ここに来てなぜか、DVDでNHK大河ドラマの「太平記」をレンタルしている。1991年の作品だから、もう20年近くも前のこと。私もまだ高校生時代だったかなと、目を遠くにしてみる。
現代は混沌とした世の中。混沌としたといえば戦国時代とか幕末とかの時代がぴったりで、歴史的にも人気のあるところであるが、この国ではもう一つ「南北朝時代」というのも幕府、朝廷、御家人、悪党が入り乱れた時代ということでより混沌とした時世ということがいえるだろう。大河的にも地味ながら内容の濃い作品という評価があるとか。
さて、その南北朝時代に先立つ鎌倉時代。鎌倉幕府を開いた源氏の直系が途絶えることになったのが、三代将軍源実朝が鎌倉の鶴岡八幡宮で暗殺された事件。その実朝を暗殺した公暁が隠れていたとして伝説になっているのが参道脇の大銀杏。それが、先日の「爆弾低気圧」による強風により根元から倒れたという。
うーん、いかに樹齢1000年、実朝の暗殺も800年ほど前の話というから長い年月植わってきた樹木も、一瞬にして根こそぎやられるものである。古来から歴史的に由緒ある樹木やら建築物などあるが、その多くはこんな感じであっさりとなくなってしまったのであろう。歴史の持つもう一つの非情な面であるといえる。
今度の週末は関東に遠征するのだが、さすがに鎌倉までその大銀杏を見に行くことはかなわず。また改めて、武家社会の息吹が残るこの街を訪れてみたいものである・・・・。