前の記事で、1勝7敗のオリックス・バファローズを「相撲に例えるならあと一つで負け越しだな」と書いたのだが、長いペナントレースのことを思えば、「相撲に例えるなら『綱取りとか大関昇進がかかった場所で、初日から連敗して早くも絶望的になった」とでもいうべきだろうか。いや何も、相撲に例える必要はないのだが・・・。

本拠地開幕の第3戦となった5日、今季初めての大正ドーム見参である。北海道日本ハムファイターズ戦。普段なら上段席の最前列に行くところだが、せっかくの開幕シリーズということで、わざわざ下段の指定席を確保しておいた。




それに加えて、今季新たに採用された金色のユニフォームでの試合である。私もファンクラブの入会特典でもらったので、こちらを着用する。試合前の着用姿を見るが、どうも「薄い」ように見える。個人的には、昨年のネイビーカラーのほうが締まった感じがする。

また、相手のファイターズのビジターユニフォームも同じ金色。パッと見たところ、「どっちがどっちやねん」と思うが、ファイターズのほうが金色の色彩が濃いし、袖が黒なのでより締まって見える。金色はこちらが本家本元だと言わんばかりである。
それにしても、開幕シリーズということもあるし、シーズン前からの期待もあって観客がどんどん入ってくる。私の周りの指定席も埋まっているし、上段席も試合開始が近づくにつれて三塁側もほぼ満席となる。公式戦でここまで満席になるというのもなかなかないのではないだろうか。金色ユニフォームを着ている人も多いし、入場プレゼントの黄緑色のマフラーとも相まって独特の色合いである。

新メンバーとなったのBs Girlsのダンスや、関西を中心に活動する700名のシンガー「human note」による「Sky」のアカペラに国歌斉唱があり、ムードを盛り上げての試合開始。

バファローズの先発は、ドラフト1位ルーキーの山崎福。前回は開幕3戦目の「表ローテ」での先発起用だったが、勝ち負けなしで早い回での降板となった。オープン戦での好投と金子の故障があってローテーションに入ってきたが、もちろん期待するのは「プロ初勝利」でのヒーローインタビューである。
対するファイターズはベテランの武田勝。前日は大谷の剛球の前に11奪三振という打線だが、山崎を援護できるか。
その山崎、先頭の西川にいきなり3ボールとする。その後粘ってゴロに打ち取り、後続も退けて3人で片づける。
先制はバファローズ。2回裏、一死からT-岡田がヒットで出塁。小谷野の三振の間に盗塁して二塁に進み、坂口がセンター前へ。まずは1点を取る。
その直後の3回表、岡、中島卓の連打で無死一・二塁とチャンスを作り、西川のバントがエラーとなり無死満塁となる。何だか嫌なムード。ただここは杉谷をショートへの併殺に取る。その間に1点入って同点となったが、これは仕方がない。続く田中賢を打ち取って、よく1点でしのいだと思う。

ピンチの後にチャンスありで、3回裏、一死からヘルマンの四球、平野恵の内野安打で今後はバファローズがチャンスを迎える。しかし糸井がセカンドへの併殺打。開幕から調子の上がらない糸井。キャプテンに対する声援は大きいのだが・・・。前日は剛球に三振の山、そしてこの日は軟投の前にゴロの山・・・。
試合が決定したのは5回表。先頭の近藤が二塁打を放ち、続く岡。スタンドの電光掲示板で経歴が明大卒というのを見て、「先輩対後輩に投げるんやなあ」と見ていた。その岡の打球はボテボテのピッチャーゴロ。「送りバントと同じ形だな」と見ると、山崎はそれをファンブルして投げられない。直後、足を気にするような仕草もしていたが大丈夫なようだ。
続く中島卓は空振り三振になり、その岡は盗塁。タイミングはアウト、三振ゲッツー・・と見えたがこれがセーフ。平野恵がグラブを挙げてアピールするも認められず、森脇監督も抗議に出た。続く西川にも制球が定まらず、半ば塁を埋める形で四球となり満塁。
3回表と同じく迎えるのは杉谷。ここで同じようにショートへのゴロとなるが、打球が三塁寄りだった分セカンドのフォースアウトが精いっぱいで、1点入る。2対1とファイターズが勝ち越し。2打席連続でショートゴロで点が入るって、結構曲者だなと思う。もっとも、ファイターズファンの方から見れば「何であそこでタイムリーが出ず、2打席ともゴロになるのか」と、杉谷に対してブーイングものなのかもしれないが。
そして、先ほどは打ち取った田中賢にも四球。迎えるは4番の中田。四球のところでてっきり交代するのかと思ったが、ここは続投させる。昨年、5回二死の場面で勝利投手目前だった吉田一を交代させた非情采配があったな・・・というのを思い出す。


投じた一球。帰宅後に見たスポーツ紙のサイトでは、中田は打ち取られたと思ってバットを叩きつけたという。ただ打球は滞空時間が長く、レフトポール際のレストラン席にポトリと落ちた。何とまあ、満塁本塁打である。6対1、結果は最悪なものになった。スタンドはこの時点で「またか・・・」という重い空気になった。
ただ選手はまだあきらめていない。直後の5回裏、二死から伊藤が右中間にエンタイトルツーベースを放つ。続くヘルマンもサードゴロのところ、サードのレアードの悪送球で生きる。そして平野恵がセンターに運んで1点を返す。6対2となり、なおもランナーが二人残って糸井。今度こそ・・・の期待もまたしてもセカンドゴロ。糸井、かなりの重傷である。現在「不動」の3番であるが、ここまで来ると何らかの処置を下さなければならないのではと思う。もっとも、あれだけ戦力補強したと言われながらも、現在の1軍メンバーの顔ぶれを見るとレギュラーを脅かしそうな控えがいないのが現実で・・・・。


山崎は5回で降板し、6回はバファローズが白仁田が登板。6、7回をきっちり抑える。阪神からのトレードで来たこの投手、今のところなかなか機能している。
8回からは塚原が登板。この投手、新人の年のDeNA戦に先発して見事初勝利を挙げた。その試合を観戦したので憶えている。ただその後は故障もあり、話題になったのはファームの球場でウグイス嬢をしていた方と結婚したくらいである。平野佳の故障で入れ替わりに昇格し、この日が復活登板となった。「ええ声の奥さんもらったんだから頑張れよ!」という声もかかる。満塁本塁打を打った中田にも真っ向勝負し、レフトフライに打ち取る。
中島、田中賢・・・「アメリカで全然パッとしなかった」ご両人が並ぶ・・・まあ、せいぜい頑張ってくださいや。
バファローズの最後の反撃は8回裏。この回からファイターズのマウンドには新人の4人目・瀬川が登板。「瀬川って誰かようわからんピッチャーくらい打たんかい!」という後ろの席の客のヤジが効いたのか、一死から糸井がセンター前ヒット。こういう当たりを前の打席、さらにその前の打席でもしてほしかったが、まあ1本出たことで次につなげてくれるか。そして中島にもヒットが出て、一死1、2塁。ここで迎えるのはT-岡田。彼で思い出すのが、昨年秋のクライマックス・シリーズ第2戦での逆転3ラン。打った瞬間にそれとわかる打球に、感激、感涙した。あの本塁打は、オリックスグループのCMでも使われているし、この日の球場内で流れる応援映像でも流れる。ここで本塁打が出ても6対5と1点足りないが、それでも追撃ムードが一気に出て、逆転も見えてくると期待する。
・・・・ただ結果は・・・ワンバウンドのボール球を空振り三振。肩を落として退くT-岡田。新婚さんがいかんぞ、そんなことでは。
ここで5人目の鍵谷に交代。バファローズも小谷野に代打・駿太を出すがレフトフライに倒れる。ここで席を立つ人も出た。

最後の9回表には塚原が岡にタイムリー二塁打を許して7対2と、これで万事休す。9回裏も6人目の矢貫に簡単に抑えられる。最後は伊藤がワンバウンドの球へのハーフスイングを取られての三振。何とも締まらない形での試合終了となった。

試合終了後、今季は勝ち負けに関係なく監督、選手がグラウンドに整列して一礼するということで全員出てきたが、周りからは結構ヤジが飛んでいた。まあ、そりゃそうだろう。首位を行くチームに敗れたのだから首位とのゲーム差は広がるわけだし、1勝8敗から5割に戻すだけでも大変だ。

ここまで低迷している原因はいくらでもあるだろうし、評論家や熱心なファンの方はそれぞれ分析されていることだろう。その中で私としては、選手が浮き足だっているようにも見える。莫大な補強もあるし、ファンからの熱烈なサポートも厚い。また、西宮万歳の関西マスゴミもミーハーな感じでバファローズを取り上げる。ただ実のところは、真の補強は何もなされていない、主力が離脱すれば一気に戦力が落ちる、その程度のチームなのだろう。
まあ、私も浮き足立つというか、浮かれているファンの一人である。まだまだ先はあるが、もっと厳しい目、冷静な目で見なければならないのかなと思う。まずはロッテ、楽天と対戦して一回り終えたところでどうなっているか・・・・。















その山崎、先頭の西川にいきなり3ボールとする。その後粘ってゴロに打ち取り、後続も退けて3人で片づける。






3回表と同じく迎えるのは杉谷。ここで同じようにショートへのゴロとなるが、打球が三塁寄りだった分セカンドのフォースアウトが精いっぱいで、1点入る。2対1とファイターズが勝ち越し。2打席連続でショートゴロで点が入るって、結構曲者だなと思う。もっとも、ファイターズファンの方から見れば「何であそこでタイムリーが出ず、2打席ともゴロになるのか」と、杉谷に対してブーイングものなのかもしれないが。
そして、先ほどは打ち取った田中賢にも四球。迎えるは4番の中田。四球のところでてっきり交代するのかと思ったが、ここは続投させる。昨年、5回二死の場面で勝利投手目前だった吉田一を交代させた非情采配があったな・・・というのを思い出す。



ただ選手はまだあきらめていない。直後の5回裏、二死から伊藤が右中間にエンタイトルツーベースを放つ。続くヘルマンもサードゴロのところ、サードのレアードの悪送球で生きる。そして平野恵がセンターに運んで1点を返す。6対2となり、なおもランナーが二人残って糸井。今度こそ・・・の期待もまたしてもセカンドゴロ。糸井、かなりの重傷である。現在「不動」の3番であるが、ここまで来ると何らかの処置を下さなければならないのではと思う。もっとも、あれだけ戦力補強したと言われながらも、現在の1軍メンバーの顔ぶれを見るとレギュラーを脅かしそうな控えがいないのが現実で・・・・。





バファローズの最後の反撃は8回裏。この回からファイターズのマウンドには新人の4人目・瀬川が登板。「瀬川って誰かようわからんピッチャーくらい打たんかい!」という後ろの席の客のヤジが効いたのか、一死から糸井がセンター前ヒット。こういう当たりを前の打席、さらにその前の打席でもしてほしかったが、まあ1本出たことで次につなげてくれるか。そして中島にもヒットが出て、一死1、2塁。ここで迎えるのはT-岡田。彼で思い出すのが、昨年秋のクライマックス・シリーズ第2戦での逆転3ラン。打った瞬間にそれとわかる打球に、感激、感涙した。あの本塁打は、オリックスグループのCMでも使われているし、この日の球場内で流れる応援映像でも流れる。ここで本塁打が出ても6対5と1点足りないが、それでも追撃ムードが一気に出て、逆転も見えてくると期待する。








まあ、私も浮き足立つというか、浮かれているファンの一人である。まだまだ先はあるが、もっと厳しい目、冷静な目で見なければならないのかなと思う。まずはロッテ、楽天と対戦して一回り終えたところでどうなっているか・・・・。