リナーシェは、22日に栗東トレセンに入厩しています。
◇青やか調教主任のコメント
「さらにもう1本15-15を乗り、403kgの馬体重で送り出しました」
◇武幸調教師のコメント
「先月下旬から順次2歳馬の入厩を進めており、その一環として本馬もトレセンへ。まずはゲート試験合格までをひと区切りとして手元で様子を窺っていきたいと思います。再度400kgを切ってしまう可能性もありそうですから、なるべく目方を減らさないよう、注意しながら進めていきたいところです」
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リナーシェがトレセンに入厩しました。同厩同期のマーテルから2週間遅れの入厩になりますが、今後の競争生活を占う意味では、この時期の2週間に大きな意味はないでしょう。リナーシェも私の当初想定よりだいぶ早い入厩になりますし、ここまで順調にトレーニングを積んできたことは非常に良かったと思います。
ただ、本馬については馬格、馬体重の話がついて回りますからねぇ。。幸四郎先生も仰っていますが、これからゲート試験合格をめざす中で、400kgを大きく下回るようになるとやはり心配になってきます。せめて410kg台になってくれるとだいぶ印象が違うのですが、それを私が言ってもどうにもなりませんし…。まあ、馬体重のことは現場の皆さんにお任せするとして、とにかくゲート試験に一発で受かるよう願掛けしておこうと思います。
ちなみにですが、2週間早くトレセンに入っていたマーテルは、22日のゲート試験で見事に合格となりました。試験の様子についてはマーテルの近況報告待ちですが、まずは『良かった良かった』ですね。リナーシェもマーテル同様、これからの一週間で準備を済ませ、次の一週間でサクッと合格パターンでお願いしたいと思います!m(_ _)m
宇治田原優駿ステーブル在厩のパンサラッサは、もうひとつ体調がすぐれないため、ケア中心の管理となっています。
◇乾主任のコメント
「再び乗り出していたものの、どうもしっくりこないことから、獣医師と相談のうえ長針治療を実施。表面上は問題ないように見えても、『鞍下や背中の奥深くに疲れが溜まっていた』(獣医師)とのことでした。それに皮膚感など、代謝がやや悪くなっている様子も見て取れますので、ここは一から立て直しを図りたいと思います。今日は常歩のみ。軽く跨る程度にとどめています」
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先週時点では、「もう何ら問題はありませんので、徐々に普通キャンターまで戻していきたい」との話がありましたが、やはり、目に見えない疲れが相当に溜まっていたようです。確かにこの春はかなりハードに使われてきましたし、思い起こせば最後の弥生賞でのパフォーマンスはあまりにも案外でしたからね。むしろ、「一から立て直しを図りたい」と聞いて、少しホッとしたりしています。
これで復帰は夏競馬という事になるでしょうが、その間を成長期間と考えれば、パンサラッサにとってはきっとプラスに働くでしょう。本来、古馬になるともう一変わりがあるタイプだと思いますし、ガチで上をめざすのは1年後でもイイぐらいですからね。せっかくの休みを有意義に過ごしてもらい、パワーアップした姿で夏競馬を迎えて欲しいと思います!
【宇治田原優駿ステーブル在厩のパンサラッサ:公式HP(3/27更新分)より】
テンコートレーニングセンター在厩のクレッシェンドラヴは、現在はトレッドミルでのダク1500m、軽いキャンター2500m相当を消化しています。
◇伊藤マネージャーのコメント
「触診反応がなくなりトモの動きも至って正常。ここにきて疲れが抜けてきたと判断してよいでしょう。よって先週よりもトレッドミルでのキャンターの速度を少し上げ、勾配もつけての調整へと移行しています。今週一杯は現行のメニューで様子を窺い、来週から騎乗を開始する予定です」
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ようやく疲れが抜けてきたのは何よりです。今回の休みはしっかり疲れを取ること、そして、時間をかけてきちんと立て直すことが目的ですから、とりあえず目論見どおりに進んでいるのは確かでしょう。日経賞の回避は想定外でしたが、お陰でまとまった休養の機会ができたと前向きに考えて、夏競馬での反転攻勢に向けた態勢作りをお願いしたいと思います。
ところでなのですが、回避した日経賞(又は大阪杯)にクレッシェンドラヴが出走していた場合、(その結果次第で)挑戦する可能性があった天皇賞の登録馬を眺めてみると…
**2020.5.3 京都11R 天皇賞・春(G1/芝3200m)登録馬**
非常にざっくりした話で申し訳ないのですが、このメンバーだとフィエールマン、ユーキャンスマイル、キセキの上位人気3頭の次はミッキースワロー、という構図になるでしょうか。。だとすると、曲がりなりにもミッキースワローと好勝負を演じてきたクレッシェンドラヴが出走していたら… という気がしないでもありません(^^ゞ
個人的にはクレッシェンドラヴの遺伝子型がC:Tであること、このところ2000mを中心に使われてきたことから、『3200mは長いかも?』との思いがあるのですが、血統構成や元々のレースぶりからは、3200mは全然OKな雰囲気もあったり…。いや、そもそもですよ、このメンバーで古馬最高峰のG1を争えるとすれば、正直、ちょっとオイシイ…
こんな事を言うのも何ですが、中距離G1に比べるとメンバー小粒な印象があるのは事実です。古馬最高峰のG1がこれでイイのか?という話は別にして、こんな事なら最初から2020年は、天皇賞・春を狙って全てを組み立てておけばよかった、などと考えてしまう自分勝手な私なのでした(^^;)
【美浦トレセン在厩時のクレッシェンドラヴ:公式HP(3/19更新分)より】
競走馬リハビリテーションセンター在厩のプライムラインは、先週同様、引き運動30分、トレッドミルでの速歩5分、ウォーターウォーキングマシン15分で管理されています。
◇青木獣医師のコメント
「トレッドミル上で速歩運動を続けながら様子を窺っており、今週にかけて特に異常は見受けられません。まずは現在のリハビリメニューを慎重に消化していき、その中で駈歩への移行のタイミングを判断していきたいと思います」
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トレッドミルでの速歩は何とか乗り越えてくれそうです。タイミングの判断は難しいでしょうが、次はいよいよ駈歩の開始が乗り越えられるかどうかですね。これだけ時間をかけてきたのですから、すんなり進んで欲しいと思う反面、後戻りを避けるためにより慎重になって欲しい気持ちも…。
これは全くの勘ですが、青木先生のコメントからは、来週あたりに『そのタイミング』がきそうな雰囲気を感じます。それも含めて、今後もいくつかのハードルを乗り越えてもらうのが前提ですが、センスのある、芝で良い走りをする馬だけに、やはりJRAの未勝利戦で復帰をさせてあげたいですm(_ _)m
競走馬リハビリテーションセンター在厩のアレアシオンは、先週同様、おもに騎乗しての常歩20分、トレッドミルでの駈歩1分、ウォーターウォーキングマシン15分で管理されています。
◇青木獣医師のコメント
「その後も脚元の帯熱は気になりませんので、日々の駈歩を継続しながら様子を窺っている段階。まだ定期検査において血管の存在が残る状況下ではありますが、臨床症状に異常がないことをひとつの目安として、運動時間の延長につなげていきたいところです」
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引き続き綱渡りをしているようにも感じますが、これまでの経緯、現状を考えると他にどうする事も出来ないですしね。青木先生のコメントどおり、臨床症状が悪くない事を頼りに、少しでも運動量を確保していくしかないのでしょう。
定期検査の結果がなかなか良くならず、総合的に厳しい状況なのは百も承知ですが、本当に大変なのは日々我慢を強いられているアレアシオンと、精一杯のケアを尽くして下さっているスタッフの皆さんですから、私としても、必ず良くなってくれる、きっと復帰が叶うと信じて見守りたいと思います。