ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

二郎は鮨の夢を見る

2012年04月12日 | ひとりごと
『すきやばし次郎』という鮨屋がある。
その店の店主、85才の鮨職人、小野二郎氏。

「好きにならねえとダメです。自分の仕事に惚れなきゃダメなんです」

二郎さんはきっぱりとそう言わはる。
背筋をピンと伸ばして。
外出する時は、薄い手袋をつけて。
ああ、職人やなあ……としみじみ思う。

「常に前に、上に、良い方向に進みたい。そう思い続けなければ」

そんな、生粋の職人の、良い映画を見た。
日本人であることの誇りを感じた。
同じく、芸術に携わっている者として、共感も覚えた。

いい時間を過ごしてるはずやのに、そこに、こんな時にも、築地の魚市場を見て、放射能のことを考えてしまう。
二郎さんの、まだまだ現役をやり通す強い意思と、もっともっと良い寿司職人になりたいという夢を、
放射能が邪魔をしないで欲しいと思ってしまう。

なんて哀しいことが起こってしもたんやろうと思う。







以下は、お店に行かれた方々の評。

「二郎の鮨は、20カンの、「おまかせ」というコース仕立てになっている。
それは、半世紀以上、鮨を握り続けてきた二郎が、試行錯誤の末にたどり着いた究極の20カン。
すべてのネタが、おいしく食べられるように、握る順番や、ネタの温度に、細かな配慮がされている。
そのドラマは、あっさりとした白身で、幕をあける。
鮨の王様・マグロの次には、さっぱりしたコハダを握る。
マグロの脂を、酢の酸味で、ぬぐい去るためだ。
常温のハマグリの次には、冷えたアジを握る。
温度差のあるネタを、交互に出すことで、一つ一つのネタが際だつと、二郎は考えている。
そして、コースの中盤には、藁(わら)で燻(いぶ)して香りを付けた、カツオを配置。
最後は、芝エビをたっぷり使った、甘い玉子焼きで幕が下りる」

二郎さんはまた、
「とどのつまり、鮨は魚と寿司飯、 寿司飯のあたたかさは、いつも人肌でないといけない。
米がどうだ、魚がどうだ、握り方がこうなんだ、等と言う前に、基本は寿司飯の温度です。
江戸前の舎利は、立ってなくちゃ駄目なんです」と信じている。

ものの30分もかからないうちに、食べ終わってしまうおまかせコース。
お代30,000円也。
愛想が悪いというわけでもないけれど、かといって会話ができるわけでもない。
緊張してしまう、という人がほとんど。

一緒に映画を観た、友達の米国人夫婦と、帰りにスタバに寄って、映画の話をした。
日本人のわたし、日本に10年暮らし、日本人3人と家族になった旦那、そして、日本に行ったこともない米国人ふたり。
職人二郎翁の生き様、日本の文化、鮨そのものについて、いろいろ話に花が咲いた。

あ~、美味い鮨食いてぇ~!
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70時間

2012年04月12日 | 日本とわたし
みんな楽しくHappy♡がいい♪のブログを書いていらっしゃるきーこさんが、4号機の使用済み燃料プールの冷却が出来ない状況であることを伝える、東電の記者会見の一部を書き出してくださっています。
事が事ですので、ここに転載させていただきます。

『福島第一 4号機の使用済み燃料プールが冷却が出来ない状況。
保安規定で定める制限値まで70時間程度(東電記者会見一部書き出し)

福島4号機のプール冷却が停止 第一原発、警報作動
東京新聞 2012年4月12日 17時15分

東京電力は12日、福島第1原発4号機の、使用済み燃料プールの冷却装置で、
午後2時44分に警報が作動し、装置が停止したと発表した。

現場で、水漏れの有無などを確認中。
当時の水温は28度で、冷却停止中の上昇は毎時約0.5度とみられ、急激ではないとしている。

プールの中には、使用済み燃料1331本が貯蔵され、熱を発し続けている。
装置は、プールの水を引き出し、冷やした上で、プールに戻す仕組み。
警報が作動したのは、水を冷やす機器の付近で、水漏れや、異物の混入などの、可能性が考えられるという。


ーーーー

テレビのニュースでは、なにも言わない。
ネットの報道でもあんまり詳しくないので、今日の会見を見てみました。
途中まで、松本氏の言葉を中心に、書き出しました、

2012年4月12日 東京電力記者会見午後の部

ーーー

02:44

寺澤:
通常ですと、福島第一原子力発電所のA4の状況、あの、状況をですね、
A4の紙で、皆さんに配らせていただいていますが、
ちょっとあの~……ぉ、まとめるのにちょっと時間がかかっていまして、
先にですね、口頭でですね、発電所の状況等につきまして、ご説明させていただければと思っております。
それではよろしくお願いいたします。

松本:
東京電力の松本です。
先ほど、寺澤が申し上げた通り、少し、福島第一発電所の状況という、ペーパーの取りまとめに時間を要していますので、
先に、メールでお知らせして頂いた事に対して、ご報告させていただきたいと思います。

4号機の、使用済み燃料プールの、循環冷却システムでございますけれども、
本日、14時44分ごろになりますが、熱交換器ユニットの漏洩、流量大、という警報が発生いたしまして、
システムといたしましては、自動停止いたしております。
一次系でございますので、あのー、冷却が出来ない状況になっておりますけれども、
1時間当たりの温度上昇率は、約0.5℃とみておりまして、
いわゆる、保安規定で定める、制限値65℃までに対しましては、十分余裕があるという状況でございます。
70時間程度で達する、という事になりますんで、それまでに、冷却を再開する予定でございます。

その際、今回、漏えいという警報が鳴りましたので、現場を確認いたしましたところ、
15時10分ごろに、4号機の廃棄物処理建屋、原子炉建屋の隣にあります建屋でございますが、
こちらの1階にて、循環冷却システムのラインのフランジ部から、2秒に1滴程度の、水漏れを確認いたしております。

漏えい部の下部に、1m×2m×1cmという、水たまりを確認しております。
これにつきましては、漏えい量といたしまして、約20リットル、というふうに評価をしております。

また、その他の箇所につきまして、漏えいがないという事を、確認をいたしました。

当該個所につきましては、フランジ部のまし締めを行いまして、漏えいを、15時55分に停止させております。
また、この自動停止に伴いまして、現場確認を行った際に、本日、ヒドラジンの注入を行っておりまして、
その注入ラインにも、異音があったという事で、14時56分に、いったんこの、ヒドラジンの注入操作を停止いたしました。

その後、点検を行ったところ、15時04分に、注入ラインにございます逆止弁というのが、逆流防止の弁でございまして、
そこから、7秒に1滴程度の、ヒドラジンを含む水溶液が漏れている、という事を確認いたしました。

こちらに関しましては、1cm×1cm、高さ1mmの、水たまりを確認しておりまして、
トータルの量としては、約20cc、というふうに判断いたしております。

現在、漏えいに関しましては、ヒドラジンの注入弁を閉鎖いたしまして、漏えいとしては、止まっております。

現在、あのー、おー、使用済み燃料プールの、循環冷却が止まった原因、
それから、あー、あー、あ、ひ、の等については、調査中でございますが、
このフランジ部からの漏洩、ヒドラジンとの漏えいとの因果関係を含めて、
詳細に、調査をしていきたい、というふうに思っています。

それから、はー、皆様のお手元には、えー、2号機の、原子力格納容器の、ガス管理システムでのサンプリング結果を、えー、お配りさせていただいておりますけれども、
キセノン135に関しましては、検出限界未満、という状況でございます。

ー略ー

07:44

昨日、ご報告させていただいた、4号機の使用済み燃料プール、あ、失礼いたしました、
ウェル、原子炉ウェルの、えー、いわゆる、うー、5階のオペレーティングフロアと、ウェルの水面の差の測定でございます。

えー、2月の下旬に、建屋が傾いているのではないかという事で、その、同じような測定をいたしましたけれども、
2カ月ぶりに、同じ測定を行っております。
データが、現在、評価中でございますけれども、特に、2月末の測定結果と、大差がないという状況でございますので、
引き続き、建屋が水平であるというふうに、判断出来るというふうに、考えられるとおもいます。

ー略ー

私からは、以上でございます。

13:11

寺澤:
それではあのー、後ほどあのー、発電所の状況につきましては、まとまりましたら、皆様の方にお配りさせていただきますが、
皆さまから、ご質問を、お受けしたいと思います。

13:23

松本:
それから、一点、訂正があります。
あの、ヒドラジンの漏えい量、先程20cc、というふうに申し上げましたけれども、
漏えいした面積は、10cm×20cm、という事でしたので、
あ、20cm×……、あ、10cm×20cmで、高さが1mmということで、20ccということになります。
失礼いたしました。

17:40

ーー場所を詳しく

18:07

松本:
まず、ふー、循環冷却システムの方の、漏れた方に関しましては、廃棄物処理建屋の1階でございます。
そこから、原子力建屋の方に、配管が走っていきますので、そこのところが、フランジ部になります。
それから、ヒドラジンの注入ラインも、同じく、廃棄物処理建屋1階にあります。
そこのところの、逆し弁のところから、漏れているという状態でした。
ヒドラジンに関しては、いわゆる、鋼製の配管になります。

ーー原因として緩みか?

松本:
フランジから観測した場合には、今まで漏れていなかった訳ですから。
いわゆる、ゴミ・紙等から、漏えいが発生したケースですとか、
もともと少し緩んでいて、最終的に、漏えいまで至った、というようなケースがあろうかと思います。
まだ、具体的な、漏えいの原因についてまでは、分かっておりません。

4号機では、以前、ステンレスの編み込み式のホースから、ピンホールのような形で漏えいして、
こちらの方は、手動停止だったと思いますけれど、止めた事は御座います。
ただ、漏えい検知した自動停止が、いくつあったかについては、確認させて下さい。

いわゆる、フランジからの漏えいでございますので、
フランジのます締めによりまして、システムとしては、再度起動しても問題ないだろう、というふうには考えておりますが、
あのー、具体的な原因等が、あのー、判明したうえで、再起動させたいと思っています。
ただ、こちらも、あのー、いわゆる冷却が、いまのところじゅ……十分余裕があると思っておりますけれども、
あの、70時間程度の制限がありますので、ある程度、あの、原因とシステム運用を別にしてですね、運転を再開する事はあると思います。

メドとして、今夜中に再開する、という事もあると思いますけれども、
まだ、あの、そんなに慌てて、再起動する程の事でもありませんので、
そういう意味では少し、原因をよく考えたい、というふうに思っています。

プールの水を、循環させていますので、
プール水であり、系統水。
冷却水、ま、同じ水の名前でございます。

ーー放射性物質は入っているんですか?

はい!入っています。
こちらは、4号機でございますので、他の2号3号に比べては、小さいですけれども、
セシウムで言いますと、確か、10の2乗から6乗/立方センチメートル当たりの、セシウムがあります。



ヒドラジン

ヒドラジン(hydrazine)は無機化合物の一種で、示性式が[H2NNH2]と表される弱塩基。

アンモニアに似た、刺激臭を持つ無色の液体で、空気に触れると白煙を生じる。
水に易溶。
強い還元性を持ち、分解しやすい。
引火性があり、ロケットや航空機の、燃料として用いられる。
常温での保存が可能であるため、ロシアなどの、ミサイルの燃料としても、広く用いられており、
また、人工衛星や宇宙探査機の、姿勢制御用の燃料としても使われている。
プラスチック成形時の発泡剤、エアバッグ起爆剤、各種脱酸素剤として、広く使用され、
特に火力・原子力発電所用、高圧ボイラーの防食剤として、使用されている。
水加ヒドラジンは、水素に代わる、燃料電池の燃料としても模索されている。
毒物。
気化吸引、皮膚への接触ともに、腐食をもたらす。
また、中毒症状をおこす。
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寒いねん!

2012年04月12日 | ひとりごと
冬用のヒーターが必要なぐらい冷え込んでいます。
今は、ヒートテックの下着を着て、その上に冬物のセーター、ユニクロのダウンジャケットを着た上からベストを羽織っています。
なんでやねぇ~んっ!?

今は気温7℃、明後日からは25℃に上がるのやそうな……はぁ~……。

というわけで、寒い春の空気に縮こまっている、庭の仲間たちを紹介します。

全然おいしくないりんごの花。


なたね?でしょうか。


ポンちゃんの後に楽しませてくれる、裏庭続きのおうちの桜餅ちゃん。


新緑の緑は見飽きません。


そろそろ甘~い香りいっぱいになるハニーサークル。


松ぼっくりの赤ちゃんは、その名の通り赤いのです。


今年咲いた、たった一本のチューリップ……なぜか……植えるタイミングを逃してしまった……。


咲くでぇ~もう咲くでぇ~!


ブルーベリーの花。今年もいっぱい生ってくれるといいなぁ~。


じわじわと庭の面積を支配しているラベンダー。


今日は久々に晴れました。
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