・・・現地で旅行記の投稿を行おうといいながら、結局間が空いてしまいました。まあ、ここからは少しずつ、ぼちぼちと書くことにします(この調子だと、17日の四国アイランドリーグの観戦記にたどり着くのはシーズンの終盤くらい・・・?)ので、気長におつきあいいただければと思います。
16日の10時半、土佐くろしお鉄道の平田駅からの3キロを歩く。駅からすぐのところで国道56号線に出る。角にローソンがあり、正面には「スワロー会館」なるものがある。レストランだが、ウェディングにも対応しているのだとか。直接関係ないのだろうが、「スワロー」と聞くと旧国鉄と何か関係あるのかなと連想してしまう。
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国道56号線は四国の「左下」を行く道とあって交通量も結構あるが、歩道は確保されている。歩いて数分しか経たないがもう汗が滴り落ちる。少し離れたところが土佐くろしお鉄道の高架線路で、ちょうど宿毛からの列車が走り抜けていった。
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国道から離れて歩き用の案内板が出ている。距離的にも少しショートカットする形で、沿道の人にあいさつなどしながら歩く。そのうち残り1キロとなり、クルマでの道案内や、この先のホテル、民宿の案内の看板が見える。次の40番はいよいよ伊予の国である。
少し坂を上り、延光寺の山門に着く。平田駅から35分ほどかかった。境内には笈摺、輪袈裟姿の人が何人かいるが、クルマ利用だろうか。
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山門をくぐったところに亀の像がある。延光寺の山号は「赤亀山」という。元々は聖武天皇の勅願で行基が建立した「亀鶴山宝光寺」という名前だった。その後10世紀のはじめ、寺の池にいた赤亀がいなくなったことがあった。人たちが亀を捜すと、やがて梵鐘を背負って亀が海から現れた。竜宮城に行っていたのだという。そこで現在の「赤亀山延光寺」に名前を改め、梵鐘も寺に安置されたという。
亀という生き物は何かを背負う習性でもあるのだらうか。親亀の背に子亀、その子亀の背に孫亀・・・という言い方はあるし、浦島太郎も亀に乗って竜宮城に行った。また、西国の総持寺で見たのが、亀の背に観音像が乗っかっていたり、寺の山号寺号が乗せられていたもの。亀の顔が気のせいか痛そうな顔をしていたように見えたのを思い出す。
四国八十八所の札所ごとの歴史についての考察が書かれていて、ブログ記事の参考にしている五来重の『四国遍路の寺(上・下)』があるが、なぜか今回訪ねる39番の延光寺から43番の明石寺までについては同書では取り上げられていない。セミナーか講演をまとめたものを元にした著作ではあるが、時間的なものでここまで取り上げられなかったのか、あるいは歴史的に魅力を感じずに触れなかったのか。著者はすでにお亡くなりになっているのでその経緯はわからないのだが、何だかマイナーな印象を受けてしまう(この後実際に訪ねた中ではそういうことはなかったが)。
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本堂、そして左の大師堂にてお勤め。その間にも汗は止まらなかったが、ともかくこれで土佐の国の札所をクリアすることができた。札所の数としてはまだ半分に達していないが、ステージの終わりというのは区切りができてうれしいものである。
本堂から納経所に向かう途中に「眼洗いの井戸」がある。この地の人たちが日照りでの水不足に苦しんでいたのを見た弘法大師が錫杖で地面を突いたところ、水が湧き出た。それがこの井戸と伝えられているが、いつの頃からか特に眼病に効くとして信仰を集めるようになった。具体的に眼病に効く成分が含まれているわけではないのだろうが、水が命の源であることがより具体的に表現されたことなのかなと思う。私も柄杓で水をすくって、目に当ててみる。パソコン、スマホの使いすぎか、あるいはそろそろそういうお年頃か、このところ目が疲れるのを感じることがある。冷たい水を当てると普通に気持ちよく、少しご利益をいただけた気分だ。
時刻は11時半すぎ。延光寺からの折り返しの道は、途中から先ほど平田駅から歩いてきた道との分岐を過ぎてまっすぐ国道56号線に出る。この地点に寺山口というバス停がある。中村~宿毛間を走るもので、公共交通機関での延光寺へのアクセスはこのバス停が最寄りである。土佐くろしお鉄道とバス、平田駅と寺山口バス停、今回の巡拝でどう組み合わせるかあれこれ考えていた。その流れも、大阪からのアクセス選定に影響を及ぼしたかもしれない。何も前の晩から夜行バスに乗らなくても、朝の新幹線・特急乗り継ぎや朝発の高速バスでもよかったのかもしれない。まあ、それらはいずれも結果論である。
今の時間でいうと、次は宿毛行きが12時15分に寺山口を出るとある。時間は40分ほどある。バス停には屋根つきの待ち合わせベンチがあるが、待つのももったいないように思う。
そこで出した結論は、宿毛の市街地まで歩くというもの。寺山口から宿毛駅までは8キロほどあるし、歩く途中でバスが追い越すのは仕方ないとして、次は宿毛駅を15時過ぎに出発する宇和島行きのバスなので、時間はある。宇和島行きの本数が限られているため、元々、宿毛で昼食と町歩きの時間を取っていた。
道はシンプルで、国道56号線をひたすら歩く形だ。その途中に、宿毛では行ってみようと思っていた宿毛歴史館があるので、まずはそこを目標とする。
・・・という感じで歩き始めたが、歩道はついているし安全は安全かなと思う。ただ、ここから緩い勾配ながらもだらだらと長い上りが続く。これはこれで結構こたえるものがある。ふと前のほうに小さいながらも白衣姿の人がいるのを見かける。先ほど境内にいた人だろうか。そういえば、寺の山門の脇に「歩き遍路みち」と看板があった。平田駅前の遍路道の看板にも宿毛市街地方面の道として示されていたのを思い出す。これを通ると多少ショートカットができるのだろうか。
国道沿いの大きな病院のあたりで12時のチャイムが聞こえ、道も峠を越えたようで下りに転じる。気分も多少楽になる。この区間は写真を撮っていないがご勘弁のほどを。
ローソンの看板を見る。宿毛の市街地まであと一息だが、ここは少しエアコンの風に当たろうと休憩に入る。買いたかったのは冷凍のペットボトルで、これで身体を冷やすのも気持ちいい。店の道路に面したところで一人の男性の歩き遍路がタオルを路上で乾かすように広げて休んでいた。こちらに気づいて手を挙げたので、私も頭を下げる。特に言葉は交わさなかったのだが、後で振り返りのために遍路のポータルサイトを見ていると、紀行文に逆打ち区切り遍路の様子を掲載している記事があったのだが、日時、場所からしてその主はこのローソンで休憩していた方ではないかと思う。「1時間休んでいる間に5名の歩き遍路が前を過ぎて行った」旨の一文があり、だとすると私もその一人で、前か後にもう四人いたことになる。歩いている途中はなかなか他の方に会うこともないのだが、定点観測のような見方からは、それなりの人たちがこの暑さの中を歩いている、どこかで目撃されて何かの線でつながっているものだなということだろうか。公共交通機関メインで、歩きといってもごく限られた区間しか歩いていないので私がどうこう言うことではないが・・・。
国道56線から市街地へと入る道がある。1時間あまりの歩きでようやくめどがついたようだ。ただ一方、ローソンでは飲み物を買っただけで、どこかで昼食としよう。そんな時に道沿いで赤い看板が目についた。この店とは果たして・・・?
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亀という生き物は何かを背負う習性でもあるのだらうか。親亀の背に子亀、その子亀の背に孫亀・・・という言い方はあるし、浦島太郎も亀に乗って竜宮城に行った。また、西国の総持寺で見たのが、亀の背に観音像が乗っかっていたり、寺の山号寺号が乗せられていたもの。亀の顔が気のせいか痛そうな顔をしていたように見えたのを思い出す。
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今の時間でいうと、次は宿毛行きが12時15分に寺山口を出るとある。時間は40分ほどある。バス停には屋根つきの待ち合わせベンチがあるが、待つのももったいないように思う。
そこで出した結論は、宿毛の市街地まで歩くというもの。寺山口から宿毛駅までは8キロほどあるし、歩く途中でバスが追い越すのは仕方ないとして、次は宿毛駅を15時過ぎに出発する宇和島行きのバスなので、時間はある。宇和島行きの本数が限られているため、元々、宿毛で昼食と町歩きの時間を取っていた。
道はシンプルで、国道56号線をひたすら歩く形だ。その途中に、宿毛では行ってみようと思っていた宿毛歴史館があるので、まずはそこを目標とする。
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国道沿いの大きな病院のあたりで12時のチャイムが聞こえ、道も峠を越えたようで下りに転じる。気分も多少楽になる。この区間は写真を撮っていないがご勘弁のほどを。
ローソンの看板を見る。宿毛の市街地まであと一息だが、ここは少しエアコンの風に当たろうと休憩に入る。買いたかったのは冷凍のペットボトルで、これで身体を冷やすのも気持ちいい。店の道路に面したところで一人の男性の歩き遍路がタオルを路上で乾かすように広げて休んでいた。こちらに気づいて手を挙げたので、私も頭を下げる。特に言葉は交わさなかったのだが、後で振り返りのために遍路のポータルサイトを見ていると、紀行文に逆打ち区切り遍路の様子を掲載している記事があったのだが、日時、場所からしてその主はこのローソンで休憩していた方ではないかと思う。「1時間休んでいる間に5名の歩き遍路が前を過ぎて行った」旨の一文があり、だとすると私もその一人で、前か後にもう四人いたことになる。歩いている途中はなかなか他の方に会うこともないのだが、定点観測のような見方からは、それなりの人たちがこの暑さの中を歩いている、どこかで目撃されて何かの線でつながっているものだなということだろうか。公共交通機関メインで、歩きといってもごく限られた区間しか歩いていないので私がどうこう言うことではないが・・・。
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