ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

スカタン王国のドアホウ文科省に告ぐ。「即刻回収っ!」

2012年04月23日 | 日本とわたし
ツィッターのちほたんが、朝日新聞の読者投稿欄に掲載された記事の写真を載っけてくれた。
それがこれ↓。



放射線をPRする冊子に怒り
パート 山口 恵美子(さいたま市西区 42)

先頃、小学4年の長女が帰宅後、学校で配られた、と言って冊子を見せた。
それを読んで、内容に身震いした。

「放射線について考えてみよう」という題名の副読本だが、
私たちが最も知りたい、原発事故の危険性について教えることを目的にしたものではない。
むしろ、放射線がいかに身近に存在し、有効に使われてきたかを、強調する内容だった。

特に「身近にある放射線を測ってみよう」と、計測器の写真がずらりと並べられたページには、怒りが抑えられなかった。
福島の子どもたちが、計測器を首に下げて外出せざるを得ないことを、考えたことがあるのか問いたい。
全体的にも、子どもたちの原発に対する意識を、好意的な方向に導くため、作成されたとしか思えない。

文科省は、億単位の税金を使って、放射線に関する冊子をつくり、全国の小中学校に配布したという。
福島第一原発の事故が起きて、わずか1年しかたたず、汚染地域の復旧のめどすら立たない中で、
このようなプロパガンダを載せた冊子は、即刻回収すべきだ。
長女の担任の先生は、残念ながら、中身をあまり検討せずに配布したようだ。
もっと高い意識を持ってもらいたい。



この冊子が、どれぐらいの範囲で、どれぐらいの数の学校に配布されたかは知らん。

けどな、これが、原発の重大事故を起こして、まだ緊急事態から全く抜け出せんままで、
核物質の塊の燃料がいったいどこでどんなふうになってるのか、さっぱり分からんままで、
放射能の汚染は想像もつかんほど甚大で、しかも一年以上もの間、毎日それは増え続けてて、
空気も土も海も、汚すだけ汚しといて放っときっ放しで、
わからん、知らん、お手上げですからって、シラッとしてて、
会社のためやからって、事故を利用して更に金儲けをしようと企んでて、
そろそろ、海外も黙ってられんようになって、あちこちの議会で案を練られてる国の、文科省のすることか?

なんやねんコレ?
誰が作ったんコレ?
放射能は、「みんなで測ってみよう」言える代物なんか?

親御さん、怒りや!
今回ばかりは真剣に怒りや!
こんなもんに金使うな!
こんなもんを読ませんな!
わたしは今だに思てるで。
あきらめてへんで。
親は子どもを守らなあかん。
守るためなら、学校のひとつやふたつ、全校で有志を募って、占拠するなり拒絶するなり、なんとでもできる。
週末デモも意思表示のひとつ。
ボイコットもそのひとつ。
オキュパイもそのひとつ。

ここまで狂てしもてんねん。もう治らへんねん。これが日本の仕組みやねん。
あんたら、自分の子どもぐらい、体張って守ったりぃな!
コメント (4)
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「科学の名を借りた壮大なウソ」by【東京新聞】 こちら特報部 2012/4/21

2012年04月23日 | 日本とわたし
「科学の名を借りた壮大なウソ」 内部被ばく 無視の歴史
【東京新聞】こちら特報部 (出田阿生記者) 2012/4/21 より

肥田舜太郎医師に聞く

「100msv未満の被ばくは問題ない」 -

福島原発事故後、政府や一部の学者たちは、そう繰り返してきた。
よりどころは、国際放射線防護委員会(ICRP)の見解。
しかし、原爆の被爆者医療に60年以上携わった、肥田舜太郎医師(95)は、見解を、「科学の名を借りた壮大なウソだ」と断言する。
「ウソ」の源流には、原爆傷害調査委員会(ABCC)の、調査活動があった。


源流は米の軍事研究 原爆の健康被害 今も

ICRP基準に受け継がれ

「ICRPの基準など信用できない
その原点は、広島・長崎の被爆者を調べた、ABCCの調査にあるからだ。
内部被ばくを考慮しない、うそっぱちの内容だった」

肥田医師は、戦後一貫して、そう訴え続けてきた。

1945年8月6日。
当時、28歳で、広島陸軍病院の軍医だった日田医師は、
広島市中心部から7kmほど離れた、戸坂(へさか)村(現在は戸坂町)で、爆風に吹き飛ばされた。

市街地に戻る途中、体中から、無数のぼろ切れを垂らし、
手から、黒い水をしたたらせて歩く、人影に出会った。
ぼろ切れは皮膚、黒い水は血だった。
腰まで水に浸かって、川を渡ろうとすると、死体がぶつかっては流れた。

多数の負傷者を、治療するうち、
爆心地から離れた場所にいた人々が、突然亡くなるという、不可思議な現象が始まった。

紫斑が出て、髪が抜け、大量出血して、息絶える。
原爆投下から1週間後に、市内に入り、夫を探していた女性は、血を吐いて急死した。
同様に、投下後に市内に入り、肥田医師の腕の中で、
「わしは、ピカにはおうとらんのじゃ」と叫び、息を引き取った男性もいた。

肥田医師たちは当時、内部被ばくのことを知らず、そうした症状を、「入市被爆」と名づけた。
生き延びた患者の中にも、ある日突然、体がだるくなって動けなくなる、「ぶらぶら病」が多発した。

「こうした健康被害が、『内部被ばく』で説明できると知り、長年の疑問が解けたのは、30年後。
米国の、アーネスト・スターングラス博士の研究に、出会ってからだった」
と、肥田医師は語る

米ピッツバーグ大学名誉教授である、博士の著書には、外部被ばくとは別に、
「食べ物や水を通じて、体内に放射性物質が入ると、低線量の被ばくでも、健康被害が出る」
という、内部被ばくの危険について、解説されていた。

ABCCはそもそも、調査対象を、爆発による爆風・熱線・初期放射線に限定し、入市被爆者を、対象から外していた。

肥田医師は、
「じわじわと人間をむしばむ、残留放射線による内部被ばくが無視された、
そんな調査から導かれた数値を、防護基準にするなんて、めちゃくちゃもいいところ」
、と憤る。

当時、担当していた患者に頼まれ、ABCCの施設に付き添った。
患者は、原爆が爆発したとき、広島市内にいなかったと、ABCC側に伝えた。
すると、「被爆者ではない」と、門前払いされた。

「ABCCの真の狙いは、原爆の殺傷能力を、調べることだった」と、肥田医師は語る。
治療は一切せず、被爆者の体液や組織を採取。
亡くなると、遺体の臓器を取り出し、米陸軍病理研究所に送った。

肥田医師は、
「あのとき、治療に挑んでいたら、放射線障害に対する医療は、その後、格段に進んだだろうに」、と悔やむ。

ただ、治療はおろか、終戦後の占領下では、日本の学界が、放射線被害を調査、研究することすら禁じられていた。

現場にも、情報は来なかった。
肥田医師も、46年ごろ、「『原爆は、米軍の機密なので、外部に出さないように』との、厚生大臣の通達があった。
「被爆者のカルテは、記入しないように」と、勤務先の院長から、指示された。

「広島・長崎の被爆者は、呼吸や飲食で体内に入った、放射性物質の影響で、60年以上たった現在も、ガンや、さまざまな病気に苦しめられている」

「低線量でも影響」

今回の、福島の事故後、政府は、『低線量の放射性物質は、健康に影響しない』と言い続けているが、
内部被ばくは、どんなに微量であっても、影響がある

そのことは、「フクシマ」の、将来に重なる。

「低線量内部被ばくによる健康被害は、数年後に出てくる。
治療方法は、まだ見つかっていない。
だからこそ、政府が、予算を組み、原爆医療をしてきた人たちを中心に、大学医学部に拠点を設け、
被ばく者を受け入れる、態勢を整えなければいけない」


〔デスクメモ〕
ABCCは、1975年に、財団法人・放射線影響研究所になる。
その元理事長、故・重松逸造氏は、チェルノブイリ事故で、
「国際原子力機関(IAEA)の調査団を率い、放射線の健康影響は、認められない」と報告。
ベラルーシの代表から、強く抗議された。
フクシマはどうか。
事実を、埋もれさせてはならない。(牧デスク)
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【ボクとママの放射能教室】東京新聞より

2012年04月23日 | 日本とわたし
【ボクとママの放射能教室】東京新聞 2012年3月24日 

シーベルトは2つある ある臓器か、全身か

「ただいまあ」

「お帰り。遅かったのねえ。もう外が暗いのに」

「サッカーの練習が長引いちゃって。ところでママ、ベクレルとセシウムってどう違うの?」

「いきなりか。うーん、いい質問ですね、と言いたいところだけれど、それは違いすぎるね。
せめて、ベクレルとシーベルトはどう違うの?って聞いてほしかったな」

「じゃあ、ベクレルとシーベルトはどう違うの?」

「どちらも放射線や放射能の単位。多ければこわいってことかな」

「それだけ?」

「物足りないかな。それじゃもっと話してあげようか。
ベクレルは、セシウムとかヨウ素とか、放射性物質が持っている、放射能の強さ。
シーベルトは、放射線を人が浴びたときの、影響を表す数値なの」

「あまりピンと来ないな」

「玄関に明かりがついているでしょ。
これが豆電球だったら、少し離れればちっとも明るくない。
シャンデリアだったら、相当遠くでも明るいよね。
ベクレルは、電球そのものの明るさで、シーベルトは手元の明るさだと思えば、だいたい間違いない」



「だいたい?」

「ベクレルはともかく、シーベルトはややこしい。
シーベルトで表されるものは、本当は二つある。
一つは等価線量、もう一つは実効線量。
等価線量の方は、わりと単純に、ある臓器の被ばく量を表したもの。
体全体を考えるのが実効線量で、放射線の影響を、臓器ごとに重み付けして足し合わせた、平均値のようなものね」

「ちんぷんかんぷんだね。でも、どうしてそんなことをするの」

「体の一部だけ被ばくするときもあれば、全身被ばくするときもある。
いろいろな場合に、対応するためかな。
たとえば、ヨウ素を吸い込むと、甲状腺という、小さな臓器に主に吸収される。
『甲状腺で、87ミリシーベルトの被ばく』っていうニュースが流れたんだけど、
これは等価線量のことで、実効線量にすると3.5ミリシーベルトにしかならないんだって」



「訳わかんない」

「シーベルトって、重さあたりのエネルギーだから、軽い甲状腺で大きい数字が出ても、全身でみたらぐんと小さくなる。
そうねえ、お勉強にたとえたら、等価線量は、科目ごとのテスト結果で、実効線量は、合計点を科目の数で割ったようなものかなあ。
まあ、これは、大学の放射線専門の学科で習うレベルだから、キミが理解できたら、ママの説明がよほどじょうずってことになるわね」

「大きくなれば、わかるようになるかな」

「シーベルトは普通、実効線量のことだけど、ときには、等価線量のことを言っている場合もある。
新聞でもテレビでも、どちらなのか言わないから、混乱するわね。
放射線のことを、教えてもらう機会があったら、『先生、それは等価線量ですか実効線量ですか』と聞いてみたらどう? 
ロングシュートを決めたときみたいに、視線が、キミに集中するのは確実だよ」

「またそれかよ」



【ボクとママの放射能教室】東京新聞 2012年4月21日

米作りとセシウム 雪解け水 影響未知数  

「ただいまあ、ママ、突然だけど、雪国はつらいよ条例って知ってる?」

「なあに、それ、寅(とら)さんのパクリ?」

「ちょっと前の社会の教科書に、そういうのがあるって書いてあったんだ。ほんとは、雪国はつらつ条例っていうんだけど」

「そりゃまた歴史に残るミステークねえ。雪国はつらいよ。なんだかいろんな意味で、福島のことみたいねえ。
雪解けで、山にたまった放射性セシウムが、田んぼに流れ込んでくるって心配されてるよ」

「稲が、セシウムをすーって吸い取りそうだなあ」

「まあね。土に入ったセシウムは、作物にはなかなか吸収されないけれど、水にとけたセシウムは、よく吸収されるらしいね」



「セシウムごはんは、あまり食べたくないな」

「でしょ。去年の秋に収穫したとき、セシウムの濃度がとくに高かったところは、ことしは稲を作ってはいけないことにしたのね。
福島県で、米作りをしていたところの一割ちょっとは、ことしは作らない。でも問題は、中くらいにセシウムが出たところなの」

「中くらいって?」

「4月から、食品の基準が厳しく変わったよね。
1キログラムあたり、100ベクレル以下にしなくてはいけないんだけど、
去年のコメが、100ベクレルから500ベクレルだった田んぼで、米作りをやるべきかやめるべきか、議論になったのよ。
食べる方の消費者は心配するし、一方で、作りたい人もいる。
お役所は困ったから、地元にどうしますかって相談したら、一つの村以外は、全部作りたいって言ってきたわけ」

「大丈夫なの?」

「条件つきだからね。収穫の後、全部の米袋を検査して、セシウムが基準値以下かどうか、調べることにしているの。
どうなるかは、作ってみなくては分からないっていう感じね。
事故直後のように、田んぼにセシウムが降り注ぐことはないだろうけれど、用水からの吸収が、どれくらいになるか分からない。
田んぼごとに、状況は違うしね」

「そんなお米、売れるの」

「消費者の見方は厳しいよ。
牛肉に関するアンケートでは、セシウムが少しでも検出された食品は、売るべきではないという項目に、
半分以上が『そう思う』、『どちらかというとそう思う』と答えているの。
この前教えてあげたみたいに、セシウムのベクレル数を合計して、10万分の1.3をかけてミリシーベルトに換算すれば、
体にどの程度の影響があるかは、見当がつくんだけれど、そんな消費者いるかなあ」

「電卓がいるね」

「福島では、涙ぐましい努力をしているんだな。
田んぼのカリウムを多くすれば、セシウムの吸収が少なくなるとか、ため池から水をとるときは、表面から取水しましょうとか。
それで、都会の消費者の不安がなくなるかといったら、難しいかもしれないね」

「早く『つらいよ』が、『はつらつ』に変わるといいね」 
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