まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

BCリーグ観戦記・滋賀対群馬@近江今津(群馬が前期東地区優勝)

2017年06月14日 | プロ野球(独立リーグほか)
試合前の記事が長くなったが、ようやく試合開始。群馬は前期の東地区優勝までのマジックを1としており、この試合に勝てば優勝である。

滋賀の先発は左腕の保田。小柄だが思い切りのいい投球を見せる。ただ初回、先頭の藤井がヒットで出塁し、バントで一死二塁。ここで早速3番のベテラン・井野口を迎える。三塁線を破る痛烈な当たりで1点先制。

そして不動の4番・カラバイヨには四球、続く久保田のヒットで満塁となる。「群馬さんの胸を借りるつもりで思い切って行け!」という声援が飛ぶ。この後は速水に犠牲フライを打たれたものの、合計2点で何とか攻撃を食い止める。

群馬の先発はラミレス。現在のDeNA・ラミレス監督の甥である。ただこちらも制球が定まらない中、初回先頭の泉がライトへの二塁打。続く杉本も強攻でライト前にタイムリーを放ち、1点返す。「目の前で胴上げを見たくない!」と応援団も気勢が上がる。

ただここからの攻撃がチグハグである。動作が大きい外国人投手相手だからか、タイムリーを放った杉本が盗塁を仕掛けるが二塁で完全にアウト。ただ打席の前本はヒットで出塁する。すると次のモスキートのところで今度は前本が盗塁を仕掛けるが・・・これもアウト。ただ打席のモスキートはヒットで出塁。形としては4連打である。ただ続く西野が二塁ゴロに倒れ、結局は1・2番の連打による1点のみ。ここで一気に同点に追いついていればこの後の展開もわからなかった。

試合が進むとスタジアムDJとウグイス嬢はスタンドに上がってくる。選手のアナウンスもスタンドの座席からリモートマイクを通して行う。生の声とスピーカーからの声との時間差にかえって臨場感がある。選手交代の時などはどうするのかなと見ていると、グラウンドレベルには別のスタッフがいるのだろう、トランシーバーで指示を受けて、そこから資料をめくってコールしていた。

4回、群馬は二死一・二塁として1番・藤井がレフト前へのヒット。これをレフト杉本が後逸して、1ヒット1エラーで3対1となる。さらに次の竹内には保田が暴投。4対1となる。うーん、じわじわと点差を広げられる。

しかし滋賀も粘る。一死二塁から7番・山本がライトへのタイムリー二塁打で1点返す。続く桑田が四球で出たところで群馬ベンチはラミレスをあきらめ、左の先発の柱である南を投入。優勝がかかる一戦とあっての采配である。「群馬さんを本気にさせたぞ!頑張っとるぞ!」と声援が飛ぶ。一死一・二塁と一気に追いつくチャンスでもあったが、ここは南が後続を抑える。4対2と群馬リードで中盤に入る。

滋賀は5回から右の高橋が登板。いきなり井野口、カラバイヨと迎えるがいずれも打ち取る。一方の滋賀も南の前にランナーを出すが得点に結びつかない。中盤は両投手の粘りの投球で進む。

8回からは滋賀も元阪神でエースの西村を登板させる。これも何とか目の前での胴上げ阻止という意地の采配だろうか。西村はそれに応えてまずは先頭の2人を打ち取るが、途中出場の笠井、続く椙山に連打を浴び、藤井の2打点目となるタイムリーで1点追加。5対2と大きなダメ押し点となった。

9回には先発で期待されながらもなかなか成績につながらなかった鈴木が登板。カラバイヨに死球を与えたがその後は併殺で無失点。こちらも、群馬相手に経験させる登板だったのかな。

そして迎えた9回裏、4回途中から登板した南がそのまま続投。応援席、最後はウグイス嬢もチアスティックを叩いて「何でもいいから塁に出ろ!」と声援を送るが、三者凡退。結局5対2で群馬が勝利し、前期の東地区優勝が決まった。

優勝となるともっと喜ぶのかなと思ったが、マウンド付近でのハイタッチはごく普通。そして両チームがベースライン上に整列して挨拶した後も、三塁ベースライン上では選手と監督・コーチのハイタッチはあるものの。これもごく普通。別に胴上げをするわけでもなく、それどころかベンチに全員着席して平野監督の「訓示?」を聞いている。前期の地区優勝くらいではこんなものなのかとも思う。年に一度しか行われない滋賀での試合だからというのもあるのか。「別に優勝したからって何もないやん」という声もする。

スタンド入口では選手たちが並んでの「お見送り」があり、スタンドでは手早く撤収作業が行われる。なおこの日の観客は「91人」。平日のデーゲーム、近江今津ということもあるのだろうか。それだけに貴重なものを見せてもらったなと思う。滋賀が敗れたのは残念としても、久しぶりに群馬のカラバイヨ、井野口を観ることができたし、「優勝」の瞬間の場にいたというのは日程の巡り合わせである。

試合が終わった後の帰りのコミュニティバスまでには50分近く待ち時間がある。公園にいても何もないし、多少無茶かとは思うが、近江今津駅までは5キロあまり。・・・歩くか。と、歩き出したところで球場から歓声があがる。ようやくここで胴上げが行われたようだ。群馬の選手たちは本音ではホームで胴上げしたかったのではないかと思うが、昨年独立リーグ日本一を果たしたチームとしては今季も好発進というところだろう。改めて、おめでとうございます。

さて運動公園から県道を南へ15分ほど歩くと国道303号線に出る。交差点をふと見るとバス停の待合室の建物がある。先のコミュニティバスとは違い、JRバスの近江今津~小浜線である。ここは1時間に一本くらいあったはずで、バス停にはバスを待つ人がいるのでもうすぐ来るのかもしれない。そこで梅原口と書かれたバス停に行ってみると、ちょうど3分後にバスが来るとある。これは偶然だがラッキー。やって来たバスに乗り込み、10分あまりで近江今津駅に戻った。JRバスというのも今津スタジアムのアクセスの抜け道になるかな・・・(とは誰向けの情報なのかな)。

・・・今回の観戦記はこれでおしまい。だが、せっかく滋賀に訪れるのだからと、球場に行く前にあるところに初めて行ってみた。そのことについてはまた別の記事にて・・・。
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