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下山天監督『真夜中のマーチ』

2007-05-03 16:10:51 | ノンジャンル
 少し前ですが、奥田英朗氏原作の「真夜中のマーチ」をWOWOWで見ました。
 ヨコケンが暴力団に頼まれてミタゾウの名義で借りた部屋では、丁半博打がされていました。ヨコケンはミタゾウと一緒に上がりを盗もうとしますが、突然現れた若い女性に横取りされます。彼女・クロチェはその博打の客で、絵画を他の客に売り、10億の金をだまし取ろうとしている男を父に持つ娘で、彼女はヨコケンとミタゾウと一緒にその10億を盗み、母が家から出て行く理由を作った父への恨みを晴らすことにします。中国人のギャングがからんできて、後半は話が込み入りますが、最終的に10億の金を手に入れた三人は、1億をクロチェの父に返し、ヨコケンとミタゾウは1億を山分けし、残りはすべてクロチェにあげます。ミタゾウは南国の島国・キリバスへ移住し、のんびりした生活を楽しみ、ヨコケンはクロチェの父とうまい儲け話で金を稼ぐようになり、クロチェはそれを横目で見ながら、苦笑する、という話です。
 話はほぼ原作通りで、原作の雰囲気をよく伝えていると思いました。あの複雑な原作をこれだけ分かりやすく撮るというのは相当難しかったはずで、力量のある監督だと感じました。津川雅彦以外は皆無名の安っぽい役者で、音楽も画面も安っぽいのでVシネマを見ているようでしたが、彼らなりに一生懸命演じていて、好感が持てました。これ以上を求めようと思ったら、やはり役者でしょう。予算がもっと多く取れていたら、もっと面白い映画になったと思います。
 結論。面白かったです。原作を読んで面白い、と思った方、オススメです。