まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

観戦記・ディクソン完投で今季初の連勝

2015年04月18日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
さて、試合前のイベントを見た後でスタンドに入る。この日はA指定席だが、ネットも低く、改めてこの球場の開放感を感じる。雲一つない晴天だし、周りの緑も鮮やかである。大正ドームの何だか重苦しい雰囲気からの気分転換にはよいのではないか・・・と思う。

スタメン発表だが、震災から20年ということ、そして震災を乗り越えてブルーウェーブが優勝したこと・・・これをテーマにした演出である。あの年で私が印象に残っているのは、藤井寺球場で観た佐藤義則投手のノーヒット・ノーラン。イチローや田口、平井といった若手の力だけでなく、こうしたベテランの存在というのも大きかった。

ほっともっとフィールドのスコアボードも改修されていた。大型映像を流すことができるようになったが、個人的にはあの縦書きのメンバー表示も捨てがたいものである。今の12球団の本拠地で、メンバー表示が縦書きなのはいくつあるだろうか。

グラウンドでは神戸の副市長による挨拶、花束贈呈に続き、田口さんのメモリアルピッチ。先ほどのトークショーで、DJ KIMURA氏から「これをバシッとど真ん中に決めて、盛り上げましょうよ」と言われたのに対して、「肩のリハビリがちゃんとできていないので投げられるか・・・」としていた田口さんだが、マウンドの前からの投球はまずまずのボール。

さて先発には今季好投しながらも3連敗のディクソン。立ち上がりからボールが走っており、初回、2回と3人ずつで片づける。

西武の先発は牧田。個人的には応援している投手なのだがバファローズ戦だけは見逃して・・・というところ。2回、先頭のカラバイヨが四球で出塁。二死から原拓也がちょこんとセンター前に運び、続く安達も四球で満塁とする。

ここで伊藤がライト前にポトリと落ちる2点タイムリーを放つ。2点先制、スタンドが大いに沸く。

続く3回は平野恵のヒットの後で、糸井が右中間を破る二塁打を放つ。これで3対0と引き離す。この日の糸井はヒットはこの1本だけだったが、打点がつくことで良い方向に向かっているようだ。

これまで見殺しにしてきたディクソンも、3点の援護で投球に力がこもる。4回は中村、メヒア、森を三者連続三振、続く5回の坂田、炭谷と合計五者連続三振。西武打線を寄せ付けない。元々大崩れの少ない投手だけに安心して見ることができる。

6回には坂口がライトスタンドへの一発。坂口の本塁打というのもなかなかお目にかかるものではない。これで4対0となり、勝利の可能性がグンと高まる。ブルペンでは途中海田、塚原が投球練習を行っていたが、この展開となり練習をやめた。球数も少ないし、今日はディクソンで行けるところまで行こうとなった。

7回には「リトル・ネプチューン」が流れて黄色の風船が飛ぶ。

ダメ押しは8回。坂口がライト線への二塁打を放つと、これまでボロカスに野次が飛んでいた中島にもタイムリー二塁打が出る。これも珍しいものが出たということで観客からも笑いが出る。まあ高い給料もらっているのだから、そろそろ働いてもらわないと・・・。

ディクソンは9回も続投。ここまで来れば完封と行きたいところ。しかし二死二塁から浅村にタイムリーを許し、1点返される。それでも失点はこれだけで、最後は中村を三振に打ち取って試合終了。

これでようやくディクソンに今季初勝利がついた。チームとしても初の完投勝利であり、また今季初の連勝である。打撃陣も7安打ながら5得点と、効率の良い攻めであった。

お立ち台は完投のディクソンと、先制タイムリーの伊藤のバッテリー。これからこのまま波に乗って行ってほしい・・・。
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観戦記・「がんばろうKOBE」は浮上のきっかけとなるか?

2015年04月18日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
4月18日、今季初めての神戸での試合となったオリックス・バファローズ。ちょうど阪神淡路大震災から20年ということでさまざまな行事が行われる中、野球についても「がんばろうKOBE」としてブルーウェーブの復刻ユニフォームを着用しての試合である。

ブルーウェーブの復刻ユニフォーム着用試合はちょこちょこと行われており、私の観戦記を振り返ってみてもちょうど2年前の今頃、「1996年の日本一を振り返る」ということでファイターズ戦が行われている。この時は先発ディクソン、強風の中本塁打が乱れ飛んだ試合だった。

今回の対戦はライオンズ戦。先発も開幕試合と同じディクソンと牧田である。今季初めて、大正ドームを出ての神戸の試合であるし、復刻イベント、そして開幕試合と同じ対戦ということで、気持ちを新たに頑張ってほしいものである。

ということで神戸に向かうのだが、その前に地元の葛井寺にお参りする。毎月18日は国宝でもある本尊・千手千眼観音像の御開帳である。バファローズの必勝祈願というわけではないが、内陣の中に入り手を合わせる。千手観音と言っても多くの像では手の数は省略されており、本当に千本の手を持つ観音は実に珍しい。観音さんのご利益というわけではないが、楽しい試合を見せてほしい、自分も楽しもうと心に言い聞かせる。

そしてスタジアムに到着。ブルーウェーブのユニフォーム姿の人も結構いる。やはりイチローの51番、田口の6番といったところが目立つ。ただ、一昨年の時と比べて、そうした人の割合が減っているように感じる。Bs Spiritsのネイビーやゴールドのユニフォーム姿の人も多い(私もこの日はネイビーで参戦)。この2色が今のバファローズのチームカラーとしてなじんでいるとか、「オリ姫」ブームとやらで最近バファローズファンになったという人が多いからだろうか。

ステージではBs Girlsのパフォーマンスが行われているところ。

そしてこの後ではスペシャルイベントとして、田口壮さんのトークショーが行われる。トークショーといえばJsportsの大前アナウンサーあたりが司会をするイメージが強いのだが、司会で登場したのは、NHKの小野塚康之アナウンサー。長年スポーツ実況に携わっており、現在の所属は神戸放送局という。田口さんもNHKの解説者である。来る前は気づかなかったのだが、この2連戦はの初戦は地上波、第2戦はBSで中継される。その実況と解説者が試合前のイベントに出るとはね。「がんばろうKOBE」のイベント、NHKも巻き込むとは意外だった。「95年、96年の地域、ファンとの一体感、後押しは大きな力になった」といった話が出た。

そしてゲストがもう一人。スタジアムDJを務めるDJ KIMURA氏である。この人の姿をナマで見るのは初めてだが、「こんな顔だったかな?」という印象。というのが、95年、96年当時にスタジアムで流れていたBGMを収めたDJ KIMURAプロデュースの「DANCE WITH YOU BLUEWAVE OFFICIAL STADIUM TRACKS」というCDを持っているのだが、そのジャケットに写っていたとおぼしき顔からはかけ離れているというか・・・。まあ、20年も経てば顔も変わってくるか。田口、イチローのアナウンスを披露したり、当時の裏話などいろいろと出てきた。

ファンからは今季低迷しているチーム状態についての質問があった。「選手が自分の役割が見えずバラバラになっているのでは?」という内容だったが、田口さんは「そんなバラバラになるようなチームではない」としたうえで、「ちょっとしたきっかけでチーム状態は変わってくる。前日の試合で糸井に当たりが戻ったことで他の選手にもいい影響が出てきた。またこの『がんばろう神戸』もきっかけになるかもしれない」「戦力が拮抗していて最後まで混戦になるので、まだ焦ったりあきらめることはない。とりあえず4月終わった時点で借金を一ケタまで戻しておけば、まだ大丈夫」と。小野塚アナウンサーも「今日、明日と勝てば早速借金一ケタになりますよね」と、公平中立をタテマエとするオンエアでは言えないような水の向け方をすると、田口さんから「いや、それが焦ってますよ」と返され、笑いが出る。

最後は「震災20年、がんばろうKOBE!」の発声で締め、イベントは盛況のうち終了した。果たして、この試合がチーム浮上のきっかけになるか・・・?

・・・ここまで長くなったので記事は一旦終了。グラウンド編は次の記事にて・・・。
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