◇畠山場長のコメント 「順調に坂路入りへと移行していますよ。まだ軽めですが、少しずつ手先が軽くなり、背腰なども徐々にしっかりしつつある感じです。色々と新しい経験をしていく中にあっても現状テンション等に問題はありませんし、飼葉喰いが落ちるようなこともありません。この調子でジワジワとペースアップを図り、乗り込んでいきたいと思います」
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すでにチャンピオンヒルズの坂路にも入っていて、少しずつではありますが、「手先が軽くなり、背腰なども徐々にしっかりしつつある」と、その成果も出始めているようです。
もちろん、まだ一喜一憂する時期ではないものの、段々と調教が進んでいく中でもテンションの維持ができていて、飼葉をしっかり食べているのは心強いですし、心配事がないまま乗り込めることは必ず将来に生きてくると思います。
牝馬にしては今でも立派なサイズの本馬ですが、写真を見るとまだもうひと成長ありそうな雰囲気なので、ひょっとすると育成調教中に500kgを超えてくるかもしれません。時期がいつなるかは別にして、大きい馬体をビシッと鍛えて470~480kgぐらいでデビューするような、スケールの大きな牝馬になっていく気がしてきました。
【チャンピオンヒルズ在厩のデプロマトウショウ’21:公式HP(2022/10/26更新)より】
木村秀則牧場在厩のゴッドフロアー’22は、引き続き、昼夜放牧による管理が行われています。
◇木村担当のコメント 「これだけのサイズ感と肉付きですから、放牧地でもやはり目立つ1頭ですよね。瞬時の切れというよりはパワーで駆けている感じ。みなぎる活力と元気の良い走りでアピールしてくる印象があります。今月上旬に来場した調教師によれば、『さらに筋肉がついてきた。より父に似てきたかな』とのこと。放牧時は自分から他馬に仕掛けていくようなことはせず、他馬が暴れるとそれに乗じてちょっと騒いでみるといった感じでしょうか。体は大きくても横柄な態度や変に威圧感を与えるようなことはしないタイプのようです」
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矢作先生が来場されたのが11月上旬ですから、ちょうど動画の頃のゴッドフロアー’22を確認した感じですね。
『より父に似てきたかな』という感想はモズアスコットを管理していた矢作先生ならではだと思いますが、確かにこの筋肉量や馬体のつくりを見ると、「瞬時の切れよりパワーで駆けている」というのも頷けます。イメージの話になるので表現が難しいですが、将来的には(スピード勝負ではなく)パワーでゴリゴリ押していく…マイルから中距離での力比べが得意なタイプになるかもしれません。
ただし、歩きを見ると意外に手先が柔らかいですし、脚捌きに重さは感じないですからね。一体これからどういう成長をしていくのか、芝砂兼用問題も含めて非常に楽しみが大きな馬だと思います。
だいぶ以前(当然コロナ前)に木村秀則牧場にお邪魔した時、木村さんから母ゴッドフロアーについて、「皆さんが考えるほど大人しい馬ではなく、結構(かなり)きつい性格なんですよ」というお話を伺ったことがあります。本馬の場合は、現状、大人しくはないけれど決して暴れん坊でもない…といった感じのようですから、半兄ゴッドシエル的な気性難の心配はなさそうで良かったです。(と言いますか、是非そうであって欲しい(^^;))
いずれにしても、まずは健康第一で。。当分は昼夜放牧が続くと思いますので、怪我や病気だけには気を付けて、元気良く走り(遊び?)回って基礎体力と運動神経の強化に専念して欲しいと思いますm(_ _)m
栗東トレセン在厩のテラステラは、16日、Cウッドを併せ馬で追い切られています。
- 22.11.16 助 手 栗CW良 7F 95.7-79.4-65.3-52.2-38.5-12.6(8) 一杯に追う
ホウオウアマゾン(古オープン)直強めの外0.9秒先行クビ遅れ
- 22.11.13 助 手 栗東坂良 1回 57.9-42.2-27.6-13.7 馬ナリ余力
◇矢作調教師のコメント 「16日は攻めの調教。6F79秒台ですから、ある程度の負荷を掛けることができたのではないでしょうか。2歳で80秒を切ったら上出来ですし、なかなかの時計で走ってくれたと思います。普段からテンションが高く、もう少し落ち着いてくれればという思いもありますが、兄のカイザーノヴァやキングエルメスもそうでしたので、これはもう血統ですかね。元気が良いのは何よりでしょう。レースは来週11月26日(土)阪神3R 2歳未勝利(芝1400m)または、27日(日)阪神2R 2歳未勝利(芝1200m)を坂井瑠星騎手で予定。本馬の状態やメンバー構成を見て考えていきます」
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先週、11/10に栗東トレセンに帰厩して13日に坂路で時計、16日にはホウオウアマゾンとの併せ馬を行っています。入厩前にはチャンピオンヒルズで(フォーム調整を含めて)結構乗られていましたし、全体として『久々であっても次で決めるぞ!』という陣営の気合いが伝わる調整過程ではないでしょうか。
16日の追い切りに関しては、マイルCS出走馬のパートナーということで、あくまで主役はホウオウアマゾンだったと思います。それゆえ単純に良し悪しを評価するのは難しいのですが、JRAの調教動画を見る限りでは、テラステラが先行して大外を回り、かなり内を回ったホウオウアマゾンを直線中ほどまで待って出した時計が95.7-79.4-65.3-52.2-38.5-12.4-12.6秒ですから、これで不合格ってことはないだろうと思います。(鞍上が後ろを振り返り、アイツまだ来ないのかな??みたいになってました(^^;))
しかも、待ち過ぎたが故にいったんアッサリ交わされたあとに、改めて一杯に追われ、ゴール地点を過ぎてホウオウアマゾンを差し返すところまでやっていましたから…。それが当初から意図したものかどうかは別にして、上りが12.4-12.6秒と掛かっていることに関しては、あくまでホウオウアマゾンとの兼ね合いによるものと考えて良さそうです。
それに、そもそもの話として、2歳未勝利馬がG1出走馬の調教相手に指名され、あえて大外を回った4角からずっと『おいでおいで』をするなんて、基本的な『走る能力』に関しては相当高いレベルにあると考えたくなります。いや、矢作先生も「2歳で80秒を切ったら上出来、なかなかの時計で走ってくれた」と仰っているとおり、きっとそういう事なのだと思います。
もちろん、競馬はそれだけでは勝てないわけですが、気性を含めた幼さ解消は一週間や二週間でどうにかなる話ではありませんからね。。そこは時間の経過と神様にお願いするとして、まずは次走での勝ち上がりを祈りたいと思います。
その次走に関しては、「11月26日阪神3R 2歳未勝利(芝1400m)または、27日阪神2R 2歳未勝利(芝1200m)を坂井瑠星騎手で」とのこと。矢作先生が「本馬の状態やメンバー構成を見て考え」と仰っていますので、全てはお任せするしかないですが、個人的には1200mよりは1400mを使って欲しい気はします。
まあ、矢作先生も将来的には距離を延ばす方向で考えておられるでしょうから、あくまで『最初の1勝はとにかく勝ちやすいところを…』だとは思いますが、それにしても、できることならマイル(以上)を意識した路線を進んで欲しい気持ちもありますので、次走がそのキッカケになってくれたら嬉しいです。
【2022/8/6札幌5R 2歳新馬(芝1200m)でのテラステラ:公式HPより】
栗東トレセン在厩のキングエルメスは、16日、Cウッドを3頭併せで追い切られています。
- 22.11.16 助 手 栗CW良 7F 98.8-82.0-66.9-52.4-37.8-11.9(8) 一杯に追う
ホウオウフウジン(古馬1勝)一杯の内0.9秒追走クビ遅れ
- 22.11.13 助 手 栗東坂良 1回 55.4-39.2-25.1-12.2 馬ナリ余力
◇矢作調教師のコメント 「うちの厩舎の馬たちは追い切り後などに針治療を行うことがあり、本馬もトレセン帰厩後、背中に行いました。先週末に速いところを1本、そして16日も1本。順調に本数を重ねることができていますよ。目標レースは来週11月26日(土)東京11R キャピタルS(L・芝1600m)、鞍上はホリー・ドイル騎手を予定しています」
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先週、11/8に帰厩したあとも順調に調整されていましたが、霜月Sで除外をもらう作戦は失敗しましたので(結局、霜月S出走馬は14頭のみ(^^;))、キングエルメスがキャピタルS(11/26東京)に入れるかどうかは微妙な情勢なのかもしれません。ただ、それを今心配しても始まりませんので、基本的には大丈夫だと思っておくしかないですね。。
その上で、一週前追い切りは栗東CWを長めから98.8-82.0-66.9-52.4-37.8-11.9秒という内容。0.9秒追走したとはいえ、正直、古馬1勝クラスを捉えきれなかったのは不満ですが、矢作先生が「順調に本数を重ねることができている」と仰るとおり、今回大きめの負荷をかけたことに加え、レースまでのあと2本で何とか格好がつく仕上りにはなるのでしょう。
あとは当日の鞍上が誰になるのかが焦点でしたが、それがなんとホリー・ドイル騎手とはっ(°◇°;)
いや、この時期なので短期免許の外国人ジョッキーもあるかな?と思ってはいたものの、いざそうだと言われて少しドキッとしてしまうのは、古い日本人の島国根性故かもしれません。(多分、私がビビリだけの話っすね(^^ゞ)
ちなみに私はホリー・ドイル騎手について詳しくないのですが(M・ミシェル騎手については知っていますけれど)、なんでも今年のディアヌ賞(仏オークス)を勝つなど『女性』の枠を超えて活躍中の一流ジョッキーとのこと。。本音を言えば、短期免許外国人ジョッキーのスポット騎乗はあまり好きではないのですが、それがばっちりハマることもあるワケですし…。
とにかく、まずはキャピタルS登録馬が落ち着いて、無事に出走が叶うことを祈りたいと思いますm(_ _)m
栗東トレセン在厩のカグヤは、16日よりゲート練習を開始しています。
◇池江調教師のコメント 「坂路を中心として、16日は15-15程度。加えてゲートにも着手しており、枠入り・駐立ともに問題ありませんでしたので、17日朝からは軽く出し始めているところです。飼葉をしっかりと食べてくれますし、イライラもなく環境の変化に対する順応性は高そうですね。まずはしっかりとゲートを出られるかどうかを確認しつつ、ゲート試験のタイミングを検討していきたいと考えます。ひとまずは順調な滑り出しです」
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12日にトレセンに入厩、16日から15-15とゲート練習に着手をしたようですが、走りやゲートについては吉澤ステーブルWESTで散々練習してきたはずですからね。もしも何かがあるとしたら、トレセンの環境に戸惑ってテンションが高くなるとか喰いが細くなるとか、そちらの方が心配だったものの、池江先生から「環境の変化に対する順応性は高そう」と評価を受けるほど落ち着いているようで良かったです。
ゲートに関しては「枠入り・駐立ともに問題なし」とのことですから、あとは発馬がスムースかどうか…。まあ、今さらそこに大きな課題があるとも考えにくいですから、おそらく来週中には試験を受けることになるのでしょう。
このままデビューまで進めるかどうかは何とも言えませんが、とにかく「ひとまずは順調な滑り出し」と言ってもらえたのは何よりです。まずはゲート試験にササッと合格してもらい、早く追い切りで動きの良いところを見せたいですね(^^ゞ