WOWOWで、鈴木清順監督の'64年作品「俺たちの血が許さない」を見ました。
関東浅利組の組長が殺されます。その後、その息子シンジ(高橋英樹)は宣伝社の社員となり、ソバ喰い新記録やダービーの大穴を当てて馬券をすられた男として新聞に載ります。会社をサボッて祭りで女の子にもてもてのシンジの所へ、会社の女・ミエが訪ねてきて、いきなり拳銃を撃ちまくります。キャバレーの支配人であるシンジの兄・リョウタ(小林旭)は生活費を母に渡しに来て、久しぶりに母子3人で夕食を囲んでいる時、父を殺した男が訪ねて来て、罪を詫び、自分を罰してくれ、と言います。シンジは自分たちのしてきた苦労を言いながら男を殴りますが、母は過去の苦労は忘れたいと言い、リョウタも2度と来ないでくれ、と言います。熱海への社員旅行で、シンジは愚連隊を父の元子分と一緒にやっつけますが、これが原因で会社をクビになります。シンジとミエはつきあうことになりキスをすると、次のシーンではリョウタとヤスコ(松原智恵子)もキスをしています。シンジはリョウタに雇ってくれと頼みますが、リョウタは「もう兄を頼る年でもないだろう」と、手許に札束を投げます。シンジは金を貰わず、酔っぱらいますが、もうこれ以上避けは出すな、とリョウタに言われた店員に腹を立て暴れて、リョウタに殴られた後、キャバレーのオーナーの会長宅へ連れていかれます。リョウタはこの道に弟を入れないでくれ、と会長に頼みますが、会長はいい顔をしません。リョウタは東大出でやくざの道に入ったのは血だ、とシンジに言い、お前はのびのび生きろ、と言います。ヤスコは会長に拾われた娘で、リョウタと恋に落ちることを禁じられています。ヤスコにリョウタは結婚を迫りますが、ヤスコは自分は会長がリョウタにつけたスパイだと告白します。そして幸せな時間を過ごした後、ヤスコは交通事故で死にます。シンジはミエと結婚すると母に言っていると、リョウタが現れ、母にシンジの結婚を認めてやってほしいと言い、シンジに母の世話をしっかりするんだぞ、と言って家を去ります。リョウタの父を殺した男は会長に雇われ、シンジを運ぶ仕事を頼まれます。母をミエの家に招いたシンジは会長のところへ連れて来られ、裏切った兄を連れ戻せ、と言われます。シンジはヤスコの実家のある信州にいるリョウタのもとへ行きますが、会長が兄弟もろとも殺すつもりなのを知り、実家にいる兄と合流します。兄は自分をおとりにし、シンジを助けようとしますが、兄は致命傷を負い、母の名を呼びながら死にます。母はミエにリョウタの思い出話をし、シンジの正義感を語ります。血染めの兄の背広を手に草原を駆け回ってシンジは兄を探すのでした、という話です。
実験的なことはキスつなぎのシーンぐらいですが、ミエやシンジのあっけらかんとした明るさや、コマ割りの端切れよさは清順監督独自のものでしょう。「けんかえれじい」の主人公の原点をシンジに見る事ができると思います。常連の野呂圭介もマッシュルームカットのシンジの友人として出ています。活劇として非常によくできていると思いました。未見の方にはオススメです。
関東浅利組の組長が殺されます。その後、その息子シンジ(高橋英樹)は宣伝社の社員となり、ソバ喰い新記録やダービーの大穴を当てて馬券をすられた男として新聞に載ります。会社をサボッて祭りで女の子にもてもてのシンジの所へ、会社の女・ミエが訪ねてきて、いきなり拳銃を撃ちまくります。キャバレーの支配人であるシンジの兄・リョウタ(小林旭)は生活費を母に渡しに来て、久しぶりに母子3人で夕食を囲んでいる時、父を殺した男が訪ねて来て、罪を詫び、自分を罰してくれ、と言います。シンジは自分たちのしてきた苦労を言いながら男を殴りますが、母は過去の苦労は忘れたいと言い、リョウタも2度と来ないでくれ、と言います。熱海への社員旅行で、シンジは愚連隊を父の元子分と一緒にやっつけますが、これが原因で会社をクビになります。シンジとミエはつきあうことになりキスをすると、次のシーンではリョウタとヤスコ(松原智恵子)もキスをしています。シンジはリョウタに雇ってくれと頼みますが、リョウタは「もう兄を頼る年でもないだろう」と、手許に札束を投げます。シンジは金を貰わず、酔っぱらいますが、もうこれ以上避けは出すな、とリョウタに言われた店員に腹を立て暴れて、リョウタに殴られた後、キャバレーのオーナーの会長宅へ連れていかれます。リョウタはこの道に弟を入れないでくれ、と会長に頼みますが、会長はいい顔をしません。リョウタは東大出でやくざの道に入ったのは血だ、とシンジに言い、お前はのびのび生きろ、と言います。ヤスコは会長に拾われた娘で、リョウタと恋に落ちることを禁じられています。ヤスコにリョウタは結婚を迫りますが、ヤスコは自分は会長がリョウタにつけたスパイだと告白します。そして幸せな時間を過ごした後、ヤスコは交通事故で死にます。シンジはミエと結婚すると母に言っていると、リョウタが現れ、母にシンジの結婚を認めてやってほしいと言い、シンジに母の世話をしっかりするんだぞ、と言って家を去ります。リョウタの父を殺した男は会長に雇われ、シンジを運ぶ仕事を頼まれます。母をミエの家に招いたシンジは会長のところへ連れて来られ、裏切った兄を連れ戻せ、と言われます。シンジはヤスコの実家のある信州にいるリョウタのもとへ行きますが、会長が兄弟もろとも殺すつもりなのを知り、実家にいる兄と合流します。兄は自分をおとりにし、シンジを助けようとしますが、兄は致命傷を負い、母の名を呼びながら死にます。母はミエにリョウタの思い出話をし、シンジの正義感を語ります。血染めの兄の背広を手に草原を駆け回ってシンジは兄を探すのでした、という話です。
実験的なことはキスつなぎのシーンぐらいですが、ミエやシンジのあっけらかんとした明るさや、コマ割りの端切れよさは清順監督独自のものでしょう。「けんかえれじい」の主人公の原点をシンジに見る事ができると思います。常連の野呂圭介もマッシュルームカットのシンジの友人として出ています。活劇として非常によくできていると思いました。未見の方にはオススメです。