クラブが公式にアップしてくれた、天皇賞・秋の動画です。
レースそのものよりも、パンサラッサのパドックでの様子、返し馬の走りなど、テレビ中継ではゆっくり見られないところが確認できますので、この動画サービスが復活したのはありがたいですm(_ _)m
で、この動画を見ると、レース前に話題になっていた『メンコを外すタイミング』は本馬場入場前ではなくゲート裏、つまり、池田厩務員さんが仰っていた「最近はゲートの出と二の脚が甘いので、スイッチを早めに入れるために本馬場入場前に(あえて大観衆の前で)メンコを外す」という作戦が採用されなかったことが分かります。(クラブの近況では「競馬当日はメンコを早めに外してスイッチを入れる方向で検討中。それでどこまで変われるか、色々と試してみたい」との表現)
これ、私はテレビ中継の時に気がついて『アレ?結局そうしたんだ…』と思っていたのですが、その後、あまりにも凄いレースを見せられたので、メンコの話についてはすっかりどこかにすっ飛んでいました。ただ、確か矢作先生がレースの数日前に、「(メンコを外すタイミングなど)そういうことは事前に決めつけるのではなく、当日の気配を見てジョッキーとも相談して判断する」とのコメントを出していましたから、天皇賞当日は宝塚や札幌の時とは違い、パンサラッサに『今まで通りのやり方でイケそうだ…』という雰囲気があったということなんでしょうね。
まあ、サラブレッドの気持ちをどうコントロールするかはとても難しいことでしょうから、いろいろな作戦、選択肢を用意しつつも、最後は現場での判断を優先させる、というのはとても重要な考え方だと思います。
変な話、多くの競馬ファンを感動させた大逃げだって、吉田豊騎手がゲートを出たあとに『今日はやめた方が良い…』と感じて決断したらやらない方が良いわけで…。(その場合、結果が悪ければ吉田豊騎手は総殴りの悲惨な目に合うかもしれませんが、例えばそういう判断が事故を防ぐ場合もあるので、やはり現場の判断は尊重すべきと思うんですよねぇ…)
なんだか話が逸れてしまいましたが、とにかく私はアレですよ、最後はパンサラッサと矢作厩舎の皆さん、そして吉田豊騎手を信じて応援するだけですからね。負け惜しみ混じりのレース分析などもやったりはしますが、あれはあくまで素人の遊びでありまして、何事にも現場でしか分からないことがある、という原則だけは忘れずにいたいと思っています(^^ゞ
パンサラッサは、2日、チャンピオンヒルズへリフレッシュ放牧に出ています。
◇矢作調教師のコメント 「あれだけの競馬をした後でも翌日には元気いっぱい。脚元も問題なく、飼葉をよく食べてくれていますよ。2日朝一番でいったんチャンピオンヒルズへ。上がりに問題はありませんので、当初の予定通り、12月11日(日)香港・シャティン 香港カップ(G1・芝2000m)に向かうスケジュールで調整を進めていきたいと思います」
◇小泉厩舎長のコメント 「お昼の飼葉も食べていましたし、元気そうですね。あとは跨ってみて疲れがあるようでしたら、しっかりとケアしてあげたいです」
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改めて矢作先生からレースの上りに問題がないこと、天皇賞であれだけの厳しい競馬をしたのに、その翌日には元気一杯だったことが伝えられました。これでようやく天皇賞・秋挑戦という一大イベントに区切りがつきましたので、次は『本初之海』として、2022年下半期の最大目標である香港カップ優勝に邁進することができるでしょう!
ちなみに香港カップは12/11ですから、レースまでにはあと一ヶ月強しかありません。当然ながらチャンピオンヒルズにいる期間は短くなりますが、それでも心身をフレッシュに保つために環境を変え、休養を取るのは重要ですからね。特にパンサラッサのように、環境が変わることで気持ちが切り替わり、何故だか元気が増しちゃうタイプは尚更です。
天皇賞・秋のあとに矢作先生が「香港では勝てる、勝ちにいく!」みたいなことを仰るものですから、こちらもすっかりその気になってしまっていますが、考えてみれば、海外でG1を勝つのが簡単なはずはないワケで。。
矢作厩舎にその実績とノウハウがたんまりあるのは心強いものの、大前提はパンサラッサの調子が『天皇賞並みかそれ以上』にあることですから、(たとえ短期間であっても)しっかり休んで良い状態で戻ってきて欲しいと思いますm(_ _)m
【2022/10/30東京 天皇賞・秋(G1/芝2000m)でのパンサラッサ:公式HPより】
チャンピオンヒルズ在厩のキングエルメスは、おもに周回コースで軽いキャンター2000m、坂路でハロン17~20秒ペースのキャンター1本を消化。週2回の速めを乗り込まれています。
◇小泉厩舎長のコメント 「先週やや重たい走りでしたので、2日は半マイル54秒9で追い切る形。しっかりと動いてくれました。厩舎陣営によれば、『検疫が取れれば、今週末にもトレセンへ』とのこと。よりフレッシュな状態で送り出せるよう、先週末に右トモに対してショックウェーブ放射を行っていますので、これで帰厩の準備は整ったと見てよいでしょう」
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次走目標はキャピタルS(11/26東京)ですから、2日の半マイル54秒9は復帰戦に向けた実質1本目の追い切りというイメージですね。どうやら調子は上がってきているようですし、(検疫の都合次第にはなりますが)来週からトレセンで2週前、1週前と追い切りを重ね、復帰初戦から良いレースをするための準備が整っていくことになるでしょう。
キングエルメスに関しては(特に夏の海外遠征について)様々な評価がありますので、矢作先生としても初戦から結果をしっかり出したい気持ちが強いはず。。ここで良いレースができれば再び重賞路線に乗って行けるはずですし、変に躓いてしまうようだと(収得賞金問題も含めて)復活に相当の時間を要することも考えられますからね。
2歳時にG2・京王杯2歳Sを勝ち、3歳G1・マイルカップでは厳しい流れを果敢に先行して6着に粘ったように、間違いなく素質は高い馬なので、できるだけスムースに順風に乗って欲しいところです。
【2022/4/16阪神11R アーリントンカップ(G3/1600m)のキングエルメス:公式HPより】
チャンピオンヒルズ在厩のテラステラは、おもに周回コースで軽いキャンター2000m、ウッドチップ坂路でハロン17~20秒ペースのキャンター1本を消化。週2回の速めをコンスタントに乗り込まれています。
◇小泉厩舎長のコメント 「フラットコースでも頭の高さが気にならなくなってきたように、だいぶ走行フォームが良くなってきましたね。坂路では今週も半マイル56秒台。週を追うごとに動きも良くなりつつある状況です。トレセン帰厩に向けて、この調子で態勢を整えていきましょう」
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週2回の速めを中心に、この一ヶ月間、かなりのトレーニングを積んできたわけですが、その成果として走行フォームが改善し、さらに動きがドンドン良くなってきたのであれば非常に嬉しい話です。
小泉厩舎長のコメントからは自信のようなものを感じますし、(今の流れであれば)トレセンに戻るのも時間の問題でしょうから、引き続きしっかり調教を積み、来たるべき再デビュー戦に備えて欲しいと思います。
テラステラに関してはまだ本当の結果だ出ていない状況ではありますが、それにしても、チャンピオンヒルズさんの『フォーム改善を意識した集中トレーニングプログラム』って、なんだかすごく有効ですね。いや、サラブレッドの育成や能力強化に万能メニューなんてないはずですが、バスラットレオンの立て直し含め、本当にお世話になっている感が半端ないです(^^ゞ
【2022/8/6札幌5R 2歳新馬(芝1200m)でのテラステラ:公式HPより】