のカギを握ると勝手に予想している。
先発はオリックス・光原、阪神・玉置といういずれも5年目の投手。光原は入団した年の序盤こそそこそこよかったがその後は故障もありほとんど2軍。投手陣の競争もシビアになっており、チャンスで結果を出さなければいけないのだが・・・。
立ち上がり早々、阪神ファンの大歓声に押されてか、先頭の坂に四球、続く平野にセンターオーバーの二塁打(中継プレーの間に三塁を許す)、鳥谷のタイムリーで2点献上。その後もボール先行で制球が定まらず、ストライクを取りに行った球を痛打され、3回で8安打4失点。これじゃあ厳しいな。公式戦だったらドヤしつけられるところ。一方の玉置が投球に力があり、3回をパーフェクトに抑えたのと対照的。
オリックスの初安打は5回、北川が阪神2人目上園から放つ。その後1死3塁となり、ベテラン塩崎がきっちりとタイムリーで1点。
ライトスタンドには少数ながらも大阪・神戸からかけつけた応援団が陣取っており、高知でもあの「猛牛」マークを拝むことができました。
とはいうものの阪神の賑やかな応援はものすごく、高知でもあのジェット風船が飛ばされて、後片付けにスタッフが大慌て。「甲子園やったらみんなあらかじめグラウンドに立ってるで」とぼやく客も。
試合のほうは中盤以降は阪神が3人目の杉山、オリックスは2人目中山から本柳、大久保、吉野、金澤とつなぎ、結局4対1で阪神の勝利。9回ともなると、おそらく勝利の瞬間の真弓監督の表情を捕らえようということか、カメラマンたちが一塁側ベンチの上のスペースに陣取っており、試合終了の時も大きな歓声に包まれた。おそらく明日の関西のスポーツ紙、テレビのスポーツコーナーは「真弓阪神・初勝利」で全面塗りたくられるのは間違いないだろう・・・。
オリックスでは期待の若手・岡田やルーキー・高島らの姿も見ることができた。特に岡田などは「打球の力」はあるのだから、そろそろ出てきてもいい頃だと思うのだが。これからオープン戦が進むに連れてふるいにかけられる中、もっとアピールしてほしいところ。
結果はともかくとして、球場の雰囲気を十分に楽しむことができた。また今年も、あちこちの球場に行ってみたいもんですな・・・。
さて、高知球場にたどり着くまでにもいろいろ見たものがあったが、そのことはまたおいおい書くことにします。