
四国入りするまでに立てていた行程では、17日は午前中にゆったりと宇和島に移動して、午後は宇和島の町歩き、そしてナイターでの野球観戦というもの。翌日の18日は早朝から予土線で伊予宮野下駅まで行き、41番の龍光寺、42番の番の仏木寺と歩く。仏木寺は本数は少ないが宇和島駅との間に路線バスがあり、タイミングが合えばそれで宇和島に戻り、鉄道もしくはバスで卯之町に移動して43番の明石寺に行き、また宇和島に戻って連泊・・・ということを考えていた。また、もし仏木寺からのバスのタイミングが合わなければ、歯長峠を越える10キロ以上の道を歩いて明石寺に向かうことになる。それもまた四国歩きということでよいかな・・・というくらいに考えていた。
ただ、四国入りして(その前の大阪もそうだが)連日の暑さである。歩いて一度に回るのも、歩きの巡拝なら普通にやることなのだろうが、峠越えというのがどうかという感じである。そこで思い浮かんだのが、17日のうちに、龍光寺・仏木寺の2ヶ所と、明石寺のどちらかに行こうということだった。宇和島の町歩きを後回しにすれば、歩きでの峠越えが回避できるかなということである。






ちょうど夏の甲子園の最中だが、宇和島東といえば一時甲子園に連続して出場し、センバツで優勝したこともある名門である。今は愛媛県では済美が強く、今年の大会にも出場しているが、両校を甲子園に導いたのが、今は亡き上甲正典監督である。確かにこの辺りには上甲さんという名字が結構目についた。話はそれるが、ここまで四国めぐりをする中で、高校野球の名物監督がチラリと出てくる。徳島は池田高校の蔦監督、高知は明徳義塾の馬淵監督、そして愛媛は宇和島東、済美の上甲監督。香川は誰だろう・・・とはこれからの楽しみとして、昭和・平成の四国の個性的な人物ということで、こういう方たちを並べてみる。


さて先ほど、ここからどこかの札所を回れば・・・ということを書いたが、カギを握るのは予土線と、宇和島バスの愛治線の時刻表である。ここに来るまでにいろいろな組み合わせで時刻表をシミュレーションした結果、宇和島駅11時04分発の愛治行きでまず仏木寺を目指すことにした。この路線バスは平日で1日5本だが、そのうち1本は日祝日運休、もう1本は学校休みの日運休である。これから乗る便は幸い毎日運行だが、こうした数少ない本数の中で、実際に利用できる便が見つかるとなぜかニヤリとする。ガチの歩き遍路ではなく、クルマ利用の巡拝でもない、私のような中途半端な「公共交通機関メイン」の札所めぐりがうなることができる数少ない機会だ・・・ということはさておき、その後で、「逆打ち」の形になるが龍光寺まで歩き、最後は伊予宮野下から予土線で宇和島に戻るルートができあがる。龍光寺から伊予宮野下駅までは徒歩20分とある。伊予宮野下からの列車にうまく間に合えば宇和島には14時半すぎに戻るので、そのまま早めのホテルチェックインとしよう。



