まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

死神に魅入られた歌姫

2019-01-18 | フランス、ベルギー映画
 インフルエンザが流行ってますね!わしの職場でも、5人ほどインフルに感染して病欠に。これからバタバタと次々に順番に…な恐怖におののいてます。わしはこれまで一度も罹ったことがないのですが、ぜったいに大丈夫!という何の根拠もない自信も今年は揺らいでます。だって今、そう…何か気分がダルくて咳が止まらないと、とうとう?!イヤー!!そんなはずはないので、今からジョギングしてきます(^^♪
 今Mステ観てるのですが、バックストリートボーイズが出演していてビツクリ!な、懐かしい~。最年少のニックが顔も体型もおっさんになってたけど、他のメンバーはそんなに変わってなかったのもビツクリ。脱退したケヴィン、いつの間にか再加入してたんですね。私もカラオケでよく歌った大ヒット曲「I Want It That Way」を歌ってくれたのも驚喜でしたが、ブライアンの声がヒドかった。声は劣化してたのは悲しかったです。

 「ダリダ あまい囁き」
 エジプトで生まれ育ったイタリア移民のヨランダは、フランスで受けたオーディションに合格し、ダリダという芸名で歌手デビューする。その美貌と歌声で、たちまちスターとなるダリダだったが…
 一世を風靡した歌姫ダリダの、華やかな栄光と悲劇的な私生活を描いた映画。歌手映画が最近流行ってるのでしょうか。フレディもアリーも、そしてダリダも、歌手としては大成功、富も名声も手に入れながら、プライベートでは不運で不幸、という点では見事に共通してます。フツーの人間として、男と女としての幸せまでは得られなかったのは、スターになるための代償なのでしょうか。私生活も幸せそうな大スターもいますが、彼らはきっと平凡な一般人には想像もできないような苦労や痛みを克服し、スキャンダルなんかに潰されたりしない、むしろそれを芸の肥やしにしてしまえるほどの強靭で冷徹な精神の持ち主なのでしょう。ダリダは優しすぎ、弱すぎ。スターとして生きるには、もっと神経が図太くないと。

 ダリダ、情に脆いというか情が深いというか、男に弱すぎ。男まみれな人生。もうちょっと男なしで頑張ろうよと思った。ただの淫乱、ヤリマンならまだ救いはあった。男なんかただの性欲処理、みたいな軽さがあれば、あんな悲劇的な末路にならなかったはず。重度のファザコンで、男への精神的な依存度が重すぎ。相手をする男もしんどいが、男から男へとさまよい続ける女もしんどい。人生に疲れたのというより男に疲れたダリダの最期は、可哀想というよりこれで安らげるねとホっとしました。

 男運も悪すぎるダリダ。ダリダの男たちが、これがまた見事なまでにだめんずばっかなんですよ。才能ある女性って、とかくダメ男を引き寄せがちで、しっかりした男よりもダメ男にハマって痛い目に遭うことが多いですよね~。ダリダが愛した男たち、悪人は誰一人いないけど、みんな大きな問題があって、はじめっから深いりしたら不幸は目に見えてる連中ばっか。そのうち3人が自殺とか、呪われてるとしか思えない不気味さ不吉さ。

 男たちとの不幸な恋愛と並行して、スターダムに乗り華やかに活躍するダリダの芸能生活が、ヒット曲やパフォーマンスをふんだんに挿入して描かれてます。世代が違う私でも、「ボヘミアン・ラプソディ」ほどではないけど、あ!この曲知ってる!な楽しみ方ができました。パローレ、パロ~レ🎵アラン・ドロンとのデュエット曲が、日本では最も有名でしょうか。ダリダのステージ衣装、私生活でのファッションも目に楽しいです。

 話よりも、ダリダの恋人たちを演じたイケメンがこの映画の魅力かもしれません。不倫略奪で熟年プロデューサーと結婚したダリダが、カンヌで恋に落ちる東欧出身の美青年役は、グザヴィエ・ドラン監督作品や「汚れたダイヤモンド」で印象を残したニールス・シュナイダー。金髪、色白、長身、タキシードもセーターも上品かつオシャレに着こなす、絵に描いたような美青年!チョイ役でしたが、彼がいちばんまともな恋人だったかも。

 ダリダが音楽祭で出会い恋に落ちるイタリアの新人歌手役のアレッサンドロ・ボルギも、なかなかのイケメンでした。私がいちばん好きなのは、3番目の恋人である18歳のイタリア少年役のブレンノ・プラシド。「眠れる美女」でイザベル・ユペールのマザコン息子役を演じてた子ですね。今回もイケメン!市原隼人+ジェームズ・フランコ、みたいな。繊細だけど恋に情熱的で一途なキャラが、見た目に合ってました。ラブシーンが大したことなく、すぐに退場するので物足りなかった。

 4番目の恋人である自称フランス貴族の男役、ニコラ・デュヴォシェルが十八番のドキュンなダメ男を好演。バカでもろくでなしでも、いい男だと魅力になってしまうところが女にはイタいですね。ニコラ、すっかり老けちゃってたのが気になった。
 ダリダを熱演したスヴェヴァ・アルヴィティは、派手で濃ゆい美しさがいかにもイタリア美女。たまにジュリア・ロバーツ、ソフィア・ローレンにも似て見えました。ダリダの弟役は、イタリアの人気俳優リッカルド・スカマルチョ。彼もすっかりおっさんになったわ~。ブルドッグみたいな顔になってたし。ダリダの弟役はちょっと無理があった。どう見ても兄、もしくは叔父。元いい男といえば、最近は監督として活躍してるヴァンサン・ペレーズも顔を見せてます。はじめ誰か判んなかった。美男の原型をとどめてない老化が悲しい。

↑ブレンノ・プラシド、1991年生まれの現在28歳

 ↑アレッサンドロ・ボルギ、1986年生まれの現在33歳
 イタリアのイケメンもチョベリグ(死語)ですね~
コメント (7)
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