ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

日本は、原発を運用する資格なし!

2012年03月28日 | 日本とわたし
フィルターいまだゼロ 国内全原発 排気筒

東京新聞2012年3月27日 朝刊

『原発で、重大事故が起き、格納容器の圧力を下げる排気(ベント)を迫られた際、
放射性物質の排出を、最小限にとどめるためのフィルターが、国内の、どの原発でも、設置されていないことが、電力事業者への取材で分かった。
事故時には、作業員らの前線基地となる、免震施設の放射線対策が、進んでいないことも判明。
東京電力福島第一原発事故の教訓が、十分生かされていない。 

福島事故では、炉心が過熱し、格納容器の圧力が、設計値の二倍前後まで上昇。
容器が大破する、最悪の事態が起きないよう、ベントに踏み切った。
排気筒に、フィルターが付いていなかったため、大量の放射性物質を、まき散らす結果を招いた。

現地対策本部が置かれた、免震重要棟では、窓に放射線を遮る備えがなく、対策室を除いては、放射性物質を浄化する設備もなかった。
会議室や廊下に寝泊まりした作業員は、放射性物質を吸い込む、内部被ばくの危険にもさらされた。

また、自衛隊の電源車から、電気の供給を受けようとしたが、ケーブルを接続するソケットの形状が異なり、使用されなかった。

本紙は、こうした問題点について、原発を保有する電力事業者に、対策の進展度を取材。
その結果、四社が、ベントフィルターの設置を決めたものの、事故から一年が過ぎたのに、実際に設置したのは、一社もなかった。

前線基地の放射線対策では、対策室には、浄化装置がほぼ完備されているものの、棟全体にまで対応しているのは、東電だけだった。

電源ソケットなどの統一化は、「十分に電源車を確保した」などを理由に、消極的な事業者が多かった』


はい、もうこれで決定!
日本には、原発あったらあきません!
日本には、電力会社っちゅうのはいりません!
日本には、核の脅威をまともに考え、想定外の重大事故が起こる可能性を真摯に受け止め、最大限できることを早急にするっちゅう、
原発みたいなもんを所有するなら、当たり前の行動や思考ができん人間が、原発原発って騒いでます!
こんな恐ろしいことはありません!
こんな愚かなことはありません!

もう、すべての原発が停止します。廃炉にするまでに、まだ30~40年もかかってしまうけど、一日も早う取りかかることが正しい決定です。
再稼働だけは、どんなことがあっても、許したらあきませんよ!
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こんなん、会社ちゃうわ、ヤクザやわ!

2012年03月27日 | 日本とわたし
え~、こちらはフジニュースネットワーク、勝手にキャスターのまうみでございます。

さて、一日遅れではありますが、なんか懐かしい言い回しを聞いて、ひじょ~にノスタルジックな思いがこみ上げてまいりましたので、
これはもう、とっくの昨日にお聞きになられたかとは存じますが、もう一度、ここでお知らせをさせていただきます。

え~、東京電力っちゅう、国を無茶苦茶にし、世界規模の深刻な放射能汚染を引き起こしたにも関わらず、
地検はおろか、どこからも捜査も非難も受けず、それどころか、引退した人間をはじめ、のうのうとこれまで通りに贅沢に暮らしてる会社役員の玄関先には、ポリスボックスが設置され、何人もの警官に重々に護衛され、
ほんでもって社員は、ちょっと減ったぐらい痛いことも痒いこともない高給をもらい、これまた今まで通りの豊かな暮らしをし、
支援金やら保証金やらを国にせびり、被害者が訴えたら、放射能はうちのんちゃうから責任とる必要なんかないと言い、
マジで東京やのうて頭狂や!と、そろそろ、のんきなまんまでやってきた人も気がついてきたほどのヤクザ会社が、

『4月から予定している、企業向け電気料金の、値上げに応じない場合は、最短で、5月22日に、電気の供給を止める可能性があることを、明らかにした』らしい。
しかも、企業向け言うてるけど、実は中小企業を対象に、こんなこと言うてるらしい。

そんな、本業のヤクザも顔負けの、とんでもないことを考えて、それをまた、テレビカメラの前で堂々と、なんの引け目も無く言うた男がいる。

「新しい契約料金が、ご賛同いただけないということになりますと、契約が成り立たないわけでございますので、そこはやはり、電気をお届けすることがなかなか難しいと」
 

ちょっと前の記事に書いたから、読んでくれはった人は覚えてくれてはると思うけど、
わたし、自慢やないけど、ヤクザの人らと、毎日、少なくとも30分以上は、電話でお話しててん。
そやし、ヤクザ特有の、くそ丁寧な、いやらしい、ねっとりした、ほんで言うてることは脅しの言葉を、いやっちゅうほど聞いてきてん。

このおっさん、その時のヤクザのおっさんとそっくりや!
誰が決めた料金やねん!
なにがご賛同やねん!
なにが契約やねん!
なにが電気をお届けすることやねん!

電気をお届けする前に、被災者に、充分な額のお金をお届けせえよ!
原発ゼロで、どないして、まともに電気をお届けできるわけ?
一基でも止まったら、計画停電とかしてたんちゃうん?
えらそうに、なにが電気をお届けするや!
そんなことはもう、他の人間に任せて、あんたらは事故の収束と補償と謝罪に専念せえよ!
会社がまだあることが間違うてんねん!
あんたらが今だに会社員やってることがおかしいねん!

電力会社の社員やってるそこのあんたら、
今のんはもちろんのこと、今後、原発事故が起こったら、社員全員、事故現場の収束作業に従事しいや。
それが、今社員やってる人間と、これから入社してくる人間に課されること。
原発で大もうけしてるんやから、それぐらい当たり前やろ。
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ツィッターのススメ

2012年03月27日 | 日本とわたし
時々記事上でも書いていますが、
アメリカに暮らすわたしが得ている情報のほとんどは、ツィッターの画面上からのものです。
陸前高田の戸羽市長は、このツィッターに関して、あまりいい印象をお持ちでなかったようですが、
彼が言われているように、確かに、中にはデマもありますし、中傷や建設的でない意見もあります。
けれども、そういうものとは比較にならない、膨大な量の、今の日本の報道機関からは絶対に得ることができない真実が存在しています。

今回は、震災瓦礫の広域処理について、今の事態に陥っている根本はいったいなんなのか、
それが知りたかったわたしに、とても良い教えになったツィートがありました。
@kosekomeさんという、東京在住の二児のおとうさんが、被災地の産廃コンサルタントでいらっしゃる@RRof3Rという方に、疑問を投げかけ、それに丁寧に答えておられるツィートが、まとめられていたのを転載させていただいます。


震災瓦礫が広域処理になった理由と展望ー現地産廃コンサルさんに訊く


様々な現地情報を、我々一般人に提供してくださっている@RRof3Rさんに、何にも知らない@kosekomeが、素人質問を投げかけますが、全てにはっきりと回答してくださっています。

■震災瓦礫がなぜ一般廃棄物扱いになったか(※一般だと受入自治体の許可がないと県外持ち出しが不可) 
■広域処理になった理由
■広域処理がこれからどうなっていくか
■プロのコンサルとしてのRRof3Rさんなら「どんな方法が最善であり、これから最善と思うか」


横からすいません。
ちょうど、一般と産廃のお話だったので、お尋ねさせて頂きます。
震災瓦礫が、一般廃棄物扱いになった(受入自治体の許可がないと域外できない)理由は、何でなのでしょうか?
産廃Gメンの方が、「産廃なら全国ですぐに片付ける」と言われていて、よく意味がわかりませんでした

お疲れさまです。
まず、1つ目のご質問については、災害対策基本法と関連規則で、国が定めたからです。
天災による災害廃棄物は、過失責任を誰にも問えないので、地方自治体による、一般廃棄物処理ルーチンで処理しなきゃならない。
でも、ちゃんと申請すれば、お金は国庫負担って感じです。

現行の廃掃法では、一般廃棄物処理は原則、地方自治体マター。
20万人未満、20万人以上、30万人以上、100万人以上で、地方自治体の権限が違うのですが、
地方自治の義務と権限により、他市長村のごみを扱う場合は、首長の許諾が必要です。
 
産廃Gメンさんの、意図とニュアンスが解らないので、産廃については、2つの仮説を回答しておきます。
1.金になるから。
今回の被災瓦礫が、産廃の場合、建設、自動車、家電等の、各種リサイクル法に基づき、適切な処理を行う必要あり。
また、プラ類や鉄・非鉄スクラップは、有価として扱える。

もう一つは、先の廃処法で、再委託(孫請のニュアンス)まで認められるので、産廃協会傘下で、それぞれ得意な分野に流すニュアンスかと。
産廃の儲けの構造は、金取って受け入れて選別、有価資源は有価で売却、その他は燃料等に加工し売却。
どうしようも無いのだけ処分費を出す仕組です。
 
業界小話(本日2度目) 。業界スローガンは「混ぜればごみ、分ければ資源」。
被災瓦礫は、被災財ですよね。
これは、逆の見方をすれば、財産や資源が、震災と津波により、ゴミのようになってるだけ。
ゼネコンさんには、時間がかかるかもですが、我々は、設備や人災、ノウハウ持ってますから。

ということで、放射性物質や重金属が無ければ、産廃協会に委託したほうが、圧倒的に早く処理できたと思います。
実際、私も「俺らにやらせろ!って思いますし」
中越沖の時は、地元産廃屋が、かなりの量やってましたし、今回の震災前に、業界として、災害協定も結んでいました。



すばらしいご回答、ありがとうございます。
おおよそ、予想通りでした。
産廃Gメンの石渡氏は、「産廃業者は、全国で6000万トン/年さばいている。余力もある。産廃にすれば広域問題にならないしすぐ捌く」という事でした。
産廃扱いで、どんどん域外にすることは可能ですか?

それについては、市町村が、産廃屋に委託すればいいだけの話です。
実際に、市町村で処理しきれない様々なものが、被災瓦礫以外でも、既に委託されてます。
今はゼネコン、セメントが、広域処理では目立ってますが、島田市のように、産廃屋が、議会を動かす(と見られる)ケースは増えるはず。


「災害対策基本法と関連規則」で、一般と産廃が決められてしまうことによって、広域処理で、全国の公共清掃工場を使用することになり、問題も大きくなるくらいなら、
産廃屋さん達、いわばプロに任せる、という特措法はないものなのでしょうか?

先程の発言と矛盾ですが(笑)、今回の被災瓦礫は、放射性物質の問題があるので、拡散すべきではありません。
30年以上残り、水に溶け、気化する、見えない物体が混ざっている可能性が高いですし、
先程も書きましたが、一部を除き、産廃屋には、放射性廃棄物は入ってこないことになってる。

繰り返しますが、私は、被災地の産廃屋として、様々な調査や分析も行い、業務に携わった結果として、広域処理すべきじゃないと考えています。
特措法は、是非もありますが、放射能汚染収束の法律です。
影響範囲を、狭めるための法律なのに、拡散しかねない条文が書いてある、不可思議な法律。

 

やはり、ポイントはそちらなんですね。
今回、阪神の時と違って、産廃さん達が大きく活躍出来無いのは、放射能なのですね。
しかし、政府としては、放射能は、クリアランス以下云々という建前ですから、どちらかというと、産廃屋さんのほうからも、引いているように見えるのですが?

いえいえ、産廃屋は引いてないですよ。
これ、書いていいのかなぁ。
産廃屋には、調合技術あるし。
ゼネコンさんの、カンセーダンゴーに先駆けされただけ。
セメント業界から、巻き返し開始してます。
次は、製鉄と道路かなぁ。

これらの業界は、産廃で許認可を取得している、歴とした産廃屋でもある。



@RRof3Rさんの立ち位置は、理解しているつもりです。
いろいろ教えていただき、現在は、完全に、広域処理はすべきじゃないと考えています。
ただ、純粋に、一般廃棄物扱いにして、全国に拡散するより、設備等のしっかりした(セラミックフィルタ等の)産廃屋さんが係わる、という方法はないか考えていました。

その時は是非、弊社にご用命下さいませ(笑) 。
除染に関する、ノウハウとツールを保有する産廃屋は、手前みそながら、中々いないと思います。
僕は、僕自身と家族は無論、従業員や関係者を守るために、取り組んでます。
目先の金目当てのやつらに負けないし、負けたくありません。



素晴らしい。お話の中で、うっすら感じられていたのですが、やはりこの問題は、「産廃とゼネコン」という図式が引き合っている、と考えてよろしいのでしょうか?
ゼネコンに力学が働いたことが、全国拡散と、清掃工場の焼却という、いわば人の見える場所に、問題が露見したということでしょうか?

地元利権のゼネコンさんと、広域利権の産廃屋、それらの手を握らせたコンサル。
この陰謀論を、切り口に見ると、ストンと落ちることが多い
ですよ。
断片的ながら、皆さんの既(鬼)女並みの調査活動で、尻尾も見栄始めました。
あのー、前言撤回良いです?
うちも、目先の金も欲しいです(笑)



そうですよね。
最後の質問ですが、現状の瓦礫を任されたとしたら、どう処理されますか?
私は素人ですが、プロから見て、「本来はこうすべきなのだ」という形を、金銭なしで表現していただけたらありがたいです。
いろいろ質問してしまい、申し訳でありません。
大変参考になっております。

それ書くと、ものすごく長くなりますよ(笑) 。
実は今、東北道で、オリオン座を右手に見ながら爆走中。
やっと、那須のSAで、玉こんにゃく食いながらのTWIでした。
それ書き出したら、横浜着が朝になりそうなので、後でまた書きますね、すみません。


とりあえず、今回の議論の締めとして、もしご興味あるなら、『泥とカネ』って本を、ネット検索されることをおすすめします。
東北の陰謀論を、最も分かりやすく説明した本
です。
泥と金の、カタカナと漢字は、逆かもです。
ありがとうございました。



お忙しいところ、申し訳ありませんでした。
お暇な時でけっこうです。
ありがとうごさいます。
お話していて、「これが自分の出せる最善の答えだ」というのが、確実にあるように思えました。
長くなっても良いので、またよろしくお願いします。
泥とカネ、見てみます。
気をつけておかえり下さい。

こちらこそ、お付き合いありがとうございました。
また後程。
あ、『泥のカネ』です、誤植失礼。
一般の方は、買う必要はない本ですので、図書館か立ち速読をおすすめします。


『泥のカネ』、ですね。ありがとうごさいます。
素人相手に、長々とすいません。
私は世田谷ですが、先週は子供たちと、野毛山動物園に行きました。
横浜は良いところですね。
横浜港も、随分綺麗になりました。
ああいう海を、守りたいものです。
運転気をつけて。

RRof3Rさんからご紹介の本『泥のカネ』を、数ページ、アマゾンで立ち読み。
なんか……恐ろしい世界が広がっていて、阿鼻叫喚。
利権や汚職という世界は、思考停止してしまうので、その手前までは、何とか自分の足で歩いて行きたい、と思う。
どうしても、開かない扉はあるけれど。


@nasurieさんとおっしゃる方からの質問。
災害廃棄物、現地処理は土建屋さんで、広域処理になると=23区では産廃業者、そして清掃工場が処理。
ほんとに不思議な住み分けが……。
 
おっしゃる通りです。
さすが先生。
再委託が禁止なので、ゼネコンさん→サブコンさん(地元建設業者)とやられると、産廃屋の出番が無くなるんです。
岩手県は、プロポのJV参加要件に、産廃屋が入れるけど、宮城は、絶対に入れない仕組みです。 
 

ピアや高俊、有明は、業界ではビッグネーム。
仙台市も、業界関係者が選別してますね。
ゼネコンさんやサブコンさんは、異業種でのスーパービッグです。
なぜそうなったかは不明ですが、遅延の背景のひとつ、と考えても良いと思われます。

 

ありがとうございます。
再委託禁止がOKになって、東京都では、外郭団体の、東京都環境整備公社をかませています。
こちらは、無意味で、中間手数料を落とすための存在、にしか見えません。
中身を、さらに見えにくくしています。

こちらこそありがとうございます。
私も公社さんは、夢の島や、他の一般廃処理施設への、パイプ役程度かなって思ってました。

無事に横浜着! コセコメさんは世田谷でしたか。
私、前職が、世田谷に営業本部のある会社でした。
さて、先程の宿題の件、これから書いていこうと思いますが、その前に、次にポストする画像をご覧ください。広域処理の根本原因が、そこに記述されてます。

こちらの画像をご覧ください。
昨年7月の、県内ブロック処理に関する、宮城県の資料です。
これが現在の、広域処理に関する、発端のひとつが記されてます。

広域処理に反対するために、被災瓦礫処理は本来はこうあるべきだ!って議論するためには、量の問題と質の問題を、解決しなくてはなりません。
量の問題は、被災後3年以内処理の方法論。
質の問題は、安全、且つ最適な、処理方法の技術論
かなと。

で、最初は、技術論について物申そう、と思ったのですが、よくよく考えたら、私や弊社は、環境省や復興庁、県や市町村に、既に物申しまくりでして(笑)。
身元がバレちゃうので、匿名でやってる、確信に迫る(と自分で思っている)発言や、資料UP等が、今後出来なくなるから止めますね。

そこで、まずは量の問題を、と思い、先程の画像をUPしました。
気仙沼、石巻、東部、仙南、仙台市の、ブロック処理エリアや、昨年7月時点での数量内訳、更に、スケジュールについて書かれています。
さて問題です。
ここから読み取れる根本原因が、いくつかありますが、それは何でしょう?

と、今日はここまで書いて、あえて終わりにしておきます。(疲れたのと眠いのとが理由)
何で、広域処理に、あそこまで国や県がこだわっているかについては、これまでも、断片的に書いてきましたが、
そもそも、ブロック処理計画を書いたのが、どこの誰なのか?を、私は知っている(つもり)。



また別の方(@tautautau1976)からの意見が入ります。
資料に基づく情報ではありませんが、次回衆参両院選での好材料にするため、瓦礫処理を急ぎたい、という発想がなかったのかとは思います。
次の選挙での民主党政権はないですし。
どこかの国が、いつも選挙が近付くと、戦争を始めるのと同じな気が 

お疲れさまです。
この仮説、すっごい好きです。
僕も,官僚側というか、事務次官以下が、意図的に政治利用したのでは?と疑いたくなるような、事象に遭遇したことが何度かありますので。
環境省や復興庁の事務次官、先週、誰かがTWIしてたような気がする。



なるほど。そういう意味もありそうですね。
ただ、広域にすることで、サイレントマジョリティが、フツフツと怒りを貯めているのを考えると、
広域処理が、正しい政局判断かどうか、私には分かりませんが。
少なくとも私は、次回の投票行動に反映させて頂きます!

お疲れのところ、ありがとうございます。
どうやら私は、140字の字数制限のツールで、とんでもない質問を投げてしまったようで、恐縮しています(汗)
ですが、私のような無素養な人間でも、「広域とは何か」を考えてまして、同様の人間も沢山いると思い、オープンツールで聞いちゃいました。

「あるべき論」は、「量と質」ということ。
質(技術)について、本当は、「技術としてこうあるべき」というのもあるのでしょう。
表には出ない、歯がゆい話しが多そうですね。
それは、後世に残す、環境アセスに大切なことで、実は、本来の本筋なのでしょうが……。
今回は、あえてお尋ねしません。

資料ですが、私の低スペックPCでは、「送り主=決定者?」と「総量の表題」が読み取れませんでした(;_;)
量については、確か、GPSからの推定量、と聞いたことがありましたが、正確だったのでしょうか?
この時点で、1500万トンという数字は見えます。
隣の表は、560万トン。

問題と思うのは、期間でしょうか。
この時点で、2年9ヶ月と決まっている。
阪神との対比でしょうが、阪神は大都市で、産廃業者も多かったし、フェニックスもあり、
埋めて2年・掘り起こし焼却・最終処分に計7年、と聞いています。
この、ペーパーの効力は分かりませんが、希望推定期間でしょうか。

個人的に、どうしても気になるのは、「各ブロックずつのプロポからプラント稼働」です。
私は以前から、他県、他区域と、行政自治の違いはあるが、大災害なので、措置法で処理能力を分散して、平均化できないかと考えていました。
それには、各々に分けてしまうと、進捗状況や、処理の質にも差異が出る。

現状も、仙台市は、政令都市で独自法とはいえ、2,3年で目処が立つと言い、すぐ隣の石巻市は「広域してもらわなければ10年以上かかる」と言う。
早いところは少し長く、長くかかるところは少しでも早く処理できるように、「ならす」ことはできないか。
素人で、トンデモ話かもしれませんが。

先日、木野龍逸さん(ジャーナリスト)が、「23年4月には、広域処理のお願いが各県に出されていた」とあって(ログを探しているのですが、今見当たりません)、
そんな早くから、広域決定していたと、驚いたのですが、7月のこの資料には、少しも広域に触れていません。
管轄官庁が違うのでしょうか。

などと、つらつら資料を見ながら、思ったことを書いてみました。
今日はお休みですよね。
来週でも結構ですので、ゆっくりおやすみになってください。
またよろしくお願いします。


おはようございます。
資料は、宮城県の環境生活部が、出した資料で、民間に出された、初めてのブロック処理説明資料です。
ほぼ、ご推察の通りなのですが、当時の数値書きますね。
気仙沼:2012、石巻:8264、東部:1221、仙南:2846、仙台:1352。
共に単位は千tです。

それから、スケジュールについては、見えた模様ですね。
昨年、第二四半期に、業者決めて、昨年、第三四半期に、プラント稼働を目指す、と書いてある。
もうすぐ、翌年(今年)の第一四半期が終わろうとしていますが。
あと、上の方の具体的市町村も、ポイントですが、これは地元じゃないとわからないか

ブロック処理頓挫の本質は、ブロックの分け方を、そもそも間違えたことと、
気仙沼と石巻の2箇所、宮城県で多い所を、分離発注しなかったこと、が最大の原因といっても過言ではありません。
単純に考えて、他が全て1000から2000なのに、一ヶ所だけ8000ってバランス悪い

 
気仙沼は、複合要因で二転三転したので、とりあえず置いておいて、その他の分離発注状況を。
石巻は1箇所で、鹿島JV。
東部は1箇所で、JFEJV(事実上は鹿島JV)、
仙南は4ヵ所で、4JV、
仙台も3箇所で、3JVです。
割り算合わないと言うか、石巻だけ、1箇所当たりの処理量が特出。


石巻ブロックは、厳密には、4箇所に分類が可能でした。
上から女川(都委託で有名)、石巻北部4町(大川小学校付近)、石巻市(日本製紙付近)、東松島市(日本製紙の西側)。
それぞれに、被害が甚大だったのですが、これを分けずに、一括発注しました。

あ、最初は、3分割との情報でした。

仙南は2000なのに、名取、岩沼、亘理、山元の仙南二市二町で、4分割したのです。
なぜ、4倍近くあると推計されていた石巻ブロックは、1箇所だったのか?
女川は、焼却炉を欲しがったのに、「NO」と言われました。
東松島は後に、林野庁が、バイオマス炉を建てることにしました。

 
このブロック処理構想の絵を書いたのが、宮城じゃなく、東京の人や会社だと聞いたら、皆びっくりしますよね。
僕は、具体的資料と社名を、入手済みなのですが、流石の僕も、公開するには気が引ける所です。
やっぱりなってのが、結果として3社、出てきます。
そこが、分けたくなかったんです。

昨日、ある本をご紹介したと思います。
その本に、似たようなことが書いてありますが、まぁ話がそれるので割愛。

尚、気仙沼ブロックも、小泉地区1箇所でやろうとしてましたが、住民反対運動の激化と、
内陸を走る予定の三陸縦貫道を、国交省が、防潮堤を兼務させるために、海側にルート変更したら、
予定地を分断するルートになったために、とりあえず、南三陸だけ発注し、清水JVが受託しました。

 
気仙沼は、未だ公告出ておらず、炉を立てるどころか、業者も決まってないありさまです。
でももう、受託予定社は、公然の秘密と言うか、宮城県で、建設業界に関わった人間なら、ほぼ全てが社名を即答できると思います。
Tだなと。
2つに分類されたとしたら、Mもだ
と思います。



おはようございます。
少しお話が見えてきました。
まずは、総量対効果のバランスをとらず、ロッドの大きいオーダーを創った、ということですね。
しかも、県の意向でなく、東京の意向で? 
昨晩の本……やはり、そういう暗い部分に入ってしまうのですね。

長々と書きましたが、スケジュール遅延について。
気仙沼は、既述の通り。
後の4箇所は、要するに、補正予算の承認と執行が、第二四半期どころか、第三四半期になってもぐずぐずだったことに起因しています。
こちらは、ダークサイドではなく、政策の問題です。



しかし、このような分け方をしたら、事態が自明で、地元民やRRof3Rさんのように分かってしまうし、
何より、その後広域処理という、全国を巻き込んだ騒動になっていくことは、わかっていたのではないのですか?

不思議なのは、これらのブロック分けや、ロッドの差異などの不均衡を、国や行政が、指導することはできないものなのでしょうか? 
それぞれの土地によって、事情が異なるのは分かりますが、もっと行政のイニシアチブがあるものか、と思っていました。

ご明察!!
県では、どうしていいかわからず、あるコンサルを雇いました。
そのコンサルは、複数のゼネコンさん等に出入りしてました。
複数のゼネコンさん等が、ほぼ似たような、別のソリューションを含んだ提案を、中央にも地方にもしました。
原因を追求すると、ここにたどり着く。

地元では、天下のスーパーゼネコンであるK様には、一切逆らえないですよ(笑)。
まぁ、流石に露骨過ぎるから、石巻は、8社JV組みました。
Kが50%、Sが20%、残り6社が5%ずつ。

私は、石巻が、広域処理45%なことを、昨年9月には知ってました。
女川に至っては、8月に知ってました。


それで時々、RRof3Rさんのお話の要所要所に、コンサルという言葉が、キーワードのように出てくる。
その决定、あるいは、グランドデザインを査定したり、精査する人間は、環境庁や復興庁にいない、ということですか?
しかし、予算を出す(実際は税としても)所管は、湯水のようにだすものでしょうか?

まぁ、面白おかしく陰謀論を書くのも、ここまでにしときます。
仰る通りで、量の問題については、今からでも遅くないので、行政が広域処理じゃなく、東松島や北部4町を、分離発注すればいいだけ。
それでかなり早くなる。
後は、最終処分場が足りないので、それについて考えればいい
かなと



陰謀論……怖いです。
ということは結局、この不均衡なブロック分けが、結果的に、広域処理問題を起こしたということで、理解して良いのでしょうか?

順番から言えば、まず広域処理ありきで、不均衡を作った、と考える方が自然です。
だからこそ、量的緩和措置を行えば、広域処理は高コストな上に、汚染エリアの拡大リスクも高いので、回避に働きかけしやすくなる。
被災地感情論についても、矛先が別に向く。
尚、これは宮城のケースです。

石巻は、建設予定地の雲雀野に、既に瓦礫が山積みだった。
まず、それを千葉県に出してから、プラントを立てる計画だったが、出せないので、サブコンさんがフレコンに袋詰めして、隣の漁港に仮置きしてたんです。
本格稼働は、昨年3四半期どころか、今年の3四半期に遅延した。

私も、そこまで調べるつもりはありませんし、調べられないと思いますが、
もしカンセーダンゴーだったとしたら、他県の市町村に、受け入れ合意させなかった環境省のせいで、計画が遅延したことになりますね。
そりゃ、あんな立派な広告打ったり、政府から圧力かけなきゃ、マズイでしょうね。


すいません、ちょっと置いて行かれてます(;_;)
回避に働きかけやすくなる……というのは、今後、広域処理は頓挫して、被災地での集中処理になる、ということですか? 
それと、7月の資料のブロック分け時点で、「こうすれば外に出さざるを得ない」という目論見があった、ということでしょうか?

すいません、先を急ぎ過ぎました(笑)
ご要望の内容から、大分話がそれてたので。
ポータルサイトに最近、各市町村のサンプルで測定した、放射性物質のBq量が掲載されている、のはご存じですか?
100Bq以上の地域がいっぱいある。
世論はジキに、広域反対にならざるを得ない。



うわっ、そうだったんですか。
すいません。知りませんでした。続きどうぞ。

広域処理計画そのものは、昨年4月よりも、もっと前に、お絵描きされてたようです。
コンサル契約は、梅雨の時期だった気がするから、具体策はそこだと。
出さざるを得ないではなく、はなから出すつもりだった。
宮城も岩手も、フェニックスや夢の島のような、最終処分場はない
のです。

そろそろ最後に。
岩手県の場合は、コンサルが違いますし、登場人物というか、会社が、ゼネコンさんやサブコンさんだけじゃないので、
問題が複雑に見えますが、本質は同じで、焼却炉や最終処分場を作らせてもらえなかった、という表現が最適かと。
焼却炉の許可は、2基だけじゃないかなぁ。



はい。では、この例えのコンサルの描いた画は、最終的に「どこにお金を持っていく」デザインなんでしょう? 地元ですか、東京ですか?

私もそうですが、コンサルは、そういう考え方をしないと思います。
芸術的、かつ最適な、理想の処理方法を提案するタイプか、顧客の利益に直結する、提案を産み出すタイプが多いと思います。
今回のケースでは、その顧客が、被災者ではない可能性が高い
のかなぁ。



だいぶ分かってきました。
お忙しいところ、長々とお付き合いくださり、ありがとうございました。
最後の部分で、頭の中が、三回転くらいしましたが、また勉強して参ります。
休日、ごゆっくりお過ごしください。
拙ツイで、TL汚して申し訳ありませんでした。

いえ、こちらこそ、上手く整理できずにすみません。
技術のほうは整理して、書ける部分を、追って書きたいと思います。
陰謀抜きにして、業務発注分類の見直しをし、分離出来るところは分離すれば、話は変わる。
まぁ私なら、気仙沼2、石巻4、東部1、仙南4、仙台3にした
、と思います。



ありがとうございます。
無理のないブロック分けをしていれば、状況は違った、ということが分かりました。
しかし、そのままでは、処分場も焼却炉も無理だったとすると……、
今振り返ると、複合因子を、弁証法的に画を書いたコンサルさんが、恐ろしく思えました。
私にはとても無理。それではまた。


@kosekomeさん、いまお話をされている話題ですが、ぜひtogetterにまとめていただけませんか? 
ずっと拝読していますが、とても興味深い話題です。
もっと読まれるべきトピックだと思います。
ぜひご検討を。

はい。ぶきっちょなもので、今泣きながらやっています。
もう少しお待ちください。
あと、公開後、RRof3Rさんの許可をいただきますが、特定されるような記述があった場合は、拾って削除しますのでご了承ください。

簡単にですが、まとめました。
自分と話したことなのに、何度か読まないと分からないくらい、知識が豊富な方です。(汗)
「震災瓦礫が、広域処理になった理由と展望ー現地産廃コンサルさんに訊くー」をトゥギャりました。 

ええ、すごく複雑だと思います。私もまだ消化しきっていない(汗)  



RRof3Rは適当ばりーなので、ご注意を(笑)
あ、いつもの台詞を、朝に書くの忘れてました。
『あくまでも噂ですよ』

私のTWIは、一部の関係者から見ると、問題だらけでしょうが(笑)、
あくまでも、噂や私の個人的推測、という前提で、変なところや誤字脱字は、軽くスルーしてもらえると助かります。
読み返すと、助詞間違えて、逆のこと書いちゃってるし


すいません。少しまとめたら、思いのほか拡散しています。(汗)
お仕事に、支障のでるワード等ありましたら、削除しますので言って下さい。
推測の域を出ないお話は、もちろん入っていることは承知しております。
ここは、大人の話ということで。
可能な限り、見える範囲の話には、なっていると思います。

いえいえ、こちらこそ、お手数をお掛けしてすいません。
もっと単純に、核のようなものだけを、誤解なく伝えられる技術が欲しい……。
 

横から失礼いたします(yuKIiyomi)。
その量的緩和措置は、具体的に、どこに訴えていけば良いのですか?
環境省?
ここを崩すのは、難しいように感じました。

お疲れさまです。
私や弊社は、様々な関係省庁に、働きかけをするとともに、石巻や宮城の議員の方々に、ご支援をお願いしている状況です。
このタイミングで、TWIした理由でもあるのですが、今、現場が色々とあって止まっちゃってるので、変えるなら今だなと。



一つ先を見るとしたら、RRof3Rさんは、どちらに向かっているのでしょう。
まず、広域処理が、必然的な方法で頓挫し、現地処理へと方向転換、ですね。
現状から方向転換をした場合、小泉町のように、大きな反対運動などが起こる可能性はありますか?
これから現地で、処理は可能か、という問題ですね。

表現難しいですが、瓦礫処理に関しては、現地の立場は非常にシンプルです。
あと500日で、あいつらを全て何とかする。
汚染だ何だなんて関係なし。
だって、目の前に、その汚染された物質が山積だから。
焼却したら飛散する、なんて言われても「既に飛散してる」と悲観的。
でも、だからこそ、再拡散させないための配慮を、私のような産廃で、それなりに苦労してきた人間が、なんとかしなきゃならないと。
地元への、再度の飛散もそうだし、他地域への拡散は尚更。
放射能だけじゃなく、アスベストやクロム、ヒ素、それと細菌類が、ものすごく怖いんです。
仕方がないので、現地処理というか、現地集中管理。
そのために、私や弊社を含めて、様々な企業が、可能な限り、汚染物質を(極力)取り除くための、手段を模索しています。
100は無理でも、ある程度取り除ければ、あとは焼却炉を増やすだけ。
本当は、個人的には、管理型で埋め立てしたい
んですが。


ありがとうこざいます。
ここはキーポイントですね。
広域の問題点は、一般焼却炉で(事実上)産廃を燃やす、ということです。
ここに、様々な技術が入れられれば、可能限り危険を回避できる。
あくまで可能性として、ですが。
あとは、焼却炉ですね。
ここでまだ、交付金と国庫の話に戻る。(笑)

焼却炉については、複数のメーカーとコンタクトを取り、簡易アセスでOKなら、概ね4-6ヶ月で、あと4-5基は何とかなりそう。
場所は、生活環境から離したいので、東松島ならヤマニシ造船の横、河北なら雄勝の山中、女川は原発の近くに、でしょうか。


最終処分場については、もともと石巻でいけば、某所で建設予定が数年前からあったので、それを前倒しすればいいのかなと。
管理型の、それもクローズドシステム式処分場にし、環境配慮に可能な限り、留意して欲しいですが。
山間部の林道脇が、予定地だったはずなので。

それから、予てより私が考えていた、採石場か鉱山跡地の最終処分場の流用についても、一ヶ所見つけてあります。
広域処理で、物流による無駄銭使うなら、いっそそこを国が買い取って、集中管理してくれればいいし、
国立公園化すれば、命の森プロジェクトだって、実現可能性を高められる。


現実問題として、現地集中に切り替わった場合、交付金や国庫が被災地に回り、焼却炉の増設、および管理型処分場の整理等に回る、と期待しても良いのでしょうか? 
あるいは、そこまで、画を書いたコンサルさんは読んでいた、とお思いですか?

素晴らしいアイデアを、沢山もってらっしゃるんですね。
すごく嬉しくなります。
ただ、今おっしゃられている施設については、現状の予算内ですか?
あるいは、今後増強されるであろう予算を、想定しての施設増強でしょうか?

最後に、小泉の反対運動の背景は、「水利」です。
本吉町は、農業と漁業の町。
建設予定地は、川を挟んで、沿岸部に位置していた田畑。
農家や鮭の稚魚、牡蠣の稚貝を養殖していた方々への、補償や再建支援を後回しして、1反当たりいくらで、なんて交渉してるからおかしくなった。



小泉の件は「水利組合」、というのがキーワードですね。
他の再建支援を後回しにして、「水利組合が県と契約」という事態が、問題に発展したのですね。
現地を知らない我々は、正直何が起こっているのか分かりませんでしたが……。
やはり、交渉は、優先順位を正確に読む、ということが必要か。

ごめんなさい、気づいてませんでした。
現在の県内ブロック処理については、広域処理の併用を前提とした予算承認になっていますし、放射性廃棄物については、最低限の配慮しかされてないです。
今年の、一次補正予算が勝負だなって思っています。

RRof3R 2012/03/25 20:41:06

小泉の件は逆。
一次産業への配慮や、ビジョン提示がないまま、そこに焼却炉を建てようとしたことに対して、住民が反対したのです。
今の福島県で起きていることと同じですよね。
1人当たり、月いくらしか支払われないのに、億単位の除染事業費が支払われる。
正しくても、理解は得られ難い。



小泉はそういうことなのですね。
結局、まわるべきところに回っていないという現状に、皆が苛立っている。
まずは、広域をやめて、予算を適切な場所に回すのが必須ですが、その前に、「広域断念」という壁があります。
もっとも早く、(補正予算前までに)壁を瓦解する方法は、何だと思いますか?

先日まで、特措法についてTWIしてたんですが、8000/kgまでOKが無ければ、色々と手は打てると思います。
極端なことを言えば、様々な方が言及されている、違法性でいけるのかなと。
ただし、この8000があると、様々な逃げ道が考えられる。
こいつを何とかする手を、誰か教えてけろー!


昨日も、別の方に回答したのですが、産廃業界には、所謂「調合」、という魔法があります。
先程、@ishikawakzさんのTWIを、tsunamiさんの所で見つけてRTしましたが、瓦礫は、10-1000Bq程度汚染されている箇所もある。
燃やせば濃縮されるが、調合すればOKに。


広域処理先での試験施工は、一般ごみとの混合焼却を、必ずするはずです。
セメントや製鉄、アスファルト合材プラントでも同じで、何かと混ぜて薄めれば、基準値以下にすることも可能です。
同業で、そういうのを専門にやってる会社や、コンサルも多い。
8000の違法性が欲しい。



(@ishikawakz)いわゆる混焼ですね。
希釈拡散の一形態で、私は、それも心配でなりません。

補足感謝! 
まさにそれです。
ビフォアブレンドとアフターブレンドがありますが、逆有償からの有価化に、良く使われる手段で、今回のセメント業界の錬金術でもある。
そもそも、焼いちゃいけないものなのに、更に混ぜるという暴挙、信じがたい。



あ、ビフォアとアフターの両方があるんですねー。
 
調合とは、稀釈ですか? 
国際法での、違法性も問われていますね。
特措法を含めて、法的根拠も崩されているのに、いぜん世論誘導で、広域是認は止まらない。
8000bq/kg……。
選挙を睨んだ選挙戦に、この問題が提起されれば、まだそれを、利用する議員がいるかもしれませんが。

いずれにせよ、広域断念は、試験施工時点で8000を越える事象か、排水基準を越える事象が発生したときに、
手遅れになる前に、そこを止めて、全国的に反対運動が再燃するのを待っている、というのが、僕の正直な考えです。

でも、それじゃ嫌なので、放射能取除く手段も導入してますが。



東京での試験焼却では、高い数値は検出されていない、ことになっています。
実際のところ、宮城岩手で、現在焼かれている瓦礫から、高い数値は検出されていないのですか? 
データを探しても、高いものが出たのが見つからないのですが。

高い数値を、意図的に出さない手段が、3つもあります。
その代表的なものが、調合です。
あとの二つは、流石に、匿名の私でも書けません。
データ上、出さないようにすることは、いくらでもできる。
例えば、私がコンサルなら、先に別の小型炉で焼いてから、調合率を試算してから、マスコミ呼びます。


眉唾程度に、聞いて欲しいのですが、3/22に、足立区の綾瀬と、中目黒付近で、突発的なプルームが出た、という情報がありました。
当時の午後の風は、南と東。
その日の焼却は、夢の島のみ。
綾瀬は真北にあたり、目黒は真西に当たりました。
それが何を意味するか、検証はとてもできませんが。

ガス化溶融炉なら、アフターしやすいと思います。
炭化した一次材料抜いて測定し、ブレンド後に、一気に高温燃焼。
島田市って、シャフト式の溶融炉だったのでは
!?なんてね。 


やはり、手はいろいろあるのですよね。(´Д`)ハァ…。
そうなると、もう市民には、とても太刀打ちできません。
そして、我が世田谷工場も、ガス化溶融炉です(;_;)

世田谷もですか。
8000だと、色々出来ちゃうので、とにかく、元の100に戻してもらうのが先決です。
特措法と電離則見ると、「8000以下は、居住空間以外で遮蔽すれば、埋めていい」みたいな書き方なので、居住空間だ!で、半分位潰せるといい
なと。


島田市の試験焼却、nasuriさんのTWIだと、15%混焼だったと思います。
ビフォアブレンドだなぁって思いました。
あの15%を、何の根拠も無しに、適当にやったとは思えない。
岩手県の試験データから、逆算かなぁ。



(@yuKIiyomiさん)全く役に立たないかもしれませんが、以前、文科省原子力安全課原子力規制室に電話した時、
「8000はあり得なかった。100ならわかるが、そもそも、核種ごとに計測した上で、分布もみる」と仰っていました。
別世界のようとも。
クリアランスを、本来の縛りには使えないのですか?

ありがとうございます。
やっぱりそうですよね。
この、8000を何とかする合理的な何か、元のクリアランスレベルに戻す何かを、誰か教えてくれないかなぁ。
僕も、規制室に、問い合わせてみます。

とんでもないです。
クリアランス制度に縛られるのは、文科省と経産省のようです。
クリアランスの是非は置いといて、割りと真面目に取り組んでるのは、文科省のようです。
文科省は、広域処理に、クリアランスを流用すること自体に、懐疑的でした。
しかも、8000なんて!という感じでした。

なるほどですね。
文科省とつながるパイプは、まったくないんですよー。
まぁ、それこそ先生方にお願いして、その懐疑的な部分に刺されるか、試してみますね。ありがとう。


ストーカ炉の33.3倍と、480bq上限の矛盾をついて、8000bqの根拠に挑んだ方がいましたが、
東京都は、「これは都の基準である」、の一言で片付けました。
結局、突き詰めて、『8000を超えても稀釈で10000』の壁があり、難しいです。

なるほどですね。
都の基準、国の基準がそうである以上、殆どの企業体はそれか、自社ガイドラインとして、その半分くらいでやってしまう。
法律については(も)、全くのドシロートなので、どうすればいいかわからず。
先ほど書いた、「早くどこかで異常値出ろ!」な神頼み中です。



東京湾の海面埋立地での、作業員の年間作業時間に換算して、1ミリシーベルトというところからの逆算が、8000bqだと聞きましたが、自然放射能の解釈はないようでした。
さらに春からは、厚生省が、内部被曝で100bq基準ですよね。
逆算にしても、いろいろ抜け落ちているような気が?


今日のところは、私はこのへんで。
何か良い「8000打開法」、見つけたら情報共有します。
連日ありがとうございました。
またよろしくお願いします。

こちらこそです。お付き合いありがとうございました』



以上です。
この会話は、数日に渡ってツィートされたものです。
わたしはこの会話を何回も読み直して、少しずつ、現場の状況、産廃の実情、広域処理がいかにチンピラなことかを、理解できたと思います。

わたし達の行動で、まだまだ打開できることのヒントが、この会話にはいっぱい詰まっていると思いませんか?
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我が輩は『テロリストな野田!』

2012年03月26日 | 日本とわたし
結局のところ、日本は、テロリストに占拠されてしもた。
野田は小物で、原稿を渡されて、それを丸読みするだけ。
声が演説に向いてるもんな。

だいたい、一国の首相たる者が、しかも、その国が緊急事態に陥ったまんま一年以上も経ってしもたという状況の中で、
「TPPはビートルズと考えたら、日本はポール・マッカートニーです。ポールのいないビートルズはありえません。もちろんアメリカはジョン・レノンです。この2人がしっかりハーモニーしないといけません」などと言う。

この男はいったい、どんな脳をしてるんやろう。
まさか、これがあの男のアイディアなんやろか?
もしこれを、誰かが考えた文句やとして、それが書かれたのんを読んで、そのまんま言える阿呆はまず、世界中どこ探してもおらんやろ。
こんな恥ずかしいこと言えるか!と、普通激怒するやろ。

こんな脳の持ち主で、言われたまんまなんでもできる特殊なロボット的気質を持った男やからこそ、
原発テロリストの連中は、この男を首相にならせたんやと思う。

原発テロリストは、自分が全く痛まんように、すべてを支配してる。
マスコミ、電力会社、銀行、自治体、学者、政治家、それらがみんな、金なり命なりを失いとうないがために、
危険なもんを安全と言うたり、在るもんを無いと言うたり、見てもせんもんを見たみたいに言うたり、
あの手この手で、まずは薄く広くまんべんに、放射能汚染を広げようとしてる。

まだ、汚染の無いとこが残ってるのに。まだ、汚染がほとんど無いとこがのこってるのに。

汚染が激しいとこに住民を閉じ込めて、そこで食べ物を作らせたり獲らせたりしてる。
できるだけ汚染のある作物や肉を作らせて、それをまんべんなく混ぜ、全国津々浦々の店で売る。
どんだけ除染しても、結局は意味の無い汚染地の、除染キャンペーンを強行して、得られた泥やゴミをセメントなどの建築材料にして、マンションや家を建てる。
汚染地で、マラソン大会、◯◯大会とか開いて、若い子を呼び寄せて運動させる。
なによりも、放射能危険区域とおんなじ線量のとこで、学校が営まれてて、そこで子供が被曝させられてる。

日本の国民がどんだけ病気になろうが、疲労感に苛まれようが、突然死しようが癌になろうが、それで結局は人口が減ろうが、
テロリストにとってはなんの問題もない。ノープロブレム!
原発テロリストは、ただただ、コツコツと、核発電機からプルトニウムを作り、それを兵器狂いの国に売る。
それさえできたら満足やねん。
その核発電機から出る膨大な核物質を、地震だらけの、その地震がこれからどんどん活発になると予想されてる国の、地面に穴掘って埋める言うんやからお笑いや。
どんだけホラーやねん!?

あんな、今が勝負やで。原発が全基停止状態になるねん。
全基停止状態で夏を乗り切られたらめちゃ困るねん。
ウソが思いっきりバレるもんな。原発が無かったら電気が足りんようになるっちゅう大ウソが。
この夏、原発ゼロでいくためには、なんとしても再稼働を止めなあかん。
これはいったい、どないしたら可能やろか。

またあのテロリストの子分が、首相面して、「◯◯原発の再稼働を認める」とか言うまでに、思いっきりみんなで団結して手を打たな!
今回ばっかりは、またや~とか言うて、怒ったりがっかりしたりするわけにはいかんねん。
早急にやで!徹底的にやで!
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ヤクザに斡旋されていようが、お金の為だけに働いていようが、日本は、我々は、彼らによって守られている

2012年03月26日 | 日本とわたし


『EX-SKF-JP』という、米国在住の方が書かれているブログがあります。
ここでも何度か紹介させていただいた、いつもわたしが読ませていただいているブログです。
そこに、原発作業員の方々を、現場に通って撮影し続けているジャーナリストの記事が、2週間前に掲載されていました。
先日、ガンダーセン氏が、講演中に、何度も何度も、作業員の方々に、心から感謝を述べられているのを聞き、
今まで感謝をしているつもりでいたけれど、まるでその思いが足りなかったことに気がつき、とても恥ずかしくなりました。
彼らを取り巻く環境の厳しさ、悲惨さを、また凝りもせず、事故前の自分のように、大変なのはわかってるけど、という感じになっていました。
恥ずかしいし、申し訳ないと思いました。



関西テレビ・スーパーニュースアンカー
『誰かがやらねば……福島第1原発作業員の素顔』

若い写真家の小原一真(おばらかずま)さんは、去年の8月に、福島原発に入り、
作業員の姿、東電発表の写真からは伝わってこない、敷地内の荒涼とした様子を、写真に収めた方です。
(例えば英語ブログのポストhttp://ex-skf.blogspot.com/2011/08/never-give-up-fukushima-sign-right-next.htmlに出したこの写真など)

原発事故1周年を期して、写真集を出版、その中には、現在も原発で働く、作業員の方々の素顔が、実名入りのコメントで入っているとのこと』

以上、EX-SKFさんのブログ転載終わり。



↓ここから以下は、関西テレビ・スーパーニュースアンカー、3月12日放送のバックナンバーから転載させていただきます。

スーパーニュースアンカー番組バックナンバーより:http://www.ktv.co.jp/anchor/today/2012_03_12.html#02
誰かがやらねば……福島第一原発作業員の素顔

福島第一原子力発電所で、懸命に続けられる復旧作業。
それを担う作業員を、撮影し続けるジャーナリストがいます。
過酷な環境で、作業を続ける作業員たち。
素顔に迫る写真で、伝えたいことがあります。

福島第一原子力発電所から、20キロ地点のゲート。
撮影するのは、岩手県盛岡市出身のフォトジャーナリスト、小原一真(おばらかずま)さん(26)です。



小原さんは去年8月、福島第一原子力発電所の、敷地内に入りました。
事故後の様子に加え、作業員の姿も、カメラに収めました。

【小原一真さん】
「毎時15マイクロシーベルトとか18マイクロシーベルトとか、そういうような状況にあって、
はっきり言って、あり得ないぐらいの線量の高さの中で、食事とか仮眠だとか、床にしてるわけですし、
そういう状況の中で、皆さん休憩してるんだなというのが、一番最初のショックでしたね」



マスクを外し、煙草を吸う姿。
薄いマットの上で、体を休める作業員。
マスクを置いて、報告書を書く姿もみられます。

【小原一真さん】
「僕ら自身も、守られてるわけですよね、彼らの働きによって。
それが仮に、ヤクザに斡旋されていようが、お金の為だけに働いていようが、それははっきりいって関係なくて、
実際、彼らがやっている事によって、今の僕らの、当たり前の生活っていうのが成り立っている。
にも関わらず、自分が、カメラマンという立場を考えた時に、なにも出来てないんですよね、
それを思った時に、誰かが、彼らの思いっていうのを、伝えなくちゃいけないですし」



福島第一原子力発電所の、写真を発表して以来、海外のメディアからも、注目されるようになりました。
この日も、オーストリアの放送局の取材を受け、作業員が置かれている実態を伝えました。

小原さんは、震災発生から一年を機に、大阪で、写真展を開くことにしました。

日常の報道では、顔が見えにくい作業員。
小原さんは、そんな彼らに、正面から向き合い、顔や名前を出す承諾を、取り付けました。

過酷な作業に当たる彼らは、ごく普通の人たちでした。
そして、事故の被害者でもありました。

福島県川内村へ、続く道です。
小原さんが、この道を走るのは、もう100回を超えています。

【小原一真さん】
「結局、毎時0.3マイクロシーベルトの低い基準だと、低くないんですけど、すぐ鳴っちゃう。
ウクライナ製で、設定が、毎時0.3マイクロシーベルトでやってるわけじゃないですか。
設定は変えれますけど、変えちゃいけないなって思いますよね。
経験則にしたがって、こういうの作ってるわけですよね」

小原さんが、川内村に通うのは、福島第一原子力発電所で、作業に従事する、村の建設会社を取材するためです。



この会社では、放射性物質に汚染された水を通す、配管作業などを請け負っています。
事故後の被ばく量は、多い人で、すでに30ミリシーベルトを超えています。

【建設会社の社長】
「家族食わしていかなきゃいけない、公共事業がストップしている、
仕事が全くないっていったら、お金払ってもらうためには、東京電力助けなくちゃいけない、というのもあります。
けど、やっぱり家族、自分が食べていくのが一番ですからね」


この会社では、現在、25歳から55歳までの10人が、作業にあたっています。
中には、事故の後、失業して加わった人もいます。
労働者の被ばく限度は、5年で100ミリシーベルト。
このままだと、いずれその値に達します。



川内村は、村全体が、福島第一原子力発電所から30キロ圏内にあります。
震災前、およそ3000人いた村民は、160人にまで減っていました。

村は、この春から、役場や学校を再開することにしました。
原発から、22キロ地点にある、川内小学校。
校庭には、除染で出た、汚染された土が積まれています。
子どもたちが、避難先の郡山市から戻ってくるため、汚染土の運び出しが、急ピッチで進められています。

【建設会社の社長】
「自分ら、こうやって、第一原発で働いていて、どういう状況かっていうのは、行ってるんでわかりますよね。
で、今帰ってもいい時期かっていったら、帰れない、と思うんですけどね」

写真が出来上がりました。



福島第一原子力発電所で働く、27人の素顔です。
小原さんが聞き出した、彼らの心境も合わせて、展示しています。



【写真展・作業員たちのコメント】
「娘のお墓が、ここにあるんですよ。家族はみんな、避難させたけど、俺だけでも残ろうって」
「震災直後だったら、俺、どんなことできたんだろうなって。何で俺、すぐ来なかったのかっていう後悔が強いです」
「若い人は、これから結婚して、子供を作るんだから。やっぱり、私らの年齢の人が、頑張んないと駄目ですよ」
「でも、テレビで見るほど、俺らって、全然悲観的じゃないですよ。福島頑張ろう、とか言われても、頑張ってるしねぇ」



【小原一真さん】
「客観的に、その原発の収束を考えた時に、40年後にどうなっているんだろうって。
40年後も、業務が残っているってことは、結局、今年生まれた赤ちゃんだって、今学校で勉強している子供たちだって、そこで働いているかも知れないわけですよね。
そういう事を考えると、本当に、それをしてくれる人が、いなくなったらどうするんだっていう議論だとか、
その人たちの労働環境だとかっていうのを、見直さなくちゃいけないんじゃなのかなって、すごく思います」


廃炉まで、30年から40年かかるといわれる、福島第一原子力発電所。
今日も、およそ3000人の作業員が、収束に向けた作業を行っています。

『3.11小原一真(おばらかずま)写真展』
大阪市福島区「フォトギャラリーSai」
3月10日~4月1日 入場料500円(子供は無料)
http://kazumaobara.com/


2012年3月12日放送』  
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お別れの前に

2012年03月26日 | ひとりごと
ポンちゃんです!


満開になった途端に、気温が15℃以上も下がり、冷たい風がびゅうびゅう、一日中吹き荒れてる中、がんばってくれてるポンちゃん、
今座ってるところから見えるポンちゃんはこんな感じ。


この木はまだ小さくて、一番ぶっとい幹でも、わたしの太ももぐらい。
でも、花が見事なので、誰もが足を止めて眺めてしまう、べっぴんさんです。


花びらが、どんどん落ち始めました。う~ん……。


心配せんでもええで。まだまだいっぱいあるから。


水色の空が良く似合うポンちゃん。


つぼみもみんな花になりました。


こんなふうに、ポンポン咲いているので、ポンちゃんという名前をつけました。


4月にもなっていないのに、満開を迎えた今年のポンちゃんを、もう一度、カメラに残します。


ブルーベリーにも赤ちゃん芽が出てきました。


早春の新芽はいつ見ても、心に元気を運んでくれます。
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苦しんだ人には、その苦しんだ分を、至福に変えられる褒美が待ってる

2012年03月25日 | 音楽とわたし
マレイ・ペライア(Murray Perahia)さんの演奏会を聞きに、リンカーンセンターに行ってきた。
コネチカット州に住む、ゆうこ&ジョシュが、このコンサートに行きがてら、わたし達とランチでも、と誘てくれた。

彼のバッハをいつやったかに聞いて(もちろん生ではない)、ひと目、いや、ひと耳惚れした。
いつか、おんなじ空間で、彼のピアノの響きに身を委ねたいと思てたので、うっひゃ~とばかりに興奮した。
その彼のコンサート♪チケット、まだ余ってるかなあ……。

待ち合わせはリンカーンセンターの噴水の前。
ベスト・パーキング・ドットコムで見つけた、近所の駐車場に車を停め、てくてく歩く。

延々と続くまぁるいベランダ。


観光客やあるまいし、いちいち立ち止まって写真撮んの、ええ加減にやめなはれ!と言わんばかりの旦那。


無事にチケット(舞台からは遠ぉ~~~い所の席やけど)をゲットして、4人でまずは腹ごしらえ。
ジョシュはプログラマー兼ピアノ弾きさんで、リンカーンセンターのプレゼンツをコーディネートしてる人。
こういう所のスクリーンや、


こういう、演奏会のお知らせボード(つい最近までは、デジタルスクリーンではなく、普通のポスターやった)も彼の仕事。


今日も肌寒い曇り空。
リンカーンセンターと目と鼻の先の、ニューヨークっぽいダイナーでランチ。


トイレに行った旦那が、席に戻るや否や、「めっちゃ変わったトイレやった」と口を滑らせたのが運の尽き。
「なんかもう、風呂の浴槽みたいやった」だの、「あそこやったら魚が飼える」やの、もうあきまへん、カメラを手に再度出向を命ず!



さて、リンカーンセンター『Avery Fisher Hall』、いつもはメトロポリタン劇場ばかり行ってるので、実はこれが初めて。


お客がどんどんどんどん入ってくる。結局ほぼ満席になった。

これは、今日のプログラムには入っていない曲やけど、彼のバッハがあまりに美しかったので、別の曲やけど、幸せのお裾分け。


今日のプログラム。
・バッハのフランス組曲No.5 in G major
・ベートーヴェンソナタNo.27 in E minor
・ブラームス四つの小品Op.119
・シューベルトソナタD.664
・ショパンポロネーズOp.26, No.1
・ショパンプレリュードOp.28, No.1
・ショパンマズルカOp.30, No.4
・ショパンスケルツォOp.39

総立ちの拍手喝采に応え、疲れ切ってはったけど、シューベルトの即興曲を、アンコール曲として弾いてくれた。

今回の一番のお気に入りは、バッハのフランス組曲、次はショパンのプレリュード、もういい意味での寒気がした。
彼は、親指の故障で、しばらく第一線から退いていたのやけど、また復活して、復活してからの方が、チャレンジ精神旺盛な活動をしてるそうな。
彼の、やわらかで、かろやかで、けれども薄墨のように心にしっとりとしみ込んでくる音が、まだ耳の中に残ってる。
至福の時……。
誘ってくれてありがとぉ~!ゆうこ&ジョシュ!

休憩時間にちょいと建物の外に出る。




昼間のメトロポリタン劇場。なんか全然雰囲気がちゃう。


裏の広場。


建物の中の天井も、なんかわけわからんけどパチリ。



演奏会が終わり、偶然会うたまゆみさんも加わって、今度は5人でお茶。
彼女もプログラマーで、リンカーンセンターで働いてるそうな。
彼女の行きつけのダイナーに行き、興奮覚めやらずの気持ちを語り合う。

さあ、帰ろ。


晴れ間が出てきた。


ポンちゃんが、寒そうに満開。


来週はずっと、肌寒い日が続くので、もしかしたらポンちゃん、きゅっと花びらを掴んでくれてるかなあ……。


一日月と夕焼け雲。



ペライア氏は、親指の故障で、数年間にも及ぶ休養を、余儀なくされはった。
全くピアノを弾けへん期間があって、その間、バッハを研究しはったらしい。
きっと、彼のそばに、天からバッハが降りてきてはったんやと思う。
彼の魂は、バッハのそれと、その時つながったんやと思う。
それほどに、人間であることが嬉しくなってくるような、それはそれは優しい、慈しみのある音やった。
包まれてる、というより、寄り添ってもらってるみたいな感じ。
なにか、こちらの気持ちを引き出して、それを聞いてもらってるような感じ。

苦しんだ人には、苦しんだ分だけの贈り物がある。

そんなことを、しみじみと感じたひとときやった。
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「日本政府は、東電を守る事を最優先し、国民は二の次」と語ったガンダーセン氏の講演内容文字起こし

2012年03月25日 | 日本とわたし
この、1時間半以上にも及ぶ、アーニー・ガンダーセン氏のインタビューを、文字起こししてくださった方がいらっしゃいます。
小林順一さんとおっしゃる方で、去年の3.11の震災と津波、そして3.12の原発事故以来、1日も欠かさず、『星の金貨』というご自分のブログに、記事を書いておられます。
小林さんの記事は、アメリカやドイツで報道された記事の翻訳が主で、わたしは彼に、何度助けていただいたか、数えきれないくらいです。
今回も、自分で文字起こしをしようかと思いましたが、もしかしたら小林さんがしてくださってあるかもしれないと覗いてみたら……、
ありました!
小林さんが、この文字起こしをするにあたり、どれほどの手間と労力を使われたか、それがわかるだけに、心の底から感謝です!
ありがとうございます!

そして、読ませていただいてからは、事故を起こした原発の現場で、毎日必死で作業をされている方々のことを、本当にもっと考えないといけないし、
彼らが日常の環境だけでも、人並み以上に快適に、そして手厚い保護と報酬を保証するよう、
守ってもらっている我々が、もっともっと働きかけていかねばならないと、強く強く思いました。





『会見で使用された資料
http://www.jnpc.or.jp/files/2012/02/709cb5f939f98575ef2ea7df46455afa.pdf

Fairewinds Associates Inc. のホームページ
http://fairewinds.com/

司会:井田由美/日本記者クラブ企画委員(日本テレビ)
通訳:長井鞠子(サイマル・インターナショナル)


【以下、お時間の無い方のために内容を起こしています。ご参考まで】
※今回は日本語のみの起こしとします。ご了承ください。

(司会)皆様こんにちは。
著者と語るシリーズ、今日は、『福島第一原発、真相と展望』お書きになった、アメリカの原子力技術者でエネルギーアドバイザーの、アーニー・ガンダーセンさんにお越しいただきました。
ガンダーセンさんは、1949年生まれです。
エンジニアとして、全米で、原子炉の設計、建設、運用、そして、廃炉に携わってきました。
福島の原発事故直後の去年3月18日に、CNNに出演し、「メルトダウンは既に起きている」と指摘された方です。
事故の原因や現状、そして、今後の対処法などについて、今日は、専門家の立場からお話しいただきます。
通訳は、サイマルの、長井さんにお願いします。
私は、進行を務めます、日本記者クラブ委員で、日本テレビの井田でございます。
まず、ガンダーセンさんに、通訳を含めて、1時間ほどお話をいただき、その後、皆様からのご質問にお答えいただきます。
それではどうぞよろしくお願いいたします。

(ガンダーセン氏)ありがとうございます。
私は、アーニー・ガンダーセンと申しまして、バーモントに住んでおります。
私は、自分の職業人生の間、完全に同一、とまではいかないかもしれませんが、
福島第一の原子炉と、非常に似ております、『マークI』と呼ばれております原子炉関係の仕事を、ずっとしてまいりました。
皆様方には、本日お運びいただきましたことに、心より御礼申し上げます。
それと同時に、集英社にも、御礼を申し上げたいと思います。
私がこうして、講演をするようなツアーをスポンサーいただきましたし、
それから、福島のこの事故と、今後の展望、ということにつきましての私の意見を、いろいろと説明・発表する機会を与えてくださいまして、感謝しています。
 
私は、原子力工学に関しまして、学士号と修士号を持っております。
それから私は、資格認可を持っております、原子力発電所でのオペレータをする資格を持っておりまして、
それからまた、原子力安全に関する、特許も保有しております。
原子力産業界における、上級副社長も務めております。
 
福島第一発電所の1号機と、ほとんど同一であるという、マークIの炉を手がけましたのが、私の最初の仕事でありましたが、
その後マークⅡ、マークⅢもするようになりまして、上級副社長でありましたときには、私の下には、400人ほどの人間が働いておりました。
また、私個人としましても、全部で70か所くらいの原子力発電所に、足を運んでおります。
 
まず、私の話を始める前に申し上げておきたいのは、今回の事故で、福島第一、それから福島第二発電所におきまして、
まことに勇敢に、事故に対応するために、働かれました男性、女性の皆さん、主に男性だと思いますけれども、
誠に勇敢なお仕事をしてくださった方々に、感謝の気持ちをささげたいと思います。
事故直後からの1週間、2週間、本当に見事な、勇敢な戦いぶりだったと思います。
彼らが、勇敢にも戦ってくれたということが、私個人の意見ですけれども、日本という国を救ったと思いますし、
それだけではなく、世界全体をも救ったと、言えるのではないかと思います。
ですから、我々全員は、彼らに負うところ大であると、彼らに対する感謝の気持ちを、本当に持たなければならないと思っておりますし、
あのように、本当に酷い条件の中で、大変な仕事を成し遂げられた、現場の人々に対しまして、私は個人的に、本当に感謝をしたいと思います。
 
彼らが、日本を救ったと、思っております。
本当に、勇敢な方々でした。


マークIという、沸騰水原子炉というのは、長い間問題を抱えた、という歴史を持っております。
このことは、よく知られたことでありまして、私が1972年大学を卒業してすぐに、関わった仕事というのは、このマークIの仕事でありましたけれども、
まずNRC(アメリカの原子力規制委員会)が、その時に言っておりましたのは、

「マークIというのは、原子炉として格納が、あまりにも小さい」

ということでありました。
この炉が、出力するパワーに比べて、格納があのように小さいというのは、極めて原子炉の中でも、ユニークなものでありまして、
他の原子炉というのは、このマークIよりは、遥かに格納容器のサイズが大きいものであります。
1972年当時に、このNRCのメモがあります。
皆様方が必要とあらば、それをE-mailでお送りすることもできますけれども、
1972年当時、NRCは、
「このような問題を持った、マークIというのは、ライセンス=許可を与えるべきではなかった。
しかしながら、既に許可は与えてしまっているので、もし、この炉を止めるということになってしまったならば、アメリカの原子力産業全体の、伸びを止めることになってしまう。
だから、それは、あまり好ましいことではない」
という趣旨のことが書かれたメモが、既に、72年当時に出ています。

 
1976年当時、私は、今度はマークⅢの仕事を始めることになったんですけれども、
このマークⅢというものに関しては、NRCは、テストをすることが必要でありました。
テストをしてみたところ、判ったのは、圧力というのが下がるどころが、上がるということが判ったわけです。
その結果、マークIにしても、ひょっとして事故があった時には、あの原子炉自体が吹っ飛んでしまう、
地上から浮き上がってしまって飛んでしまう、というような、設計上の問題があるだろう、ということが判ったわけであります。
 
そのようなことに対応するために、NRCは、マークIに関しては、ストラップ=ベルトのようなものを装着しまして、
トーラスと呼ばれております、円形の丸い部分というのが、飛ばないように押さえつけるというような、デザインの変更をしたわけです。
これが、1976年でありまして、初めて、マークIの設計に対して修正が加えられたのは、この時であります。
 
1979年に、スリーマイル島の事故が起こりました。
あの時には、スリーマイル島の、原子力発電所の格納容器の中で、水素爆発があったのです。
その時まで、水素が発生するなどということは、原子力産業は、全く推定はいたしておりませんでした。
そこで、10年くらい経ちまして、水素のベントをする、という部分が、マークIの設計に付け加えられました。
 
従いまして、ベントが付け加えられたわけですが、『ベント』という発想は、『格納』という発想の、ある意味で逆であります。
格納というのは、できるだけ放射性物質を格納して、中に閉じ込めておこう、という発想なわけですけれども、
『ベント』というのは、そうではなくて、格納容器から、それを放出してやろうというものであります。
そのために、エスケープバルブという、放出弁のようなものが付け加えられまして、
このマークIの格納では、格納がもし、このような水素が発生したようなときには、ホールドすることはできないということで、
このようなバルブが設けられ、『ベント』というシステムが加えられたのです。
 
私は、バーモント州に住んでいるといいましたが、毎朝、家内と散歩をするのを、日課にしております。
ある2月、本当に、福島の事故が起こる3週間くらい前のことでしたけれども、いつものように散歩をしておりましたときに、
「これだけ、原子力のコンサルをやっているわけだけれども、こんなに原子炉には問題が有るという中で、実際に次の事故が起こるとしたら、どこだと思う?」
と聞きました。
私はその時、彼女に言ったんです。
「どこで起こるかは私にはわからないけれども、起こるとしたら、マークIの原子炉で起こるだろう」
と言いました。
 
ということで、まず、マークIの原子炉に関する最初の問題というのは、設計的に、これは各種ある原子炉の中でも、最も格納機能が弱い原子炉である、ということが、第一の問題であります。
 
第二の問題というのは、地震の問題であります。
これは、福島というところに限らず、日本というのは、一般論といたしまして、世界のどの国よりも、最悪の地震に襲われやすい国であります。
この、福島の原子力発電所というのは、1970年から1978年にかけて作られていくわけでありますけれども、
その時にはもちろん、地震ということに関しては、当時持つことができたベストな危険をもって、設計されたのだろうと思いますけれども、
しかしながら、80年代から90年代になるにつれまして、実は、福島の第一発電所が設計されていた時に想定されているよりも、
もっと強い津波・地震が、あの地域に、或いは、日本全体には起こりうる、という地震学上の知見が増えてまいりました。
 
ですから、二つ目の問題というのは、ここは少なくとも、過去20年くらいの間に、十分な情報がだいたい上がってきまして、
第一・第二発電所というのは、当初設計されていたものに対して、より大きな地震・津波が来るかもしれないということがわかってきたわけでありますので、
設計には手直し・修正がなされるべきであったのに、それがなされなかった、という問題
であります。
 
三つ目、このパズルの中の、三つ目のピースというのは、この、規制当局と東電の間の関係が、密接過ぎたということであります。
これに関しては、日本の皆様に、いろいろ申し上げる必要はないかと思います。
 
今申し上げましたとおり、三つのピースがあいまって、3.11になった、ということであります。
すなわち、第一は、マークIというものがもつデザイン上の問題、
それから二つ目は、地震に関する情報があったにも関わらず、その知見が利用されなかった、或いは無視された。
三つ目は、規制当局と東電との間の関係が、密接過ぎたということであります。

<19:30頃>

しかしながら、この問題というのは、なにも日本だけに限った問題ではありません。
この問題、すなわち、規制当局と事業者が、あまりにも近い関係を持っているということは、アメリカでも、またヨーロッパでも、私は散見してまいりました。
 
ただ、一番懸念しておりますのは、途上国というのは、これから原子力をやっていこう、という緒に就いているわけでありますけれども、
そういう時に、規制当局と、原子力発電所を所有している事業者との間の関係が、あまりにもぬくぬくとした近い関係になりすぎるのではないか、という懸念であります。
 
私はこれを 『やまびこ効果』と呼んでおります。
ご存じのように、残響質といいますか、エコーチェンバーというところに人々を入れ、
そこでみんなの意見が一致しますと、みんなが同じ意見しか持ってないということになりますと、同じことしか言いませんので、
そこでは、やまびこのように、どんどん声が大きくなっているというような現象があります。
この問題というのはなにも、日本の問題というのは、アメリカよりは大きいだろうと思いますけれども、しかし、日本だけの問題ではありません。
これは、エコーのように、みんなが同じ意見を持つということによって増幅され、そして、原子力に関する神話が、どんどん広がっていったのであります。
 
私は、今回の事故を振り返りますと、世界の原子力界が、これからまた、新たに原発を作っていこうということを決める前には、
もうちょっと理解しなければいけないことがある、と考えます。
 
まず最初、なかなか理解できない、そして定量化できない問題でありますけれども、デザインベースが的確であったか、という問題であります。
どういうことかと申しますと、エンジニアとか科学者というのは、設計をするときには、当該発電所が、最も高いところで耐えうるレベルのイベントはこれであろうと、
そのイベントに対して、この設計は大丈夫であろうということで、同意して定める
わけです。
 
私が仕事しております、原子力の世界におきましては、一旦事故が起これば、その事故というのは、ものすごく重大な事故になるわけですけれども、
しかし、その事故が起こる蓋然性、或いは確率というのは、とても低いわけであります。
普通の日常生活をやっておりますと、100年に1回ということを言われても、なかなか理解はできない
わけでありますが、
それでも、閾値としては、十分ではないと言われますと、例えば、2万分の1と2万年に1回、というようなことを言われますと、それはなかなか、理解をしがたいわけであります。
福島のような事故が、世界のどこかで起こらない、ということを担保するためには、そのような数字での確立を、考えなければいけないというのは、なかなか定量化、理解するのは難しいことです。
 
次の問題は、地震に関わる問題であります。
どうやら、福島第一の2号機と3号機というのは、地震には耐えたらしいと、ただし津波によってやられてしまった、ということは言えそうでありますけれども、
1号機に関しましては、本当に地震に耐えたのかということは、明らかではありません。

ですから、今後、数年間かけまして、1号機は、本当に地震に耐えたのかどうか、ということに関する教訓は、学んでいかなければなりません。
 
東電、それから原子力規制委員会というのは、外部電源喪失というところに、注目をしているようであります。
確かに、津波が襲ったということで、1号機から4号機、それから5号機に関するディーゼル発電機というのは、全く機能を喪失してしまった、ということがありました。
6号機に関しましては、1機だけ、ディーゼル発電機は生き延びたようであります。
 
さて、このディーゼル発電機というのは、地下に置かれておりました。
これは、非常に重量が重いものでありますので、日本のように、地震多発国においては、重いものは上の方に置きたくない、ということはあるでしょう。
ですから、1970年当時には、論理的な帰結として、ディーゼルのような非常に重いものは、地下に装着するという判断がありました。
 
しかし、結局は、あそこにそういうことが判っていなかったために、間違ったところに置かれてしまった、ということだろうと思います。
しかしながら、20年くらい前に、このように大きな津波が襲うかもしれない、という情報・知識が有り得たとすれば、
高いところにディーゼル発電機を置く、ということは、有り得たと思います。
そして、高いところに置いたからといって、発電所の機能・性能に、なんら影響を及ぼすということは無かったでありましょう。
 
ただし、それをするためには、米ドルで、1億ドルのお金がかかった、ということなのです。
 
あと、次の問題ですけれども、福島でどうなったか、ということについて、やっと今、わかりつつあったということですけれども、
これは、外部電源の喪失ということではなくて、究極的な冷却機能の喪失、究極的な冷却能力がどうであったか、という問題であります。
 
あの、福島の事故の直後の、写真を見ていただくと判りますけれども、あの福島の現場では、冷却用のポンプというのが、設置されています。
それが、海沿いに置かれています。
このポンプの役割というのは、炉を冷却するということが役目であります。
ディーゼルが、そのような指令を得て、そしてその冷却水を、炉の中に運ぶことを、動力としてやるわけですが、
しかしながら、ポンプそのものが機能しなかったということが、あの事故の時に起こってしまいました。
 
しかし、ディーゼルの電源があれば良かったではないか、と言われるかもしれませんが、
もし、ディーゼルの電源が生きていたとしても、私は、メルトダウンというのは、避けられなかったと思っております。
 
なぜならば、海沿いに置かれていたポンプが、結局は、津波によって冠水してしまって、機能を果たさなかったからであります。http://blog.goo.ne.jp/admin/newentry/
 
事故が起こって、4週間くらい経ったときに、日本人の退職なさったポンプエンジニアの方から、連絡をいただきました。
この方は、
「福島第二の、ポンプを見てみろ」
と言いました。
「第一ではダメだったんだけれども、第二はちゃんと、ポンプは機能を果たしている。それはなぜかというと、設計が違うからだ」
というふうに、彼は言っていました。
 
ですから、第二の場合には、ちゃんと教訓を学んで、その違う設計で、ポンプを置いたにも関わらず、
そこで獲得された知見というのは、第一に活かされることは、無かった
わけです。
 
二つ目の問題、これはなかなか手ごわい、対応するのが難しい問題でありますけれども、
冷却を目的としたポンプを、どうやって防護するか、という問題です。
 
これは、海沿いに置かれているわけですけれども、ディーゼルだったら、別にほかのところに置いてもいい、ということはあるかもしれませんけれども、
ポンプというのは、冷却水を吸い上げるためのポンプであり、冷却水というのは、海にあるわけですから、
海沿いのところから、うんと遠いところに動かす、ということは出来ないわけであります。
ですから、今後の対策として、より難しい問題として、考えなければならないのは、この海沿いに置かれているポンプを、どのように防護するか、という問題です。
 
次は、バッテリーが充分ではなかった、という問題であります。
バッテリーというのは何も、原子力発電所の、例えばディーゼル電源のような、巨大な動力を動かすのに使われるためのものではありません。せいぜい小さなバルブを動かしたりするための数時間もてばいいというためのものであります。
ですから、そのうちディーゼル発電が復旧すれば、それまでの間持てばいい、というのがバッテリーであります。
ですから、今回の事故におきましても、バッテリーの存在というのは、全く不適切でありました。
これは、世界的にも言えることでありますので、世界的に、これから、バッテリーの量を増やしていかなければいけないということもありますし、
それと同時に、「4時間持てばいい」ではなくて、「最長2日間くらい持つ」くらいの発想の、バッテリーの準備が必要
だと思います。

<34:30頃>
 
福島では、1号機と3号機の間で、二つの爆発が違っております。
 
エンジニア的観点からいいますと、1号機と、3号機の爆発は、違います。
 
この話は、格納が不適切である、という話なんですけれども、爆発が違う、ということで、
1号機の場合には、ショックウェーブ=衝撃波は、音速よりも少ないところで伝わってきております。
これを、エンジニア的言葉で言いますと、"Defragration"と呼びます。
このようなDefragrationというのは、 当然損傷と伴うようなものでありまして、1号機も、それなりの損害を受けております。
 
しかしながら、3号機の爆発は、これは、全く違った種類の爆発です。
 
私はこの、3号機の爆発の場合の、衝撃波を測定してみました。
まず、建物をスケーリングして、それから、その建物が実際に動いたか、ということから測定をしたわけですけれども、
3号機の場合には、音速よりも早い速度で、衝撃波が走っております。
エンジニア的言葉で言いますと、音速よりも早いスピードで、衝撃波が走ることを、"起爆(Detonation)"と言います。
そして,音速よりも遅い速度で,衝撃波が走った時を、こうやって"Defragration"と言いま す。
 
例えば,どういう違いがあるかと言いますと、
もし"Defragration"だった場合、この部屋でそれが起こったとすると、窓は吹っ飛ぶでしょうし、この部屋にいる私たちは、皆怪我をするでしょう。
しかしながら、"起爆(Detonation)"ということになりますと、この部屋全体が、構造的に破壊されてしまう、という種類の爆発です。
 
従いまして、原子力産業界では、3号機の爆発というのはどういうものであったかということを、よりよく理解しなければなりません。
これは、スリーマイル島とも違います。
それから、1号機とも違います。
それは、それぞれ"Defragration"的な爆発だったんですが、
3号機の場合には、格納そのものを、構造的に破壊してしまうような種類の爆発であった、ということですので、
このことをよく、原子力産業界は理解し、把握しなければなりません。

 

最後に書いてあります、ベントにつきましては、もう既に申しましたので、これは言いません。

<38:20頃>
 
次にお話したいのは、避難です。
 
事故が起こりまして2日目には、この事故というのはレベル7の、7段階目の事故であるということは、これは明白でありました。
これは、チェルノブイリの事故に相当する、7段階のものであることは、判っていました。
 
私は、3月15日に、CNNに出た時に、
「これは、もう既に、レベル7の事故だ」
ということを申していましたが、その同じころに、アメリカのエネルギー省のチュー長官は、
「いや、あれは、レベル5である」
という発言をしていました。
 
この、5と7の違いは、非常に大事でありまして、
緊急時避難計画にも、重大な意味で影響してきますし、
どれくらい早く、個々人が避難しなければいけないか、ということにも影響してくるし、
また、原発から、どれくらい離れた距離まで、避難しなければいけないか、ということにも関係してくるので、
この違いは非常に大きなもの
です。
 
私は、スリーマイル島の事故の時に、まさにそれに携わっていた専門家として、
福島の事故においても、あのTMIのときに、我々が犯した同じアメリカのミスが、福島においても繰り返されたなと思いました。
 

スリーマイルの時にも、福島の時にも、現場で実際に原発を動かしていた人たちは、
あの事故が、如何に重大なものであったか、という事故の重大性につきましては、非常によく認識していました。
ところが、スリーマイル島の時にも、福島におきましても、事故自体は、30年という年限の差はありますけど、
結局その、重大だと気が付いた現場が、本部に連絡をした時には、
アメリカの場合には、ジェネラルパブリックユーティリティというところでしたし、福島の場合は、東電ですけれども、
現場から、実際の本部にコンタクトが行われたときに、全体のプロセスのスピードが、落ち始めました。
スリーマイルの事故時は、本社側というのは、どうしても会社の資産を守りたい、という発想になってしまいます。
そして現場は、「これは避難をさせなければいけない」ということを望んでいたにも関わらず、
本社側からは、「避難をする、ということはさせないように」という、指令を出しています。
 
私は、福島でも、全く同じことだったと思っております。
現場のマネージメント、原発を担当していた人たちは、 初日から最初の1週間、如何に、この事故が酷いものであるかを、認識しておりました。
ところが、その情報が、命令系統の上に行けばいくほど、動機付けはどういうところにあったかわかりませんけれども、
情報が上に行けばいくほど、『早く行動する』ということが、できなくなってしまいました。

 
この二つの事故の間で、機械的な意味での安全性というのは、改善するための努力が相当なされた、ということは言えるだろうと思いますけれども、
しかしながら、体質的な問題といいましょうか、制度的な問題といいましょうか、
本社の人たち、本社の役員たち、或いは本社機能というのは、どうしてもその部分で、早く行動するという教訓は、学んでいないように思われます。


<44:30頃>
 
このように、現場と東電本社との、内部的な問題ということに付け加えて、今度は、東電と日本国政府の間の問題、というのもありました。
 
この地球の中で、緊急時対応ということに関して、誰が一番、備えが出来ているかといえば、日本人以外に無いでしょう。
なぜならば、日本は地震国でありますので、緊急事態が起こった時には対応しなければいけない、という必要性については、誰よりも理解している国民であります。
しかしながら、そのような日本で、このような問題が起こったということは、
世界の他の国も、このようなことが起こった時には、あまり芳しくないような対応しかできないのではないか、ということが想像されます。

 
私は、事故が起こってから1週間以内に、CNNに出たんですけれども、その時には、私はこう言っております。
「少なくとも女性と子供たちは、少なくとも50㎞圏外まで、避難をするべきである」
と。
ですから、このスライドの、1行目に書いてあります所、すなわち、あの事故はレベル7であった、ということを認識する、ということと、
だったら、女性や子供たちは、早めに避難させなければならない、という間には、非常に深い関係があるわけです。
ですから、政府も東電本社も、あれが如何に、重大な事故であったかということが、理解できていたかどうかということと、
不適切な、少なくとも、女性や子供たちを、早めに避難させることができなかった、ということとは、繋がっているわけです。
CNNで、私が発言した発言録というのは、全て、フェアウィンズのHPに載っておりますので、
私はデタラメを言っているのではなくて、ちゃんと、こういうことを言ってるんだということは、確かめていただけます。

<47:30頃>
 
次に、長期的な問題を考えなければならないのは、現場の廃炉、それから、日本全体の除染というか、クリーンアップをどうするか、ということです。
廃炉に関して、アメリカで、初めてハンドブックが出た時に、一つの章を、私は書いております。
一つの章の著者でありますので、廃炉ということに関しては、ある程度の知見を有している人間だ、と自負しております。
 
これまでの解体作業、或いは廃炉作業として、福島に一番近く似ているものがあるかといえば、それはスリーマイル島しかありません。
スリーマイル島の事故に関しては、アメリカは、20億ドルを使っていますが、
これは、ただ単に、炉の中から燃料を取り出す、ということだけのために、20億ドルが使われています。
建物は、まだ解体もされておりませんで、まだそこにあります。
ほかのユニットが停止になるまで、建物の解体はまだだろう、と思いますけれども、
メルトダウンした原子炉の中から、燃料を取り出すというだけで、20億ドルかかっております。
スリーマイル島の場合には、溶けた燃料棒が、炉の底部のところに重なっているとか、横たわっている状態になっているわけですが、
福島の場合には、メルトダウンしたものが、実際の炉の底部から、外に流れ出してしまっている、格納容器の方にまで、流れ出しているという問題がありまして、
これによって、廃炉の問題というのは、TMIに比べて10倍複雑になっています。

 
スリーマイルと福島の場合、二つのケースでは、違うことがあります。
一つは、スリーマイルの場合には、まだ運転を始めてから、3ヵ月しか経っておりませんでしたので、
そこで蓄積された排熱というのは、そんなに高い熱ではありませんでした。
もう一つは、炉のシステムの違いであります。
福島の場合は、沸騰水型ですが、スリーマイルの場合は、加圧水型の炉でした。
沸騰水型炉の場合には、だいたい70くらいの開口部、穴が開いております。
その原子炉の底に至るまでに、全体、で70の穴が開いております。
ところが、加圧水型炉の場合には、開口部というのは、その炉の上部、上の方にしか空いておりません。
ですから、福島の場合は、溶けた燃料というのは、炉から出ていきまして、格納容器の方にまで移動する、ということが、ごく容易く行われる状況にありました。
穴がなにしろ、たくさんあいていますので。

 
今では、この溶けた燃料というのは、原子炉を出ていってしまって、今、床のフロアに溜まっている状態でありますので、
一体、炉から出てしまった燃料を取り出す、などということが行えるサイエンスは、この世に全く存在していないわけです。
ですから、今から20年くらい掛けまして、例えば、ロボット工学を発展させて、
床に落ちてしまった溶けた燃料を撤去する、運び出すというような、新しい学問が開発されて行かなければ、
そういう学問が出来ない限り、燃料を取り出すことすら、考えることもできないわけです。

 
福島第一原子力発電所の、現場のクリーンアップをするというだけで、600億ドルの経費が掛かるだろうと、私は予想しています。
それから、それ以外に、トータルでクリーンアップをするためには、2500億ドルかかるであろう、という数字も出ております。
福島県だけで大体、1900億ドルということが言われておりますし、先ほど言いました、600億ドルということを足しますと、
大体、1兆ドルの4分の1くらいの経費が、トータルのクリーンアップに必要だ、ということが予想されます。

<55:00頃>

次の点に書いてありますのは、福島の事故があったことの影響、結果として、追加的に、
向こう20年間の間に、100万人の癌の発症があるであろう
、ということがあります。
 
私の、20年間で100万件のガン発症というのは、原子力産業界でよく言われてます数字よりは、高いということは承知しています。
しかし、私のこのような意見というのは、スリーマイルでの治験に、立脚した上での数字であります。

ノースカロライナ大学の、スティーブ・ウィングという先生がおられるんですけれども、
この人は、スリーマイル島の後どうなったかという、広範囲にわたる、疫学的な研究をされました。
このウィング先生が、スリーマイルの後で、どれだけのガンの発症があったか、という分析をなさった。
それと同じ手法、同じ考えで延長して、福島に当てはめますと、20年間で100万のガンの発症、という数字に私は到達しました。
 
原子力規制委員会は「スリーマイル島の事故の結果、誰も死んでいない」ということを言っていますけれども、
今、いろいろな分析が始まっておりまして、それによりますと、肺がんに関しては、発症が10%増えた、
またほかのガンについても、同じようなことが言われる、という分析が示されています。
こういった『Study』というのは、まさにスリーマイル島が起こってから、30年くらい経って、やっと分析結果が出てくるようになったのです。
 
次に書いてあることでありますが、放射能、或いは放射線というものを、
いろんなものと混ぜて薄めていく、というような方向というのは、私は、日本にとって、適切な方法ではない

思います。
 
例えば、東京の学校の例なんですけれども、ビニールで何かを覆った所に、非常に高い線量が検知され、たということがありました。
その処理を、どうしたかといいますと、
ビニールシートの1㎏あたり1000kgに相当する、すなわち1対1000という割合で、クリーンなものをそこに混ぜ、その割合で焼却した、ということであります。
このような形で、放射線量の濃度を下げて、これを埋め立ての材料に使うことにできるようにする、そういう処理の仕方がなされました。

 
私は、このようなやり方というのは、間違っていると思います。

これまで歴史的に、廃棄物をどういうふうに処理したかというと、大体が穴に埋める、ということをしてるわけですが、
その穴からは、漏出する、ということがあったりいたします。
ですから、非常に高濃度の放射線を含んだものをまとめて、量は少ない形にして、発電所の非常に近いところに貯蔵する、ということの代わりに、
低濃度のものを、大体日本のいろんなところに、薄くそれをばら撒いていく、
濃度が低いということで、発電所のところの集中させるのではなく、いろんなところに貯蔵するというか、そこで処理しようとされています。

 
この戦略が取られる理由というのは、このように、何かと混ぜて低くして貯蔵する、というのは、金額がまず安く済む、ということがあるでしょう。
しかしながら、その時忘れてならないのは、そのようなピットというのは、いずれ漏れ出す、ということであります。
放射能というのは、300年くらいは続く、ということを忘れてはいけません。
ですから、そういったものを埋めた穴からは、今年は何も漏れ出さないでしょうけれども、
未来、どこかの時点では、漏れ出すという可能性は、必ずあるわけでありまして、
その時には、安く済んだということよりは、遥かに大きなコストが、必要になってくるでしょう。

 
この問題を解決するためには、日本国政府がまず、事故、或いはこの状態が、如何に重大なものであるかということを理解し、それを認める、ということであります。
 
私の意見では、今の日本の政府というのは、東電を守る、ということが第一でありまして、国民を守る、ということが第二になっているように思われます。

 

もちろん、原発が無ければ、電気が作れないということではない、代替的な方法があるわけです。
私は、日本は、まさにそういう分岐点というか、今どちらに行くかということが、決められなければならない状況に差し掛かっていると思います。
そして、日本だけではなくて、世界全体にとって、新しい電力というのは、どうやって作るかということを探し出す、一つのチャンスでもあると思います。
 
分散型ではなくて、集中型で発電をするということは、これは、絶対的に、20世紀には必要な発電の方法でありました。
このように、集中型の発電所を立てるというのは、ちょうど、第一次世界大戦の時に、フランスが、マジノラインにこだわったということに、似ている気がします。
あの、マジノ線という線さえ守れば大丈夫だ、と思っていて、フランスは、技術が目覚ましく変わったということに気が付かなかった、ということを思い起こさせます。
 
そういう技術持ってるのは、まさに日本企業だと思います。
日本企業は、こういった再生可能エネルギーの最前線で、活動されていると思います。
再生可能エネルギーの分野では、三菱なんかも、すばらしい技術を持っていると思います。
発電の技術というのではなくて、発電された電気を、どういうふうに動かすか、ということにつきましても、
トヨタとか三菱とか、それぞれに、素晴らしい技術をお持ちであります。
ですから、日本が、それを選択しさえすれば、そして、違う道を歩もう、ということを決断さえすれば、
そこには、非常に大きなチャンスが生まれてくる
、と思います。
 
その時の発電というのは、一つ大きな発電を作って、そこから送電・配電をするというのではなくて、
例えば、コンピュータを使ったり、スマートグリッドを使ったりして、分散型の発電方式にもっていく、ということが考えられます。
私はなにも、このような新しい道を辿ることが、簡単だとか、優しい道だと言っているわけではありません。
そして、日本だけが、それをやらなければならないことだ、とも思っていませんけれども、
しかしながらこれから、原発を含めて、新しい発電所を立てる、ということをお選びになる、
しかも、こんなに、地震活動が活発な国で、それを選択するということよりは、
私は、チャンスとして、新しい技術で世界を引っ張っていくということが、日本にはできると思っております。
世界を追いかける、古い技術で追いかけるのではなくて、新しい技術で、日本は引っ張ることができる、そういうチャンスが、日本には巡っています。

 
ここに映っておりますのは、私の資格、私はこういう人間である、ということを書いたスクリーンでありますけれども、
私の冒頭発言は、これをもって終了いたします。
 
皆さん方の質問をお受けします。

<01:07:00頃>

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続「日本政府は、東電を守る事を最優先し、国民は二の次」と語ったガンダーセン氏の講演内容文字起こし

2012年03月25日 | 日本とわたし


『会見で使用された資料
http://www.jnpc.or.jp/files/2012/02/709cb5f939f98575ef2ea7df46455afa.pdf

Fairewinds Associates Inc. のホームページ
http://fairewinds.com/

司会:井田由美/日本記者クラブ企画委員(日本テレビ)
通訳:長井鞠子(サイマル・インターナショナル)

上段記事の続きです。

(司会)どうもありがとうございました。
ガンダーセンさんは、皆さんからの質問を、大変楽しみにされているということですので、
是非この際、専門家のガンダーセンさんに、お聞きになりたいということであれば、お手をお挙げください。

(個人会員/原田氏)今日はありがとうございました。
原発の数とか、日本という国の規模でなんですけども、
これだけの狭い国土で、アメリカは非常に広くて、人口が密集してないところもあるからいいと思うんですけ ど、
日本のように、非常に狭い4つの日本列島で、50基を超える原発を作った、その原発を、是非はあるでしょうけど、
原発を、日本が導入したにしても、本当はちょっと多すぎたんじゃないかと、大都市の近くにもありますしね。私は思うんですが、先生から見てどうでしょう。
日本の適正規模で、原発は、何基くらいが良かったのか。
それから、地理的なものと、ソフトパワーですね。
原発に関しては、日本は住民を守る、それだけの組織も無かったし、やっぱり、規制庁のソフトパワーも、非常にいい加減なものであった、というのは明らかになったんですけど、
しかし、その質問と、これから一部の原発は、ある程度動かしていかなきゃいけないという部分もありますので、
どれくらいの原発は、このソフトパワーの官僚主義が、非常に強い国でやっていけるのか。
それから、この狭い国土でやっていけるのか、先生のお考えをお聞かせください。

(ガンダーセン氏)ありがとうございます。
原子力発電所を立地することに関しては、三つの条件があると思います。

まず第一は、冷却水が充分存在するかどうか。
日本の場合には、50基の原発を持つことに足るだけの、冷却水はたくさんあります。

ところが、二つ目と三つ目の条件というのは、日本にとって、なかなか厳しいものがあります。
まず二つ目の条件は、地震活動であります。
日本は、国土面積でいいますと、世界に占める日本の国土面積というのは、0.3%です。
ところが、世界の地震の10%は、日本で起こっています。
ということは、地球上のどこと比べても、日本は、30倍地震が多く起こっている、ということです。
ですから、1000年に1回、100年に1回というレベルではダメです。
日本として、これから予想される、1000年に1回起こるくらいの地震にも耐えられるような、原子力発電所を建造するということは、非常に難しいことであります。
地震という観点からいいまして。
構造工学的にいいますと、日本が、これから1000年に1回くるかもしれないと思われるレベルの地震に耐えるような、それだけの強い原発を作るというのは、なかなか難しかろうと思います。


原子炉に関して、日本では最近、ストレステストをやっておられます。
福島の事故の、1週間前のレベルで、同じストレステストが行われていたら、福島の原発は、合格していたでしょう。
ですから、ストレステストというのは、私のようなエンジニアが設計をして、我々が考える限り、非常に強いものを建てたんだ、ということが確認されるわけです。
エンジニアが、これだけ強ければ大丈夫だ、と思ったものが作られたんだ、ということが確認されます。
ところが、その設計されていた範疇以外の、もっと重大なものが襲ったときに、どれくらい耐えられるかということは、
このストレステストは、示してくれない
わけでありまして、まさにそれが、福島で起こったことなんです。
 
三つ目の条件は、人口密度の問題です。
日本というのは、人口密度の高い国です。
ですから、まとめていいますと、三つの条件のうち、一つは、非常に日本にとっては良好である。
冷却水は十分にある。
しかしながら、地震活動と人口密度の観点からいいますと、原子力発電所を作るということは、
日本においては、非常に難しい
、ということが言えます。
 
計画をして、どれくらい十分強い原子力発電所を建てられるか、
しかも、地震活動と人口密度という、日本に独特な条件に合わせて、原発の設計をして建てるということになりますと、
そのコストは、ものすごく高くなって、他の代替エネルギーを開発するということが、
経済的に意味を持つと言えるほどまで、原発のコストは高くなってしまう
、ということになると思うのです。
 
只今の質問は、「何基の原発であったら適正か?」というご質問ですが、それには私は、お答えはできないんですけれども、
とにかく、日本が持っている、厳しい条件に耐えられるだけの原発を建てようと思えば、
そのコストというのは、他の代替エネルギーを使った発電ということを考えることも、大いに可能になるような、そういうコストになるだろう、という答えだけをさせていただきます。

(個人会員/シムラ氏)二つ質問があります。
一つは、マークIは欠陥炉である、と判ってきた時点、例えば30年くらい前に、
GEから東京電力に対して、「この炉は欠陥炉だから廃止しろ」というようなことは、言ってこなかったのか、
或いは、言ってきたんだけど、東電はしなかったのか、ということを聞きたいのが一つと、
もう一つは、プルサーマルっていうのは、日本でやったわけですが、これはチェルノブイリでもスリーマイルでも無かった。
プルサーマルだと、多分ストロンチウムが相当出るんじゃないか、と思うんですが、これについては、政府も東電も黙ってますが、
プルサーマルが爆発した時の特徴、セシウム以外のものがたくさん出るんじゃないかと思うんですが、その辺はいかがでしょうか?

(ガンダーセン氏)まず最初の、マークIについての質問ですけれども、
デイル・ブライドンバームというGEのエンジニア、私の友人なんですけれども、彼は、1976年に、GEを辞めております。
その当時に、マークIというのは欠陥であるということを、彼は知っておりまして、
なのにGEは、それを作り続け、しかもそれを、プロモーションすらしているということで、
自分自身の名誉の問題として、その場に自分の身を置くことはできないということで、76年に辞めております。
GEの立場は、どういうものかといいますと、
「マークIというのは、マークIを作った時点で、適用されていた基準には合致するデザインだった。
しかもその後、いろいろな変更・修正などを、この原子炉には付け加えているので、今でもそれは、デザインとして適切なものである」
と、そういう立場
であります。
 
GEは今まで、マークIが欠陥デザインである、ということを、一度も認めたことは無かったと思います。
改善が必要になった、ということくらいは認めていると思いますが、
その後施した修正などによって、今でもこれは、適切なものであるというふうに思っている、というのが、GEの立場だと思います。
 
アメリカの、オイスタークリークというところにあります原子炉なんですけど、これは、福島よりも古いマークIです。
ですから、マークIを持っているのは、何も日本だけではなくて、アメリカには、23基のマークIが、稼働しております。
ですから、アメリカの原子力規制委員会も、日本の原子力保安院も東電も、マークIが欠陥設計であることは、認識していない、ということだと思います。
 
ですから、私とか、デイル・ブライドンバームのようなエンジニアが、長年にわたって、マークIは欠陥だ、ということを言い続けているんですけれども、
しかしながら、規制当局は、基本的に、『祖父条項』という言い方をしますけれども、
「あの時に良かったんだから、あの時に良かったものは今でも引き続き、それは適正である」
という考え方をとっています。

 
次に、プルサーマルのご質問ですけれども、あれは、紙の上では、とても新しい新規のアイデアですし、紙の上では、なかなか結構なデザインのように思われます。
しかしながら、問題は、炉のコントロールということが、ウランを使う原子炉よりも、もっと微妙なことが要求される、炉のコントロールが、とても難しいだろうと思います。
ですから、この種類のデザインというのは、とにかく作るまでは、どんなデザインでも、いいものに見えるわけです。
実際に、それが運転されますと、運転上の問題が明らかになってくる、そうやって明らかになってくるまでは、デザインは良いように見えるな、ということだと思います。
 
それから、プルサーマルで、どんなものが放出されるか、という問題ですけれども、プルサーマルの場合には、プルトニウムがたくさん放出されます。
これは、福島の場合に放出されました、ストロンチウムやセシウムよりも、危険度、有害度において、もっと高い物質
であります。

(通訳)MOX燃料のことを言っておられるんですね。

(ガンダーセン氏)MOX燃料というのは、『酸化混合燃料』という頭文字をとっているんですが、福島の原発におきましては、全ての炉心に、プルトニウムがありました。
なぜならば、ウラン238というのは、いればいるほど、プルトニウムが産出されていきます。
ですから、福島の場合には、6つの炉、全てにおきまして、炉心にはプルトニウムがあります。
 
ところが、3号機の場合には、それに、追加的なプルトニウムが入っております。
なぜなら、3号機においては、MOX燃料が使われておりまして、MOX燃料が、30束入っております。
そこには、追加的なプルトニウムが、含まれております。
その、追加的なプルトニウム量というのが、3号機の場合には、十分多くは無かったので、
事故の進展の仕方というのは、別に、他の号機と違ったというところまではいきませんでした。
それほど多くのプルトニウムが、追加的には無かったからです。
しかしながら、MOX燃料が、完全に炉心部分にあるということになったならば、3号機の場合の原子炉のコントロールというのは、非常に他の炉とは違ったものになった、と思います。
ウランを使うものとは全く違った、炉のコントロール状況になった、と思います。
しかしながら、だからといって、3号機の事故が、より軽微に済んだ、ということでは全然ありません。
30束のMOXの燃料が、入っていたわけですから。

(司会)それでは、そろそろ時間が無くなってきたので、最後の質問にしたいと思います。

(テレビ朝日/かわむら氏)非常に、今後の日本のエネルギー政策についても、示唆に富む発言だったので、感謝しておりますが、
これからアメリカも、34年ぶりに、原発の許可が下りたということで、将来アメリカも、或いは日本も、国際的に、核燃料の廃棄物、中間貯蔵施設すらきちんと固まっていない、
その、最終的に廃棄するのに、地中に保管するという方法だけで、全世界的にうまく成功するということを、信じられておられるのか、
或いは、ほかに何か考えなければいけない、とお考えでしょうか?

ガンダーセン氏)アメリカが最近、発行しました認可というのは、AP1000というシステムなんですけど、
これは、非常に面白いポイントがありまして、日本では絶対に使えないという、種類の設計だと思います。
AP1000というのは、巨大な水槽、水のタンクを、屋上に置く、そういう設計
になっております。
全部で、6000万ポンドになっていまして、(これを㎏に直そうとしたんですけど、うまくいかないんですけど)
とにかく、巨大な水タンクを屋上に置く、というシステムになっておりまして、日本のように地震のある国では、こんなデザインは有り得ない、と思います。
ですから、アメリカでも、この認可が発行されましたのは、地震活動の低いジョージアというところに対して発給されたんですが、
カリフォルニアなんかでは、決してこれは、認可されることは無かったでしょうし、また日本では、ちょっと有り得ないシステムだろう、と思っております。
 
ご質問の、幅広いポイントというのは、使用済燃料の処理をどうするのか?廃棄物をどうするのか?ということだと思うんですけれども、
私は、大学に居た時に、いつも思っていたんですが、どんな問題があったとしても、解決策というのは必ず出てくると、そういうふうに思ったものでありますが、
決して、5年先というのは、一度も来たことが無い、という感じがいたします。
 
固めて地中に入れるというのは、短期的にはいいかもしれませんけれども、
本当に廃棄物が崩壊をしてしまうためには、25万年も、そこにキープしなければいけない、という状況がありますので、
固化して地中に埋めるというのは、解決にならない
わけであります。
廃棄物の処理に関しては、他の国に比べて、日本というのは、より酷い、厳しい状況に置かれている、ということだと思います。
これだけ人口が多く、地震活動がある。
他の国だったら、地震活動が無い、あまり人口もいないところを見つけることが、可能だったりするのに、日本の場合には、それが厳しい、ということだと思います。
でも、福島の事故があったことによりまして、日本は、好むと好まざるとによらず、もう認識をさせられるということだと思います。
核燃料サイクルというのは、決して閉鎖的なサイクルではないと、要するに、ウランがあって、それからそれを再処理して、
そしたらそれをまた、システムの中にいれてやって、そのサイクルが、ぐるぐる未来永劫回っていて、
一旦そのサイクルが回り始めたら、全然心配する必要はない、そんな閉鎖的なシステムではない、ということを皆さん方は認識せざるを得なくなった
、ということだと思います。
島国だし、これだけの地震があったら、それをどうしたらいいのかというのは、私も本当に 懸念をしておりますけれども、
残念ながら、こうすればいいだろうというお答えを、持ち合わせておりません。
 
まず、私のこの会を締めるにあたりまして、福島第一、福島第二で、勇敢な活動をなさった方々に、再び尊敬の念を、ここで表明したいと思います。
それから、皆様方に、ここまできていただきまして、ありがとうございました。

(司会)どうもありがとうございました。
ご専門分野の一つである、廃炉についても、また伺う機会があれば、と思います。
今日は、アーニー・ガンダーセンさんにお越しいただきました。
日本記者クラブから、記念品をお送りしたします。
今日はありがとうございました』
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米国・風呂につかりてぇ~!事情

2012年03月25日 | 米国○○事情
我が家の二階の浴室は、ピンク風呂と呼ばれている。
ピンク風呂といっても、別になにも、怪しかったり、エッチだったりするわけではない。
前のオーナーが、ピンク好きだったのか、壁一面に、ピンク色のタイルがベタベタと貼られているのである。

で、その浴槽がまた、とんでもなくアンティークで、「多分この家が建った時からの物だね」と、引っ越した時に来てもらった配管工のイジーが言った。

その浴槽、今の時代には流行らない深さがあるので、足を思いっきり伸ばしてゆったり浸かれる。
日本のお風呂のように、浴槽の外で体を洗えないので、お湯はひとりにつき一回、使ったら流さなければならない。
ところが、引っ越した時からずっと、そのお湯が、ジワジワとしか減っていかないのである。
それはもう、本当に、目で見てもわからないほどのジワジワさなのである。
なので、頭の先から足の先まで洗い落とした自分の汚れが混じったお湯の中で、根気良く、いや、根気だけでは足りない、根性も加えて待たなければならない。
でも、たまには、そんな時間など無い時がある。
いや、正直言うと、頻繁にある。
だから、膝下までその湯に浸かりながら、その他の部分をシャワーで洗い流し、ばっちいお湯を残したまま、浴室から出ることになる。

いったい、お湯が全部吐けるまで、どれぐらいの時間がかかるのか、それをまだ計ったことがない。
けれども、かなりかかることだけは確かなのである。

ここに引っ越してきてから、なんと今度の5月で3年になる。
その3年の間に、わたしが二階の浴室を使ったのは、両手の指で数えられるほどしかない。
日本人の風上にも風下にも置けない、実年ナデシコなのである。
でもね、でもね、正直なところ、ほんとはお湯にじっくり浸かりたいのである。
はぁ~~~しゃ~~~わせ♪な気分に浸りたいのである。

けれども、我が家の経済は厳しく、おまけにあんまりお金のやり繰りについて賢くないためか、
そして、なぜか突発的な事(車の故障や、ボイラーの修理や、洪水や誰かの交通違反やなんやかんや)が起こり、
修理を頼む勇気が出るだけの余裕が無いのである。

がっ!
とうとうのとうとう、とりあえずどんなもんかだけでも見てもらおうやないの、と決心し、我らがヒーロー、イジーに来てもらった。

彼は、こちらの職人には珍しく、「◯時に来ます」と言うと、必ずその時間に来てくれる。
めちゃくちゃ律儀な若者なのである。(日本では当たり前のことかもしれないが……)

まずは、いつものやり方でやってみて、


全く通用しないことがわかり、浴槽の向こうの小棚の奥の壁をぶち抜いて、新たな配管を設置してみようと、


あれこれ頑張ってくれたのだけど、やはりダメだった……よよよ。

「いやあ、ボクもこの仕事に就いて長いけど、こんなけったいな配管見たの初めてだよ」と、疲れ切った顔で言うイジー。

なにやら、うちの浴槽の排水口は、5ミリぐらいの小さな穴が空いているだけで、
その穴は、真横に伸びる管と繋がっていて、その管がまた奇妙な角度でどうたらこうたら……、もう言葉では説明できない奇々怪々な配管なのである。
んなもん、水が流れていくこと自体が不思議なぐらいにけったいな構造なのである。

で、結果としては、
もう、新しい浴室にする日まで待ちなはれ。なのであった……。

長生きの目標がまたひとつ増えた。
コメント (2)
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