ジミー・カーター元米大統領が'06年に出した「カーター、パレスチナを語る アパルトヘイトではなく平和を」の日本語訳を読みました。パレスチナ問題についてカーターが語った本です。
本書では、カーター元大統領が州知事時代の'73年に行なったイスラエル初訪問から始まり、'77-81年の大統領時代、パレスチナ・イスラエル双方の事情、シリア・ヨルダン・エジプト・レバノン・サウジアラビアといった近隣諸国の事情、'81-89年のレーガン米大統領の時代、パレスチナ人への訪問記、ジョージ・H・W・ブッシュ米大統領の時代、'93年のオスロ合意、'96年のパレスチナの選挙、ビル・クリントン米大統領の和平努力、ジョージ・W・ブッシュの時代、'03年のジュネーヴ提案、'05年のパレスチナの選挙、'06年のパレスチナとイスラエルの選挙、イスラエルがヨルダン西岸に築いた壁などについて語られます。そこで私が知ったことは、イランの大統領がヨーロッパにおけるナチスのホロコーストを神話と表現し、イスラエルは滅ぼされるべき、さもなくば中東からヨーロッパに移されるべきだと言っていること、シリアの指導者がレバノンは自分たちの国の一部であると考えてきたこと、イスラエルがレバノンを爆撃したり占領したりしてきたのは、PLOの攻撃拠点がレバノンにあったからだということ、カーターが大統領の職を辞した後も、カーター・センターを夫人と共に設立し、65ヶ国で保健、農業、民主主義の増進、平和の促進に関するプロジェクトを進めていることなどです。
この本はそれまでアメリカではタブーであったイスラエル批判を元大統領が行なったということでセンセーションを引き起こし、ベストセラーになったとのことですが、内容自体は「報道ステーション」などで既に聞いたもので、期待した新しさはありませんでした。政治家の本らしく無機的な文章が単調に続くので、苦痛に感じる方もいらっしゃるかもしれません。ただ、パレスチナ問題の全貌を知りたい方にはオススメです。
本書では、カーター元大統領が州知事時代の'73年に行なったイスラエル初訪問から始まり、'77-81年の大統領時代、パレスチナ・イスラエル双方の事情、シリア・ヨルダン・エジプト・レバノン・サウジアラビアといった近隣諸国の事情、'81-89年のレーガン米大統領の時代、パレスチナ人への訪問記、ジョージ・H・W・ブッシュ米大統領の時代、'93年のオスロ合意、'96年のパレスチナの選挙、ビル・クリントン米大統領の和平努力、ジョージ・W・ブッシュの時代、'03年のジュネーヴ提案、'05年のパレスチナの選挙、'06年のパレスチナとイスラエルの選挙、イスラエルがヨルダン西岸に築いた壁などについて語られます。そこで私が知ったことは、イランの大統領がヨーロッパにおけるナチスのホロコーストを神話と表現し、イスラエルは滅ぼされるべき、さもなくば中東からヨーロッパに移されるべきだと言っていること、シリアの指導者がレバノンは自分たちの国の一部であると考えてきたこと、イスラエルがレバノンを爆撃したり占領したりしてきたのは、PLOの攻撃拠点がレバノンにあったからだということ、カーターが大統領の職を辞した後も、カーター・センターを夫人と共に設立し、65ヶ国で保健、農業、民主主義の増進、平和の促進に関するプロジェクトを進めていることなどです。
この本はそれまでアメリカではタブーであったイスラエル批判を元大統領が行なったということでセンセーションを引き起こし、ベストセラーになったとのことですが、内容自体は「報道ステーション」などで既に聞いたもので、期待した新しさはありませんでした。政治家の本らしく無機的な文章が単調に続くので、苦痛に感じる方もいらっしゃるかもしれません。ただ、パレスチナ問題の全貌を知りたい方にはオススメです。