さて、先の記事では一部修正とはいえ私のお見苦しい写真をさらしたわけだが・・・(せめて、ミス高知のお二人がお口直しになっただろうか)、15日の試合の観戦記ということで書くことにする。
話は5月に遡る。5月に大正ドームで行われるオリックス対ソフトバンクの「大阪クラシック」の試合に、旅と野球の大先輩でこのブログにも登場していただく鈍な支障さんを誘い、観戦しながら近鉄と南海をはじめとした昭和プロ野球のトークを楽しもうとしていたところ、体調不良で入院ということになり、結局は私一人が行くことになった。
病気の回復は順調で無事に退院、快気祝いには少し早いかもしれないが、どこかで観戦をしようといくつかの日程を出した。その中で、普段めったに見られないカードということもあり、この日の中日戦ということになった。先の記事に書いた「モバイル会員対象の選手撮影会」の当選通知が来たのはその後のことである。
さて15日、この日はサッカーW杯の日本対コートジボアール戦で、試合開始が日本時間の午前10時となったことを受けて、当初の試合開始13時を1時間遅らせるということになった。サッカーの試合を観てから球場に足を運んで・・・という、共存共栄の配慮である。そのためか、さすがに11時頃に大正ドームに現れた時は内野自由席の列もさほど伸びていなかった。とりあえず荷物を置いて行列での場所取り。
・・・ところが、選手との撮影会を終えて12時20分頃、開門10分前に行列に戻ると、その列はスペースびっしりに埋まっていた。いつもなら日曜日の試合は少年野球のチームも行列をなすのだが、それらしき姿はなく、ガチもニワカも含めての行列である。やはりチームの成績が良ければ、これまで大人しくしていたファンも結構アクティブになるものだ。
まずは私だけが先に入場して席を確保。ちょうど中日の打撃練習中で、ケージに目をやると谷繁兼任監督がバットを振っていた。前日の試合で足を痛めたような話もあるが、こうして練習しているところを見るとやはりスタメンで出場するのだろうか。
そこにやってきたのは鈍な支障さん。この日のために、頭にはブレーブスのヘルメット、そしてトイレで着替えて現れたのは近鉄バファローズの赤いTシャツ。う~ん、阪急バファローズ。もっとも、スタンドをよく見渡したり通路で出会う人を見ると、たまに近鉄ブルーウェーブとか、阪急ブルーウェーブ、オリ近バファローズという出で立ちの人を見かける。それだけこの球団の歴史の複雑さを思わせるが、見方を変えれば両チームのいいところをどないなと組み合わせることができるなと感心するのである。
・・・ただ、オリックス・バファローズ10周年として、いつまでも過去の歴史を引きずる、しかもカラーがバラバラというのはいかがなものか・・・ということもあって出たのが「Bs Spirits」というものだろう。新たなネイビーカラーというのをシンボルとして、「さらに一つになろう」という統一感を意識した演出が目につく。昨年の「サードユニフォーム」という扱いから進化して「Bs Spiritsユニフォーム」というのを浸透させている。そのためか、ライトスタンドもいつも以上にネイビーブルー色が目立つ。
この日は高知よさこいシリーズということで、高槻のよさこいソーラン??のチームによるダンスの披露とか、坂本龍馬のゆるキャラが来ていたり。
始球式はミス高知の手による。そこは酒好きの鈍な支障さんとの会話で、「やはりミス高知の選考に当たっては、高知の酒をどれだけ飲めるのかというのがあるんでしょうかね?」「う~ん、ああいう可愛い顔して実は土佐のハチキンで底なしだったりして」「(高知家のキャンペーンに出ている)広末涼子も、何やかんやで飲みそうですし」「いや、高知の女傑といえば西原理恵子でしょう・・・」・・・などと、当事者らに聞こえたら間違いなくシバかれて桂浜か足摺岬から簀巻きにされて黒潮に流されそうなことを言いながら試合開始を待つ。
オリックスの先発はディクソン。先週のカープ戦に続いての好投に期待するところで、初回はルナにヒットを打たれるもののきっちりと抑える。
その中日だが、今季はいろいろなトラブルの影響で応援団の鳴り物応援が禁止され、事実上の活動自粛に追い込まれている。このためレフトスタンドからはあくまでファンたちの自主応援の形でアカペラの歌声が流れる。まあ、誰かが音頭を取ってはいるのだろうが、許可された応援団がいないにもかかわらず統制も取れているし、間合いも全然おかしくない。それだけファンも手慣れたものだが、それなら「応援団」の存在意義って・・・?
一方の中日の先発はノーヒットノーランの経験もある山井。今季は5勝0敗でなかなかあなどれない。
ただそんな山井の立ち上がりを捕まえ、先頭の平野が安打で出塁。安達が送り、この日ヘルマンに代わり3番に入った坂口がきれいにライト前に放つ。あっという間に1点先制(しかし2塁を狙った坂口はアウト)。
この後ヒットと四死球で満塁として、こちらもヘルマンに代わり三塁に入った原が鮮やかにライトへのタイムリー。2人が還って3対0といきなりのビッグイニングである。ヘルマンは前日の試合で自打球を当てたことで大事を取っての欠場となったのだが、それに代わる選手起用と打順がピタリと当たった。本当に、チーム状態がいい時は何をやっても当たるものである。
2回にはファンタジスタ・安達が左中間の深いところへのソロ本塁打。これで4対0。中日には悪いがもうこの日は勝ったようなものである。あとは先週の試合では8回1失点の好投を見せたディクソンがどこまえ行くか。まあ、5回まで行けばあとはリリーフ陣がいる。
山井もその後は立ち直った投球を見せ、中盤はディクソンともども粘りの投球である。
6回、先頭の山井には代打の藤井。これがヒットで出塁すると、1番に戻って大島がよく振れているところを見せてタイムリー三塁打。4対1と意地を見せる。ここでレフトスタンドから赤ペラの「燃えよドラゴンズ」が流れてくるが、こういう得点時のオリジナルテーマが流れるのは悪くない。この試合で一回くらいは「燃えよドラゴンズ」を聴くのも悪くないと思っていたところである。さてこれで3点差。こうなればディクソンは完封・完投を意識しなくても勝ち投手の権利は手にしているわけだし、仮にもう1点取られれば早い回からでも継投してもいいかなと思う。
しかし中日は二死1・3塁と攻め立て、和田に二塁打が出る。よく1点で済んだなというくらいのもので、これで4対2となる。さらに二死2・3塁の場面で、果たしてここでディクソンはあきらめて比嘉が登場。
防御率、そしてチームの勝利の方程式を考えれば、イニングの途中からでも行ける比嘉の存在は大きい。ただ、対戦する平田もいつも以上に気合いの入ったスイングを見せる。こういう打者の出会いがしらの一発も怖いわけで・・・。
そして平田。果たして鋭いスイングを見せる。右中間へのタイムリー二塁打。いやこれは平田の技と力がいい具合に出来上がった感じである。いやでもまだ4対4の同点。きっとどこかで何とかするだろう・・・このバファローズという球団は。
そのバファローズ打線も、前半は集中攻撃で4点を先制したが、その後は先発山井~又吉とつないで、3番手は浅井。これには球場からも歓声が起こる。故障からの復活を目指す右腕の前に得点が奪えない。
勝負が決まったのは8回。この回予定通りの4人目・佐藤達だが、森野に四球を与え、続く和田にストライクを取りに行ったところで目の覚める当たり。和田の光輝く打球である。6対4、さて2点差をどう返していくか。ただ8回裏は代わった福谷の前に3人で攻撃を終える。
9回は、試合前に撮影会に出てくれたマエストリが登板。さすがにリードされての平野佳の登板はなく、大島にこの日3本目のヒットを浴びるものの無得点に抑える。
そして最後は岩瀬。最後は竹原、伊藤と代打攻勢に出るが得点を挙げることはできず、試合終了。バファローズの連勝は7でストップした。
救いは、この日はカープがエルドレッドの逆転満塁本塁打が出て連敗を9で止めたのをはじめ、セ・リーグ球団が全勝したこと。こういうのもなかなかない日で、2位ソフトバンクとのゲーム差もそのままである。あまり引きずらずに次の巨人戦に臨めるのではないだろうか。
交流戦も残り4試合。今季の戦いの一つの仕上げということで思いっきり行ってほしいものである・・・。